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男性と女性が養護老人ホームの特徴について考えている

【図解】養護老人ホームとは?入所理由や対象者・施設の役割を解説

養護老人ホームは、経済的な理由で生活が難しい高齢者を養護する施設です。

しかし「養護老人ホーム特徴は?」「どのくらいの費用が必要?」など、養護老人ホームについて気になることはたくさんありますよね。

そこで今回は、養護老人ホームの入所対象、費用、サービス内容について詳しく解説していきます。

そのほかに、名称の似た特別養護老人ホームとの違い、入所後の生活なども紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

養護老人ホームとは

養護老人ホームの特徴

養護老人ホームとは、 経済的に困窮している高齢者を「養護」する高齢者施設です。

そのため、介護施設という扱いではなく、食事や健康管理などのサービスはありますが、 基本的に介護サービスは受けられません。

そして養護老人ホームは、長期的な利用が可能な施設ではなく、入居者が自立した生活が送れるようになったら退去します。

入居相談員 山本
養護老人ホームの職員である支援員は、入居者15名ごとに1名の割合で配置されており、社会復帰を目指す入居に対して経済面のアドバイスを行います。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

養護老人ホームの目的

養護老人ホームは生活環境の理由や経済的な理由により、自宅での生活が難しい65歳以上の高齢者を養護する施設です。

施設職員から入居者が自立した生活を過ごせるように支援をしたり、掃除や洗濯などの自立支援、健康管理といったサポートを受けながら社会復帰を促すことを目的としています。

養護老人ホームと特養の違い

養護老人ホームと名称が似ており、間違えられやすいのが「特別養護老人ホーム」です。

特別養護老人ホームは、要介護者が身体介護や生活支援を受ける施設のため、養護老人ホームと施設の目的が全く異なります。

以下の表で、2つの施設の違いをまとめました。

特養と養護老人ホームの比較表
  特別養護老人ホーム 養護老人ホーム
施設の目的 要介護者が身体介護や生活支援を受ける施設 生活環境や経済的に困窮した高齢者を養護し、社会復帰を促す施設
入居基準 要介護3以上 自立
サービス
内容
身体介護など 食事の提供や、健康管理を含む自立支援
月額利用料 10万~14.4万円 0円~14万円
入居
難易度
入居待機者が多く数ヵ月以上待つこともある 市区町村が対象者を調査して入居を決定
「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
特養と比べて、養護老人ホームは月額利用料が随分安いですね。
入居相談員 山本
養護老人ホームの最大の目的は、高齢者の養護です。収入がなくて窮乏している高齢者や、身寄りがないといった困難を抱えている高齢者をサポートする役割を担っているため、費用は安く設定されています。
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山本

また、特別養護老人ホーム(特養)をはじめとする介護施設の場合は基本的に、高齢者側と施設側が契約を交わさないと入居できません。

一方、養護老人ホームの場合は、 自治体によって調査と判定がされます。経済状況などの厳しい基準をクリアしてはじめて、入居が認められます。

養護老人ホームの入居条件

養護老人ホームの基本的な特徴と目的がわかったところで、入居条件を解説していきます。

入居条件は「身体的自立」と「経済困難」

養護老人ホームの基本的な入居条件は以下の2点です。

  • 要介護状態ではなく自立して生活が送れる65歳以上の方で、かつ生活保護受給者
  • 低所得などの原因で在宅での生活が困難になるほどの経済状況に置かれている方

入居には、地方自治体の審査と措置判断が必要です。

以下のグラフに、養護老人ホームへの入居理由をまとめました。

養護老人ホームの入居理由
出典:東京都福祉保健局
「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
入所する方は、経済的に不安定な方や心身状態に不安がある方が多いんですね。
入居相談員 山本
はい。養護老人ホームに入居が認められる判断基準は、自治体によって異なりますが、経済面や心身の状態が入居の判断基準となります。
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山本

入居には行政の判断が必要

養護老人ホームの入居判断には市区町村長の決定が必要です。さらに、審査結果によって入居の必要性の高い方から入居する仕組みとなります。

生活費は公費により負担をするので、入居者の費用負担は少なくないです。

一方で、公費でサポートを行うことによって、社会保障費が増大する理由から入居者が制限されています。

公益社団法人 全国老人福祉施設協議会が発行しているパンフレットでは、養護老人ホームの入居者像を以下のようにあげています。

  • 独居の高齢者
  • 無年金など経済的に困窮した方
  • 虐待を受けている高齢者
  • ほかの法律に基づく施設に入居できない高齢者
  • ホームレスの方
  • 犯罪歴のある方
  • 賃貸住宅から立ち退きを受けた方

上記のような条件を満たした方だけが、入居できるようになっています。

養護老人ホームの入居の難易度は高い

老人ホームに入居できないことに困る高齢夫婦

施設数・定員数が少なく、増える可能性も低い

養護老人ホームは、精神的な理由や、経済的・家庭環境などを理由として、自宅では生活ができない高齢者を受け入れる福祉施設です。

社会復帰の促進や自立した生活を送ることができるよう、必要な訓練などを行います。

審査結果により必要性の高い方から優先的に入居できるようになっており、家族との折り合いが悪く虐待の恐れがあったり、そもそも住む場所がない場合は、入居の緊急度が高いと判断される傾向にあります。

「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
入居するための優先順位は緊急度によって決められているんですね。

定員割れの原因は行政の「措置控え」

養護老人ホームは、 希望すれば誰でも入れるわけではなく、行政が「必要」と判断した場合にのみ入居できます。

しかし、社会保障費用の増大などが原因となり、行政によっては養護老人ホームの入所措置を控えるところが出はじめています。

「21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会」が2013年9月に約300の養護老人ホームの施設長に対して行ったアンケートによると、全体の約6割が定員割れとなっており、その原因が「行政の措置控え」であると回答している施設が3分の1にものぼっています。

また、施設数も1975年からほとんど変化がありません。養護老人ホームの定員数の推移は以下の通りです。

養護老人ホームの定員数の推移
「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
養護老人ホームの施設数はあまり増えていないということですね。
入居相談員 山本
そうなんです。前述した通り、社会保障費がひっ迫しており、入居措置の制限はもちろん、新規施設の設置も制限されているのが現状です。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

養護老人ホームの人員体制

養護老人ホームの人員配置は入居者15人に対し1人の支援員、または介護職員が決められています。この内の1人は主任支援を置いて、安定したサービスを提供します。

看護職員は100人に対し1人の配置としているので、小規模の施設での看護職員の配置については事前に施設へ問い合わせておくと良いでしょう。

介護サービスなどの相談や関係各所の連絡調整を行う生活相談員は入居者30人に対し1人の配置となります。

入居相談員 山本
機能訓練指導員や計画作成担当者などについては、配置義務がないので施設によって異なります。
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山本

養護老人ホームで提供されるサービス

養護老人ホームに入居すると日常生活のあらゆる点で支援を受けられます。

例えば、毎日の食事の提供、健康面のチェックや、自立・社会復帰に向けてのサポートなどを受けることができ、必要があれば、経済面での相談や機能訓練も行われます。

「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
施設内で困ったことがあれば、すぐに相談できるので安心ですね。

また、レクリエーションも行われており、ほかの入居者ともコミュニケーションをとり、新たな友人を作ることができます。

気を付けておきたいポイントとして、 養護老人ホームは、介護サービスを提供する施設ではありません。所属しているのは介護職員ではなく、支援員です。

介護サービスを利用する必要があれば、外部のサービスを利用します。

介護サービスを受けられる施設もある

養護老人ホームと入居者に食事介助をする介護士

養護老人ホームは、介護や看護を目的とした施設ではありません。

そのため、介護保険制度が開始されても、介護や看護サービスの提供は認められていませんでした。

しかし、介護が必要な状態に陥った高齢者も多く入居していたため、2005年の介護保険法の改正の際に、対応策として「外部サービス利用型特定施設入居者生活介護」の指定を受けられることになりました。

現在の養護老人ホームの入居者は、施設が契約する介護事業者により介護サービスが受けられ、その場合は介護保険の居宅サービスを利用します。

入居相談員 山本
なお、要介護度が高くなった場合は、ほかの施設への「住み替え」をすすめられる可能性があるので注意が必要です。

老人ホームの種類は以下の記事で紹介していますので、是非ご覧ください。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

養護老人ホームの費用

養護老人ホームの基本的な特徴がわかったところで、続いて費用について解説していきます。

養護老人ホームは入居時の一時金は0円

養護老人ホームでは、入居の際にかかる初期費用はかかりません。

困窮している高齢者が自立して生活できるように支援をする場所であり、基本的に長期の利用をしないことから、入居一時金や敷金が不要です。

養護老人ホームは入居の際に特になにか準備をしなくても、入居が可能です。

「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
入居の際に特別な準備がなくても良いのは嬉しいです!

金銭的な心配をせずに、食事などの生活支援を受けられる環境が整っています。

養護老人ホームの月額利用料は収入によって変動する

養護老人ホームの月額費用は、前年度の収入から決められます。なお、費用は39段階で細かく分けられており、無理のない範囲で設定されます。

また、入居者本人の年収を元にするとは限らず、扶養義務者の年収を用いることもあります。

月額利用料の詳細は以下をご覧ください。

養護老人ホームの入所者費用徴収基準月額表
段階 1年間の収入 月額利用料
0~27万円 0円
27万1~28万円 1,000円
28万1~30万円 1,800円
30万1~32万円 3,400円
32万1~34万円 4,700円
34万1~36万円 5,800円
36万1~38万円 7,500円
38万1~40万円 9,100円
40万1~42万円 1万800円
10 42万1~44万円 1万2,500円
11 44万1~46万円 1万4,100円
12 46万1~48万円 1万5,800円
13 48万1~50万円 1万7,500円
14 50万1~52万円 1万9,100円
15 52万1~54万円 2万800円
16 54万1~56万円 2万2,500円
17 56万1~58万円 2万4,100円
18 58万1~60万円 2万5,800円
19 60万1~64万円 2万7,500円
20 64万1~68万円 3万800円
21 68万1~72万円 3万4,100円
22 72万1~76万円 3万7,500円
23 76万1~80万円 3万9,800円
24 80万1~84万円 4万1,800円
25 84万1~88万円 4万3,800円
26 88万1~92万円 4万5,800円
27 92万1~96万円 4万7,800円
28 96万1~1,00万円 4万9,800円
29 100万1~104万円 5万1,800円
30 104万1~108万円 5万4,400円
31 108万1~112万円 5万7,100円
32 112万1~116万円 5万9,800円
33 116万1~120万円 6万2,400円
34 120万1~1,26万円 6万5,100円
35 126万1~132万円 6万9,100円
36 132万1~138万円 7万3,100円
37 138万1~144万円 7万7,100円
38 144万1~150万円 8万1,100円
39 150万1円 (150万超過額×0.9÷12月)
+8万1,100(100未満切捨て)円

(注)「収入」とは前年の収入から、税、社会保険料、医療費などの必要経費を控除したもの

「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
1年間の収入によっては、月額利用料が0円になることもあるんですね!
入居相談員 山本
はい。経済状況によっては、月額費用を徴収されないケースもあり、生活保護を受けている高齢者の場合は、減額や免除の措置が認められています。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

養護老人ホームのメリット・デメリット

介護保険制度とはまた違った枠組みの中で成立している養護老人ホームですが、入居するにあたり、どのようなメリットとデメリットがあるか解説します。

メリットは経済的支援が受けられること

養護老人ホームに入る最大のメリットを入居者に説明している介護事業者

養護老人ホームに入居するメリットは 経済的な支援が受けられるところです。

さまざまな事情により老人ホームへの入居が難しい場合、選択肢のひとつとして養護老人ホームを考えることは可能です。

また、 夜間も職員が最低1人常駐しているので、万が一の緊急時に対応してもらえることも安心材料のひとつです。

デメリットは自分の都合で入居できないこと

自治体の担当窓口に相談している高齢夫婦

養護老人ホームのデメリットは、必ずしも困っているからといって入居できないというところです。

入居にあたっては、 自治体の担当窓口に申請し、「措置」という形で入居を認めてもらわなければいけません。

しかしながら、最近では措置を渋る自治体もあり、入居までのハードルは地域によっては非常に高いです。
さらには、入居できても入居後の「措置はずし」によって再度困難に立たされる可能性があるという点です。

入居相談員 山本
「一人暮らしが不安だから」「なるべく費用が安い施設に入居して節約したい」と安易に考えずに、養護老人ホームは本当に困ったときに入居するという認識をしっかり持っておきましょう。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

養護老人ホームを検討している方におすすめの施設

前述した通り、養護老人ホームでは介護サービスが提供されず、入居の難易度も非常に高いです。

そのため最後に、養護老人ホームを検討している方におすすめの施設を紹介します。

サ高住:一人暮らしでも安心して生活を送りたい方向け

サ高住は、職員が居室を定期的に巡回する安否確認サービスと、生活上の困りごとを相談できる生活相談サービスの提供義務があるため、一人暮らしの高齢者でも安心して過ごせる環境が整っています。

介護施設とは違い、あくまでもサ高住は賃貸住宅なので、他の施設よりも自由に生活できます。

入居相談員 山本
例えば、施設の出入りが自由で気軽に外出できる、入りたいタイミングで入浴できるなど、日常生活の制限はありません。
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山本

さらに、費用についても一般的な賃貸住宅と同じ費用形態なため、比較的費用が安いです。

ケアハウス:とにかく費用をおさえたい方向け

徹底的に費用を抑えたい方はケアハウスがおすすめです。ケアハウスも養護老人ホームのように、自宅での生活が困難な方が入居される施設です。

費用については助成制度があるので、低所得世帯でも金額に悩まずに暮らすことができます。

入居条件は60歳以上ですが、介護ケアの充実した介護型の入居条件は65歳以上となります。また養護老人ホームと違い、レクリエーションが多彩で孤独を感じずに楽しみながら過ごせます。

しかし、人気の施設のため、入居するまでに時間がかかるので注意してください。即入居を希望する方には向いていないでしょう。

「みんなの介護」イメージキャラクター”うめ”
施設入居を検討する際は早めから動くのを意識します!

みんなの介護 入居お祝い金の進呈について

養護老人ホームの入居の流れ

介護士と入居者が握手をしたり、相談している

養護老人ホームに入居するときは、施設に直接申請するのではありません。市区町村から入所が必要だと判断された場合のみ、入所できます。

入所までの流れは下記の通りです。

  1. 市区町村の相談機関に相談をする
  2. 住所地の市町村へ申し込む(必要書類を提出する)
  3. 訪問調査などを経て、「入所判定委員会」で審査される
  4. 市区町村から養護老人ホームに連絡をし、準備ができたら入居

以下の段落で詳しく解説していきます。

1. 市区町村の相談機関に相談をする

養護老人ホームへの入居を希望する場合は、 市区町村の役所または役場の福祉課などの担当窓口や居宅介護支援事業所、地域包括支援センターなどに相談をします。

原則65歳以上を対象としていますが、初老期における認知症や老衰が著しくみられるが施設入居できない状態にあるなどの場合は、65歳未満でも入居できる場合があります。

2. 必要な書類を提出して申し込み

入居を申請する際には、主に以下のものが必要です。

  • 入所申込書
  • 本人の収入申告書
  • 扶養義務者の所得税額の申告書
  • 健康診断書
  • 印かん

入居の申し込みは、住民票のある市区町村の役所または役場の窓口で行います。

3. 審査を受ける

入居の申し込みの書類を提出すると、本人および扶養義務者などの養護の状況、現在の心身状況、経済状況その他の必要事項に関する調査がされます。この調査は自宅へ訪問調査するケースが多いです。

調査結果と健康診断の結果をもとに、入所判定委員会の審議が行われ入居の要否を決定します。

4. 入所

審査が終わると、 市区町村長が入所判定委員会の審議結果を受けて、養護措置が必要だと判断した方のみ入居となります。

市区町村から養護老人ホームへ連絡が入り、日程調整や身元引受人の確認が完了できたら施設へ入居することができます。

養護老人ホームの入居事例

養護老人ホームは、経済的に貧しい高齢者や、身寄りがなく自力で暮らせない人を受け入れるための施設です。

入居基準として「65歳以上であること」「在宅生活が難しいこと」「介護が必要なく、身体的に自立していること」が定められていますが、現状は入居した後、介護が必要になるケースが多く報告されています。

養護老人ホームの入居事例:地域から孤立し、自宅での生活が難しいAさんの場合

在宅での生活が難しい高齢者

今年83歳を迎えるAさんは、家族に先立たれ身寄りのない一人暮らし。

自宅を所有しているものの管理が難しくなり、家族のサポートも受けられないことから家は荒れ放題となっていました。
Aさんの家の存在によって美観が損なわれていること、火事などの心配があることなどから関係は悪化し、近所付き合いもほとんどありません。

この状況を見かねた民生委員が市の社会福祉課に相談し、Aさんと市の担当職員が面談。
自宅でこのまま生活をすることが難しいと判断し、養護老人ホームへ入居することとなりました。

養護老人ホームの入居事例:家族からの虐待を受けていたBさんの場合

DVを受けている入居者と介護施設を紹介する事業者

80歳のBさんは、夫に先立たれたことをきっかけに息子夫婦と一緒に暮らしはじめました。

元々物事をはっきりと言うタイプだったBさんは、息子夫婦と口論になることが多くありました。そして、身体があまり動かなくなり息子夫婦のサポートが必要になったころから、息子からの虐待を受けるようになりました。

Bさんは、数年耐えていたものの、ついに息子の家で生活を続けることができなくなり、家出。
警察に保護されたことで虐待が発覚しました。

町の福祉担当職員がBさんとの面談を経て、自宅に戻ることはBさんにとって危険と判断。
養護老人ホームへの入居が決定しました。

入居相談員 山本
このように、養護老人ホームには身寄りがいない一人暮らしの高齢者や家族から虐待を受けていた高齢者が入居します。

入居の判断は、市区町村長の決定により、入居の難易度は高いといえます。
「みんなの介護」入居相談員”山本”入居相談員
山本

まとめ

養護老人ホームは経済的に困窮した高齢者を一時的に養護する施設で、社会復帰を目的とした支援を受けられる場所です。

行政による判断がなければ自分の意志で入所することはできません。
さらに、定員・施設数が少ないことや判断基準が明確でないことが問題視されており、希望しても入居が難しいケースがほとんどです。

こうした現状を理解したうえで、「最後の砦」として養護老人ホームを知っておきましょう。

この記事のまとめ
  • 養護老人ホームは困窮した高齢者を一時的に保護する場所
  • 入居するには行政による審査に通る必要があり、入居は難しいのが現状
  • 入居一時金が不要で、0円〜14万円の月額利用料のみかかる
  • 社会復帰を目指した生活支援や経済的な自立支援のアドバイスがメイン

養護老人ホームに関するQ&A

特養と老人ホームの違いは何?

特養は24時間、介護を必要とした方が入居する施設です。退去することはほとんどなく、最後まで過ごせます。入居条件は原則65歳以上の要介護3以上です。
養護老人ホームは経済的に困っている方を対象とし、食事の提供や健康管理などの自立支援をします。社会復帰が目的で、長期の入居はできない特徴があります。

老人ホームは何のため?

養護老人ホームは生活環境、経済的に困窮して自宅での生活を送れない高齢者を養護し、日常生活サービスをしながら社会復帰を目指す施設です。
また、生活保護を受けている方も対象となります。

特別養護老人ホームとはどのような施設か?

特別養護老人ホームは常時介護を必要とする方に食事、排泄、入浴などの介護サービスを行います。
長期入所が可能ですが、医療的ケアが必要となった場合は退去しなければいけないケースもあります。入居条件は原則65歳以上の要介護3以上の高齢者です。特定疾病があれば40歳〜64歳の方も入居可能です。

養護老人ホームは何サービス?

養護老人ホームは外部の介護保険サービスを利用できます。養護老人ホームの目的は高齢者を養護し生活支援をしながら社会復帰を目指すことです。そのため、介護サービスの提供は行っていません。
介護サービスが必要になった場合は外部から受けますが、施設によっては介護サービスを受けられます。

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よくある質問

特別養護老人ホームと養護老人ホームの違いは?

【回答】
特養は介護を行う施設で、養護老人ホームは社会復帰の支援を行う施設です。

【解説】
特養の入居条件は要介護3以上で、介護度が重い方の身体介護が中心です。
24時間体制の介護サービスや看取りケアに対応している公的施設なので、全国で同じ基準のサービスが提供されており、安い費用で入居できる人気の施設です。

養護老人ホームは、貧困や虐待などで困窮している高齢者を一時的に養護して、社会復帰の支援をする場所です。
介護施設ではないため自立した生活のできる方が対象で、行政から困窮していることが認められて「措置判断」が出た場合のみ入居でき、社会復帰ができるようになれば退去します。

【詳細を知る】
特別養護老人ホームと養護老人ホームの違いの詳細は、「【一覧表で比較】特別養護老人ホームと養護老人ホームの違い」のページで解説していますので、ぜひご覧ください。

養護老人ホームと有料老人ホームの違いとは?

【回答】
有料老人ホームは介護が目的で、養護老人ホームは経済的に困っている人の社会復帰が目的です。

【解説】
養護老人ホームは国や地方自治体が、困窮している高齢者を養護するために運営している施設です。
生活費が不足して生活できない高齢者などに、食事や日常生活のサポート、経済面でのアドバイスなどを行います。自立して生活できる目処が立てば、退去して自力で生活していきます。

有料老人ホームは、老後の暮らしを豊かに支えるためのサービスを展開している施設です。
民間の事業者が運営しているため費用は高めですが、高齢者のニーズに対応したサービスや施設の種類が豊富で、長期利用を前提に心身の健康を保ちながら楽しく生活できます。

【詳細を知る】
養護老人ホームと有料老人ホームの違いの詳細は、「【かんたん比較】有料老人ホームと養護老人ホームの違い」のページで解説していますので、ぜひご覧ください。

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