施設数No.1老人ホーム検索サイト

入居相談センター(無料)9:00〜19:00年中無休
0120-370-915

看護小規模多機能型居宅介護とは?サービス内容や利用料金を解説

看護小規模多機能型居宅介護とは、「通い」「訪問」「泊まり」のサービスを行う「小規模多機能型居宅介護」に、「訪問看護」が追加された介護サービスです。

ホームヘルパーだけでなく看護職も訪問するため、小規模多機能型居宅介護よりも医療依存度が高めの要介護者への対応力が高くなっています。

この記事では、サービス内容や利用条件、費用などを解説します。利用を検討している方は是非最後まで読んで参考にしてください。

看護小規模多機能型居宅介護とは

看護小規模多機能型居宅介護は、介護と看護を一体的に提供する介護保険サービスで、介護だけでなく、退院直後で医療ケアが必要な方や、家族の介護負担を軽減したい方にも適しています。

利用者は、自宅で生活しながら以下のサービスを受けることが可能です。

  • 通所介護(デイサービス)
  • 短期入所(ショートステイ)
  • 訪問介護
  • 訪問看護

介護のみならず、医療的なケアが必要な場合でも訪問看護が含まれているため、医療と介護が連携して支援されます。

このサービスは、高齢者が自宅で安心して生活を続けられるように支援するもので、主治医との連携もスムーズに行われます。

看護小規模多機能型居宅介護の目的と役割

看護小規模多機能型居宅介護の目的は、医療依存度が高まっても自宅での生活を希望する人々を支援することです。

看護小規模多機能型居宅介護は、地域包括ケアシステムの一環として提供される重要なサービスです。

地域包括ケアシステムとは、高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるように、介護と医療を一体的に提供する仕組みです。

そして、この看護小規模多機能型居宅介護は介護と看護が密接に連携し、利用者が病院や施設ではなく自宅で安心して暮らせるようサポートします。

地域包括ケアシステムの要となり、利用者に合わせた柔軟な支援が可能です。

自宅での生活を続けたい方にとって、看護小規模多機能型居宅介護は強力なサポートとなるでしょう。

小規模多機能型居宅介護との違い

看護小規模多機能型居宅介護は、小規模多機能型居宅介護と比べて、訪問看護が含まれている点が大きな違いです。

サービス種別 通い 訪問介護 泊まり 訪問看護
小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護では、「通い」「訪問介護」「泊まり」のサービスを利用できますが、訪問看護は含まれていません。

そのため、医療ケアが必要な場合は、別途訪問看護の契約が必要になることが多いです。

一方、看護小規模多機能型居宅介護では、訪問看護が提供されるため、医療的なケアが必要な方でもスムーズにサービスを受けられます。

さらに、通いなど他のサービスにおいても看護職員の支援が受けられるため、医療と介護の両面からサポートが可能です。

看護小規模多機能型居宅介護の利用条件・対象者

看護小規模多機能型居宅介護を利用するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 要介護認定で要介護1から5までの認定を受けている
  2. 利用する事業所と同じ市町村に住んでいる

利用を希望する場合は、担当のケアマネージャーに相談し、地域の看護小規模多機能型居宅介護事業所を探します。

ただし、事業所と契約すると、現在のケアマネージャーから事業所のケアマネージャーへ担当が切り替わるため、注意が必要です。

さらに、看護小規模多機能型居宅介護を利用すると、他の介護サービス(訪問介護、デイサービス、ショートステイなど)を並行して利用することはできません。

これらのサービスはすべて一体的に提供されるため、並行利用はできないルールとなっています。

特に退院直後や看取り期の方には、安心して在宅生活を続けられるサービスです。

サービス内容と特徴

看護小規模多機能型居宅介護のサービス内容と特徴

看護小規模多機能型居宅介護では、1つの事業所で「通い」「泊まり」「訪問介護」「訪問看護」を受けられます。

詳しく説明していきます。

デイサービス

看護小規模多機能型居宅介護のデイサービスでは、少人数のアットホームな環境で食事や入浴、排泄介助、レクリエーションが提供されます。

さらに、主治医の指示に基づく医療ケアやリハビリも受けられ、健康管理がしやすい点が特徴です。

一般的なデイサービスと異なり、朝早くから夜遅くまで利用できることがあり、家族の負担軽減にも役立ちます。

これにより、仕事をしている家族介護者にも安心して利用できるサービスとなっています。

訪問看護サービス

看護小規模多機能型居宅介護の訪問看護サービスでは、看護職員が自宅を訪問し、医療ケアが必要な方や看取り期の方に対応します。

体調管理や服薬のサポートを行い、医療依存度の高い方でも安心して自宅での生活を続けられます。

退院直後の不安を抱える利用者やその家族への相談や指導も行われ、心強いサポートとなります。

また、看取りケアにも対応しており、最期を自宅で迎えたいという希望にも応えることが可能です。

訪問看護は主治医の指示に基づいて行われ、安心して利用できます。

訪問介護サービス

看護小規模多機能型居宅介護の訪問介護サービスでは、スタッフが利用者の自宅に訪問し、食事や排泄、入浴の介助、掃除や調理などの日常生活を支援します。

このサービスは、一般的な訪問介護とは異なり、時間の制限がなく、利用者のニーズに応じて柔軟に対応できる点が特徴です。

さらに、定額制で提供されるため、どれだけ利用しても追加料金が発生しない安心感があります。

24時間対応しているため、家族の都合に合わせた利用も可能です。

宿泊サービス

宿泊サービス

看護小規模多機能型居宅介護の宿泊サービスでは、デイサービスを利用した後、そのまま事業所に宿泊できます。

対応するスタッフはデイサービスや訪問介護でも顔馴染みの職員なので、利用者は安心して過ごすことができます。

ショートステイのように事前予約が不要なため、体調が悪化した際にも柔軟に対応可能です。

宿泊の回数制限はありませんが、1日の宿泊定員は9人以下ですので、事前に空き状況の確認が必要です。

深夜には看護師の配置が義務付けられていないため、施設によっては看護師が不在の場合もあります。

看護小規模多機能型居宅介護の費用・利用料金

要介護認定の段階ごとに設定された月額定額制の料金となっているため、負担額を把握しやすいです。具体的な要介護度別の料金は以下のように算出できます。1単位10円、自己負担額1割での計算です。

要介護1 1万2,447円
要介護2 1万7,415円
要介護3 2万4,481円
要介護4 2万7,766円
要介護5 3万1,408円

なお、「泊まり」を利用する場合は、上記の定額料金以外にも1日あたり約1,000円~3,000円の宿泊費がかかります。そのほか、食費や日用品の費用、おむつ代などの負担も必要です。

主な加算の種類

利用している看護小規模多機能型居宅介護事業所が加算を得ている場合、利用者は要介護度別の定額料金に加えて加算の費用負担が必要です。

事業所側からすると、加算を得ることでより介護報酬がアップします。

加算の追加が認められるのは以下の場合です。1単位10円、自己負担額1割での計算です。

初期加算とは、利用を開始後30日間、利用者は1日30円ほど料金が追加されます。

認知症加算とは、利用者が一定以上の重い認知症を発症している場合に、利用者は1ヵ月800円または500円の追加料金を負担します。

看護職員配置加算は、事業所が常勤の看護師を1人以上配置しているときは1ヵ月につき900円、准看護師の場合は1ヵ月につき700円、非常勤の勤務時間も加味した常勤換算法で配置している場合は1ヵ月につき480円の追加料金が発生します。

看護小規模多機能型居宅介護の利用定員

看護小規模多機能型居宅介護の定員は決まっており、少人数制のため職員が目を行き届かせやすく、緊急時の対応もスムーズに行えることが特徴です。

登録定員 通いサービスの利用定員 泊まりサービスの利用定員
最大人数 29人/1ヵ所 18人/1日 9人/1日

このように少人数のため、職員と利用者の距離が近くアットホームな雰囲気が特徴です。

また、通い・訪問・泊まりを同じ職員が担当するため、利用者は顔馴染みの職員から一貫したケアを受けることができ、緊張感やストレスを感じにくい環境が整っています。

看護小規模多機能型居宅介護の人員基準

小規模多機能型居宅介護の管理者

人員配置基準 備考
通い 利用者3人に対して職員1人以上 -
訪問
  • 常勤換算で2人以上の職員
  • うち1人以上は保健師、看護師、准看護師
-
泊まり
  • 夜勤職員1人以上
  • 宿直職員1人以上
利用者が泊まりを利用していない場合は配置不要
看護職員(事業所全体)
  • 常勤換算で2.5人以上の看護職員
  • うち1人は常勤の看護師または保健師
夜勤・宿直の配置基準はなし
ケアマネージャー(介護支援専門員) 配置必要 管理者と兼務可
非常勤可
管理者 常勤での配置必要 -

管理者については、常勤での配置が求められ、特養などで認知症の利用者に対する介護経験が3年以上あり、認知症対応型サービス事業者管理者研修を修了した者、もしくは看護師または保健師であることが必要です。このような基準を満たした人のみが管理者として任命されます。

看護小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリット

看護小規模多機能型居宅介護のメリット

小規模多機能型居宅介護のメリット

看護小規模多機能型居宅介護の最大のメリットは1度の契約で全てのサービスが受けられるため、手続きが簡単で手間がかからないことにあります。

他にもメリットは多岐に渡り、以下のようなものがあげられます。

  • 定額制のため費用負担の予測がしやすい
  • 同じ事業所のスタッフが一貫して対応してくれる
  • 定員が少人数のため緊急時にも迅速に対応できる
  • 看護職員による医療的ケアが受けられインスリン注射や吸引などの医療処置や看取りにも対応可能
  • 利用者・利用者の家族共にリフレッシュする時間を得られ生活の質が向上する

このように、利用者のみならずその家族までメリットを感じることができます。

看護小規模多機能型居宅介護のデメリット

看護小規模多機能型居宅介護には、いくつかのデメリットもあります。まず、利用できる人数に制限があるため、希望する日にサービスを利用できない場合がある点です。

利用者の多い時期には、希望日に予約が取れないことも考えられるため、利用計画を立てる際には柔軟な日程を検討する必要があります。

  • 他のデイサービスや訪問介護、ショートステイの併用不可
  • ケアマネージャーも施設所属となるため以前から慣れ親しんだケアマネージャーが担当できなくなる
  • 他の利用者や職員との関係が悪化すると継続的な利用が難しくなる可能性がある

これらの点を考慮し、看護小規模多機能型居宅介護を利用する際には、デメリットを理解した上で計画を立てることが重要です。

看護小規模多機能型居宅介護の利用方法

看護小規模多機能型居宅介護を利用する際は、以下のステップを踏んで進めていきます。契約から利用開始までには約2週間かかるため、余裕を持って準備を進めることが重要です。

  1. 担当ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談
  2. サービス事業者との契約
  3. ケアプランの作成
  4. 利用開始

まずは相談し、利用者の状態を把握した上で最適なサービスを提供できる事業所を探してもらうことが大切です。

サービス事業者との契約前には事前にパンフレットを受け取ったり、見学をして疑問点や不安な点を確認しましょう。

利用する事業所が決まると、その事業所専属のケアマネージャーが新たに担当となり、ケアプランを作成します。複数のサービスを一体的に提供するため、利用者の状況に応じたプラン変更が可能です。

これらのステップを経て、利用者の状態やニーズに合わせたサービスが提供され、スムーズに看護小規模多機能型居宅介護を利用できるようになります。

!

この記事の
要望をお聞かせください!

みんなの介護は皆さまの声をもとに制作を行っています。
本記事について「この箇所をより詳しく知りたい」「こんな解説があればもっとわかりやすい」などのご意見を、ぜひお聞かせください。

年齢

メッセージを送りました!

貴重なご意見を
ありがとうございました。

頂戴したご意見は今後のより良い記事づくりの
参考にさせていただきます!