みんなの介護アンケート
週1回以上(339件) | |
2週間に1回程度(291件) | |
1ヵ月に1回程度(196件) | |
2ヵ月に1回程度(126件) | |
その他(40件) |
老人ホームの面会頻度は月1回以上が一般的
みんなの介護が家族が老人ホームに入居している方を対象に「老人ホームへの面会頻度」についてアンケートを取ったところ、半数以上の方が月1回以上面会に訪れていることがわかりました。
老人ホームに入居する家族への面会頻度が極端に少ないと、入居者は家族に会えない寂しさや不安な気持ちから、内向的になったり、認知症の症状が進行してしまったりすることもあります。
この記事では改めて、面会することの大切さや面会時の注意点などを紹介します。
面会時間は15~17時がおすすめ
面会に訪れる時間はおやつを食べてから夕食までの間がおすすめです。15時〜17時なら、夕食前で比較的、家族でゆったり話せます。
なお、早朝は施設職員による「健康状態のチェック」「朝食の準備」などで慌ただしい時間帯です。避けた方が良いでしょう。
滞在時間は入居者の体調をみて決める
「元気な姿を見たい」「最近の出来事を話したい」など、面会を楽しみにする家族は多く見られます。しかし、長時間の滞在は元気な入居者でも途中から疲れを感じることがあります。
そのため、眠たそうな表情や言葉数が減ってきたなどが見られたら、面会を終える合図です。入居者の表情や反応を確認しながら、面会時間を有意義に過ごしましょう。
老人ホームの面会ルール
面会に訪れるにあたり「事前に面会の予約は必要?」「お土産は用意したほうが良い?」といった質問が寄せられることがあります。
そこで、以下では面会予約の必要性や、入居者・施設職員へのお土産について紹介します。
事前に面会可能か確認する
多くの老人ホームでは老人ホームに入居した方が安全に生活できるよう、セキュリティ面の強化に力を入れています。
無用なトラブルを招かないためにも、老人ホームを訪ねる場合は事前に連絡すると良いでしょう。
また、面会の連絡をする際は以下の点も一緒に確認すると安心です。
- 面会可能か否か
- 同伴者の制限
施設が感染症対策を設けている場合、面会を制限していることがあります。
加えて、ほかの入居者への配慮などの関係で、同伴者である子どもやペットの来館を断る施設もあります。
担当スタッフがいるか確認
担当スタッフは入居者の普段の様子を把握しています。
入居者が「どんな風に過ごしているのか」「入居中の困りごと」などを知る機会でもあるために、担当スタッフの出勤状況を確認すると良いでしょう。
また、面会中にトラブルなどが起こっても、スタッフが適切にフォローしてくれることから安心できます。
イベント行事を確認
イベント行事がある日はゆっくり過ごせない場合があるため、できるだけ別日を選ぶと良いでしょう。
なお、イベント内容によっては家族も一緒に参加できるケースもあります。その際は、普段と違う入居者の表情やほかの入居者との人間関係を知ることができます。
入居者へのお土産
面会の際、入居者にお土産を用意したい方も多いでしょう。ただし、お土産の内容によっては持ち込めないものもあります。
以下でお土産を選ぶときの注意点や入居者に喜ばれるものを紹介します。
食べ物の持ち込みが禁止の場合もある
老人ホームへ訪問する際に、手土産としてご家族が好きな食べ物を持参したいと思う方もいらっしゃるでしょう。
そのときは、高齢者の方が食事制限をしてないか、糖尿病などの持病がないかを確認しましょう。
持病がある方は、施設で栄養管理を行っているので、手土産を食べてカロリーを摂ってしまうと、薬の投与や食事のメニューを調整し直さなくてはいけません。他入居者におすそ分けしてしまうことで、その方に同様のトラブルが起こる可能性もあります。
また、家から調理した料理を老人ホームへ持ち込むと食中毒の危険性があります。
お土産におすすめな小物
食べ物以外に喜ばれるお土産として、以下が挙げられます。
- 衣類(入居者が嗜好に合ったもの)
- 日用品(タオル・ブランケットなど)
- 娯楽品(本・パズル・手芸用品など)
お土産を選ぶ際は、入居者の趣味嗜好にあったものを選ぶと良いでしょう。
施設にもブランケットはありますが、入居者好みのデザインや素材ではない場合があるので、入居者が好きなブランケットを差し入れると喜ばれます。
また施設での様子を職員から聞き、興味のあるものを差し入れると喜ばれることがあります。例えば、塗り絵を好む場合は、色鉛筆や新しい塗り絵を用意する良いでしょう。
なにをお土産にすればいいか悩むときは、直接本人に聞いて欲しいものを差し入れることも大切です。
職員や同室の入居者へのお土産は不要
基本的に職員へのお土産は必要ありません。
スタッフは仕事として、入居者の介助を行っています。施設側も現金や菓子折などを受け取らないルールを設けているケースも増えています。
もし感謝の気持ちを伝えたいなら、日頃からあいさつや労いの言葉をかけると良いでしょう。感謝の気持ちを伝えることは職員のやりがいやモチベーションにもつながります。
面会時に家族が気をつけたいポイント
ご家族が初めて老人ホームに面会へ訪れるとき、どんなことに注意したらいいのか分からない方も多いかと思います。
そこで、この項目ではおさえておきたい面会時のルールを解説します。
面会中の過ごし方
家族と離れて暮らす入居者の寂しい気持ちを取り除けるように、面会中は入居者と有意義に過ごすことが大切です。
以下は面会中の過ごし方の一例です。
- 写真撮影
- 面会の際は、写真撮影をして思い出を残しましょう。家族が帰ったあとも入居者は写真を見て楽しめます。
- カラオケ
- カラオケルームを完備した施設もあります。入居者の好きな曲を一緒に歌い、楽しいひと時を過ごせます。大きな声を出すことで、ストレス発散にもつながるためおすすめです。
そのほかに手芸や折り紙、塗り絵など入居者の趣味を一緒に楽しむことも良いでしょう。
「大切に想っている」気持ちを伝える
入居者にとって、家族と離れて施設で暮らすことに寂しさを感じています。面会のときは、家族とのつながりをきちんと言葉で伝えるように心がけましょう。
例えば「話をしっかり聞く」「好きな食べ物や趣味のものを差し入れる」といったことが大切です。
スタッフの説明をきちんと聞く
本人の状態の変化に合わせて、介護サービスや医療ケアが必要になることもあります。
面会時にスタッフから今後の相談を受けたとき、正しく相談内容を理解しないまま話を進めてしまうと、後から意見の食い違いが生まれることもあります。
もし、わからないことがあったら必ず質問するようにしましょう。
心配な点はスタッフに相談する
今後の介護方針やフォローの仕方などに悩んだときは一度、スタッフに相談してみましょう。
施設によっては定期的にスタッフとのミーティングに家族が参加したり、ソーシャルワーカーと日頃から連絡を取り合ったりできます。
施設の介護スタッフは多くの入居者やその家族と関わっています。適切なアドバイスをもらえるでしょう。
身体状況に合った老人ホームの選び方
面会では入居者の身体状況の変化を感じることがあります。例えば、寝たきりの時間が増えたり食事形態が変わっていたりするケースです。
また要介護度が変更になったタイミングで、施設から転居を求められる場合もあります。
そこで、この項目では転居先として、身体状況に合わせたおすすめの施設を2種類紹介します。
調理や洗濯、掃除が困難な方は「住宅型」がおすすめ
「サービス付き高齢者向け住宅」や「ケアハウス(一般型)」のように、自立の方が入居できる老人ホームの場合、要介護度が上がると転居を求められるケースがあります。
その際の転居先として、まず考えたい施設が「住宅型有料老人ホーム」です。
住宅型では食事の提供や掃除、見守りサービスといった生活援助サービスを利用できます。
さらに、多種多様なイベントやレクを定期的に実施しているので、施設内でも楽しく過ごすことができます。
介護サービスは外部のサービスを利用します。必要な介護サービスだけを選んで利用するため、介護度が軽い方は費用を安く抑えることも可能でしょう。
【一覧表あり】住宅型有料老人ホームとサ高住の違い(費用・入居条件・契約形式)
住宅型有料老人ホームを探す最期まで同じ施設で暮らしたい方は「介護付き」がおすすめ
上記で紹介した住宅型の次に検討したい施設は「介護付き有料老人ホーム」です。
介護付きは特養と同じく、原則終身で利用できる施設です。そのため、介護度が重くなっても転居の心配はありません。さらに重度の認知症にも対応しているので、グループホームからの転居先としてもおすすめです。
なお、介護サービス費は要介護ごとに定められた定額です。毎月決められた定額で利用でき、必要な介護サービスが増えても費用は一定です。
さらに医療ケアも充実しています。住宅型では看護職員の配置義務はありませんが、介護付きは看護職員を常駐し、近隣の医療機関とも連携しています。
【一覧表でわかる】介護付きと住宅型の違い(費用・入居条件・介護保険サービス)
介護付き有料老人ホームを探す面会を拒否されてしまうケース
老人ホームの面会はいつでも対応できる訳ではありません。以下のようなケースから、面会を断られる場合があります。
感染症の流行シーズン
老人ホームは抵抗力が弱い高齢者が集まって生活している場所です。
そのため、新型コロナやインフルエンザといった感染症の流行シーズンが面会を拒否したり、制限したりする施設も少なくありません。
なお、施設内で感染者が出た場合は感染者の隔離処置や外部の出入りが極力ないような措置がとられます。
高齢者の安全を守るために面会ができない場合があるのは、やむを得ないことだと理解しましょう。
面会者自体に問題がある
施設側が家族であっても面会を断って、施設への立ち入りを禁ずることがあります。
例えば、以下のようなケースがあります。
- 施設のスタッフに対する暴言や嫌がらせをする
- ほかの入居者が迷惑に感じるような言動を繰り返す
このほか、入所前に家庭内で虐待の事実があった場合も同様です。
面会制限をかけている
親族間や入所前の人間関係でトラブルがあった場合、施設によって面会制限をかける場合があります。
スタッフに気づかれないように居室まで入ってきたような場合は施設もチェックが難しいですが、身元引受人である家族が施設に依頼して、ほかの人の面会をさせないようにすることもあります。
老人ホームへ面会に行く理由
家族の顔を見に行くため
ご家族の方が面会に行く理由は特になく、「顔を見たい」「近況を話したい」など、ご家族とのコミュニケーションのために、定期的に老人ホームへ行っているご家族が多いようです。
それ以外に、洗濯物の交換やおむつ、入れ歯の洗浄剤などの消耗品の補充を合わせて行うために老人ホームに訪れるご家族の方も少なくありません。
職員との信頼関係を構築するため
面会のときに、施設のスタッフとあいさつや軽く話をすることで信頼関係を築くことができます。
顔なじみになることで本人の健康状態や最近の様子など、細かな情報交換も気軽にできます。
入居者の精神状態が安定するため
家族が定期的に面会すれば、入居者本人も孤独感を感じづらくなって、気持ちも落ち着きやすくなります。
普段は施設のスタッフがプロとして介護を行いますが、家族でなければできない気持ちのフォローもあります。できるだけ面会をして、施設で暮らす本人の不安を軽くするのがポイントです。
まとめ
面会は気の合うご家族や知人と他愛もない話ができる大切な時間です。
一日の状況から、ゆっくり話をできるお部屋を提供している施設もあるので、面会のことで困ったことがあれば、施設スタッフに相談してみましょう。
そういったやりとりが老人ホームのスタッフとご家族との絆を深め、信頼関係の構築にもつながります。