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【Q&A】老人ホームの生活は?快適に過ごすためのサービスや設備の工夫を解説

【Q&A】老人ホームの生活は?快適に過ごすためのサービスや設備の工夫を解説

質問
老人ホームの生活はどのようなものでしょうか?

最近母が要介護1になったので、老人ホームへの入居を考えています。ただ、母は共同生活が苦手なため、入った後にうまく生活できるか不安に感じているようです。施設ではさまざまなイベントがあると聞いたのですが、入居後はどんな生活をすることになるのか具体的に教えてください。

回答
1日の大まかな流れはご自宅での暮らしと変わりません
吉田氏の解説を読む
本人の希望や心身状態に合わせて、1日をどのように過ごすのか調整できます。
身体状況に応じた、さまざまな「体操」や「レクリエーション」などが企画されています。

老人ホームで過ごす1日の流れ

老人ホームの1日の流れ

老人ホームでの生活は基本的に自宅での生活と変わりはありません。少し違う部分としては体操やレクリエーションが定期的に行われることです。

そのほかにも必要に応じてリハビリが行われ、施設のスタッフが健康管理を行ってくれます。

実際に生活するなかで、本人の希望や心身状態に合わせて1日の流れを変更することもでき、スケジュールに縛られることはありません。

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老人ホームの朝

老人ホームの朝

起床時間が7時の施設の場合、起きて1時間程度をかけて身支度や整容をします。

これらはモーニングケアと呼ばれていて、パジャマを着替え、洗顔やヘアセットといった朝の準備を行います。

その後に8時から朝食を取り、食後に服薬や口腔ケアの後、順番で入浴をしたり、みんなで体操を行ったりします。

老人ホームの昼

昼食は食事介助を受けながら取り、服薬や口腔ケアの後、13時からレクリエーションが行われます。

基本的にはレクリエーションは自由参加ですが、ほかの入居者とのコミュケーションの場にもなるので、積極的に参加することをおすすめします。

15時には、おやつの時間にお茶やお菓子を楽しみます。

老人ホームの夜

18時の夕食後に服薬と口腔ケアが済んだら、後は自由時間です。

就寝時間の前には、ナイトケアと呼ばれる着替えなどのサポートがあります。

21時が就寝時間になりますが、個室の場合には寝る時間は入居者が自由に決められます。

老人ホームの詳しい1日の流れについては以下の記事でも解説していますのでご覧ください。

レクリエーションやイベントを楽しめる

カルチャー、スポーツなどのイベントが盛んに行われている

続いて、老人ホームで行われるレクリエーションやイベントについて解説していきます。

老人ホームのレクリエーション

レクリエーションを行う頻度は、施設によってさまざまです。

入居前に、レクリエーションの参加に料金が発生するかを確認しておきましょう。

老人ホームのレクリエーションは遊びと体操を兼ねたものも多いため、リハビリのためにも無理のない範囲で参加することがおすすめです。

脳トレ

レクリエーションの一つとして行われる脳トレは文字を書く、音読する、簡単な計算問題を解く、折り紙や塗り絵など、頭を刺激して脳を活性化させます。

指先を動かしたり、さまざまな感覚を使ったりする作業は認知症予防に効果が高いといわれています。

体操・運動レク

老人ホームでよく取り入れられている体操や運動レクは、簡単で楽しく、リハビリ効果を狙ったものばかりです。

足の指先で床の新聞紙を丸めたり、広げたりする「握って開いて」や、じゃんけんのグーとパーを入れ替えて遊ぶ「グーパー入れ替え体操」など、運動機能や認知機能を高める効果が期待できます。

カルチャー教室

カルチャー教室では刺繍などの手芸や習字、簡単な料理に加え、ちぎり絵や生け花など、自分で指先を動かして配置や手順を考えながら創造していくものが豊富にあります。

ときには作品展を開催し、ご家族に作品を披露することもあるようです。

カルチャー教室は、入居者同士が友達になるきっかけにもなります。

人生をより楽しく過ごすと同時に、身体の機能維持や脳の活性化、さらにはコミュニケーションを深めることにも繋がっています。

季節感を感じる行事

施設では、食事以外でも季節を感じられるような行事に取り組んでいます。

桜やバラが綺麗な季節にはお花見やバラ園にお出かけしたり、夏には納涼祭を開催して家族と一緒にヨーヨーつりなどを楽しんだりと、催しの内容はさまざまです。

また、こうした行事は、引きこもりがちな高齢者の興味を引いて外へ誘うきっかけにもなっています。

身体機能の向上・維持のためにも外出は大切。季節によって変わる気温や花の香りは、脳の活性化にも寄与するようです。

食に関するイベント

食べ物イベントが豊富に行われている様子

老人ホームで行われるイベントの中で、食に関するイベントは入居者が楽しみにしているイベントのひとつです。

寿司職人さんにその場で握ってもらう寿司イベントや、マグロを目の前で解体してその日の昼食で楽しむマグロの解体ショー、おやつに白玉団子やきんつばなどのお菓子づくりに加え、ケーキやフルーツのバイキングなど、バラエティに富んでいます。

食のプロを招いていつもとは違った雰囲気で食べると、生活にもメリハリがつきます。

また、お月見やクリスマスなど、食を通じて季節の移り変わりを感じることで五感を刺激し、生きる喜びにつながるように施設側も工夫しています。

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老人ホームの食事とサポート

続いて老人ホームで提供される食事と、そのサポートについて解説していきます。

老人ホームの食事の特徴・内容

老人ホームの食事の特徴

多くの場合、老人ホームの食事は施設内の厨房で毎食分が作られています。

ただし、施設外の調理施設や給食センター(セントラルキッチン)で調理された食材を使って、ホーム内の厨房で最終調理を行っている施設もあります。

施設ごとで食事のサービス内容は異なるため、入居前に必ず確認しておきましょう。

施設ごとで工夫された食事が提供される

老人ホームの食事は、栄養バランスや食べやすさ、見た目、味付けなど、施設によって特徴は異なり、決まりがあるわけではありません。

そのため、施設ごとに工夫された食事が提供されています。

介護食が必要な場合でも、施設側としては厳密な食事制限をただ行うのではなく、主治医のアドバイスに基づいてできるだけ食事内容を充実したものにしてもらえます。

入居者にとって毎日の楽しみになる食事は、老人ホーム選びにおいて重要なポイントになります。

食事形態をチェックしておく

入居前に確認しておくべき食事のポイントは「食事形態」と「朝食」の2つです。

食事形態については、通常の食事形態のほかに、柔らかく食べやすく調理された食事に変更できるかどうかを確認しておきましょう。

通常の食事形態しか対応できない施設だと、嚥下機能(噛んだり、飲み込んだりする機能)が低下した場合、ほかの施設に転居する必要性も生じます。

特に要介護状態で入居する方は、この点について施設側と事前に相談しておきましょう。

朝食については、朝の時間帯はスタッフの人数が限られ、食事内容が簡単なものになることもあるため、事前に確認しておきましょう。

介護食

老人ホームで介護食を作って提供する女性

ほとんどの老人ホームでは、かむ・飲み込む力が衰えた利用者に対して、介護食を提供しています。

介護食は主にきざみ食・ソフト食・ミキサー食の3種類に分けられ、それぞれの方に合った調理方法で対応してもらうことができます。

ほかにもとろみ食・ゼリー食や水分補給職などもあります。どのような介護食に対応できるのか、入居前に確認しておきましょう。

口腔ケア

うがいをして口腔ケアをする老人

多くの老人ホームでは、入居者に「食べることの喜び」を感じてもらうべく、訪問歯科医、歯科衛生士などと連携して口腔ケアが行われています。

口腔ケアには、「機能的口腔ケア」と「器質的口腔ケア」の2種類があります。

「機能的口腔ケア」は、食べる・話す・表情をつくるなど、航空機能の維持や回復を目的としたケアのことを指しています。

一方、「器質的口腔ケア」は、口腔内の歯・粘膜・舌などの汚れを取り除くケアを指しています。

どちらも健康を維持するうえで、非常に重要です。もし口腔機能が衰え、口の中を清潔に保つことができなくなると、誤嚥性肺炎になるリスクが高まります。

現在、日本人の死因第5位となっている肺炎ですが、高齢者が発症する肺炎の7割以上が誤嚥性肺炎です。

その予防のためにも、口腔ケアへの取り組みが老人ホームで重視されています。

老人ホームでの入浴

老人ホームのお風呂で老人を介護する女性スタッフ

老人ホームでの入浴について解説していきます。

特に、入浴の頻度については入居前に必ず確認しておきましょう。

入浴設備

老人ホーム選びをする際、必ずチェックしたいのが入浴設備です。

老人ホームにある入浴設備は、以下の4種類です。

  • 個浴(一人ずつ入れる浴室)
  • リフト浴(歩行が困難な方向けの座ったまま入れる浴槽設備)
  • 機械浴(寝たまま入れる浴槽設備)
  • 大浴場

寝たきりや車椅子になった場合には、機械浴・リフト浴がないと、老人ホームの施設内の浴槽で入浴することが難しくなってしまうので、入居するときに元気な状態でも、入浴設備の充実は将来のことも考えて必ず確認をしましょう。

また、一人でのびのびと入浴したいのであれば、一人ずつ入れる個浴設備があったり、居室内に浴室があったりした方が良いでしょう。

施設のなかには、銭湯のような大きなお風呂や温泉設備を備えているところもあるので、介護度や、入居者の希望するライフスタイルに合わせてチェックしていくことが大切です。

温泉がある施設を探す

入浴頻度

入浴介助サービスを提供している老人ホームは、入浴ケアが受けられる頻度が決められています。

「回数が足りなくないか」「入浴の時間帯は選べるのか」「上限回数を超えると料金が発生するのかどうか」などは事前に確認が必要です。

毎日入浴したい場合は、居室にお風呂が備え付けられている施設や自由に大浴場を利用できる施設を選びましょう。

入浴が週3回以上の施設を探す

居室と設備

続いて老人ホームの居室と設備について解説していきます。

個室は8畳が最低ライン

老人ホームの居室(専有設備)についてアドバイスするスタッフ

居室についている設備として、洗面台やトイレ・エアコン・ミニキッチンなどが主に挙げられますが、低料金の施設にミニキッチンはついていないことが多いです。

なお居室の広さは、介護付き有料老人ホームであれば設置基準の13㎡(約8畳)が最低ラインで、広いところでは25㎡(約16畳)以上のところもあります。

全国老人ホーム協会が取りまとめた「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究(平成25年度)」によれば、老人ホーム種別の平均的な部屋の広さは次の通りです。

老人ホームの平均的な部屋の広さ
施設の種類 部屋の広さ
介護付き有料老人ホーム 22.2㎡
住宅型有料老人ホーム 16.0㎡
サービス付き高齢者向け住宅 23.9㎡

老人ホームの間取り例

特養

特別養護老人ホームの場合、間取りは従来型施設とユニット型施設によって大きく異なります。

従来型施設の場合、平面図で見ると居室が集まる区域と共有スペースの場所が明確に分かれているのが特徴です。

一方、ユニット型施設の場合、共有スペースを取り囲むようにして居室が配置され居室と共有スペースの距離が非常に近いのが特徴です。

有料老人ホーム

有料老人ホームの場合、居室にトイレや洗面設備がついた一般的な施設なら、平均的な広さは17~18㎡(約11~12畳)です。

広い居住空間を求めるなら、25㎡以上は欲しいところですが、居室の広い施設は利用料金も高額であることが多いため、値段とのバランスを考えましょう。

設備や広さは、どんな生活をしたいのかによって、どの程度必要なのかを慎重に検討する必要があります。

費用を抑えつつ広い居室に入居したい場合は、都市部より費用が安い、地方の老人ホームを選びましょう。

希望のエリアから老人ホームを探す

設備は施設の種別によって特色がある

カラオケやカフェなどの老人ホームのさまざまな設備

要介護者の方やご高齢の方が暮らす老人ホームは、安心して介護生活を送れる設備がそろっています。

また、介護入浴など安全に介護を行うために欠かせない設備だけでなく、日常を楽しく過ごせるよう、温泉やカラオケ、カフェバーなどホテルのような設備が入っている老人ホームもあります。

なかには、ご家族と過ごせるゲストルームを設けているところや、リハビリホームがある老人ホームもあります。

施設ごとの共用設備を見てみると、ほとんどの施設で食堂や談話コーナー、共同浴室、自動火災報知設備などが設置されています。

施設内で利用できるサービス

老人ホームの設備がわかったところで、続いて施設内で利用できるサービスについて解説していきます。

訪問理美容

かつて老人ホームでは、理美容師の免許を持たないボランティアの方や施設の職員が髪を切ることが多く、定番の短く切る方法は「特養カット」などと呼ばれたものでした。

しかし最近は、特別養護老人ホームや有料老人ホームといった種類を問わず、美容師が出張して入居者の髪を切るということが一般的です。

毎月1~3回ほど施設に美容師が訪問し、入居者の希望している髪型にカットしてくれ、お願いすればヘアカラーをしてくれることもあります。

市町村の中には、訪問理美容を利用した際の費用を助成する制度があります。

助成の基準・内容は自治体によって変わってくるので、役所や地域包括支援センター、ケアマネージャー、利用を希望する理美容店で事前に確認しましょう。

オシャレな髪型にしてもらうことで気持ちが前向きになり、人と交流する意欲もより湧くようになります。

理美容サービスがある施設を探す

売店

老人ホームの売店で何を買うか考える女性

館内に売店を設置し、入居者や面会に来た家族が、軽食や日用品の買いものができる老人ホームは多いです。

もし欲しいものがあれば、外出する必要がなく施設内で調達することができるので便利です。

商品を目で見て、実際に手に取って運ぶこと、そして買いもの時の支払いの計算、お釣りの確認などをすることは、入居者にとってのリハビリテーションにもつながります。

移動販売

カートで商品を運び老人ホーム内での移動販売を利用する女性

最近では、入居者の生活の質(=QOL)を向上させ、暮らしに楽しみを感じてもらおうと、移動販売サービスなどを始める介護施設も増えつつあります。

ちょっとしたお菓子などの食べものや生活雑貨に加えて、なかには洋服の移動販売がある施設もあります。

大手コンビニチェーンでも、介護施設向けに定期販売会を始めているところもあります。

今まで移動販売サービスをしてこなかった介護施設でも、利用者の声を反映させて移動販売を始める施設もあります。

すでに施設に入所しているという方も、気軽な要望として施設スタッフの方に「こんなサービスがあったら良いな」と伝えてみると良いかもしれません。

睡眠の環境

老人ホームでの睡眠はゆっくり寝られるのか不安な方もいるかもしれません。

基本的には個室であれば自由に過ごすことができます。

就寝時間

老人ホームの就寝時間に声がけをする介護スタッフ

老人ホームの就寝時間は、午後9時ごろに設定されているのが一般的です。

ただ、自立者向けの老人ホームなど、比較的元気な方が多い施設の場合、就寝時間は入居者本人のペースに任されています。

また、就寝時間となり食堂や多目的室などの共有スペースが消灯されても、居室内で自由に時間を過ごすことはできます。

夜間の人員体制

就寝時間中の老人と介護スタッフ

就寝後の見回りは、夜勤担当の職員が定期的に実施しており、各居室に備え付けてあるコールボタンを使うことで、緊急時対応もしてくれるので安心です。

夜中に各居室に設置されているナースコールのボタンを押した場合、職員の夜間常駐がある施設だと施設の職員がそのまますぐに駆けつけますが、住宅型有料老人ホームは職員配置基準がない施設のため、対応が異なる場合もあります。

夜間の人員配置体制、緊急時対応の体制がどうなっているのかは、入居前に必ずチェックするようにしましょう。

夜間にスタッフがいる施設を探す

入居時に必要な持ちもの

老人ホームに入居する際の持ちものとして、「必需品」と「あると便利なもの」に分けてご紹介しましょう。

必需品リスト

老人ホームに入居する際の必需品は以下の通りです。

  • 着替えとリネン類
  • 身の回りの日用品
  • 食事で使う用具
  • 常備薬
  • お薬手帳

衣類については、持ち込み過ぎると収納が大変になってきます。老人ホームの中には、依頼すれば定期的に洗濯してくれる場合もあるので、必要な枚数のみ持参しましょう。

歯みがきセットなど、ほかの入居者と共有できないものは老人ホーム側でも準備が難しいため、入居時に持参する必要があります。

食器については施設から提供されるものを利用するのが一般的です。

しかし、病気の影響により施設で出される食器が使いにくい場合、あるいは自室のキッチンで軽食・食事を作るという場合は、自宅から使いやすい食器を持参しましょう。

あると便利なものリスト

老人ホームに入居する際にあると便利なものリストは以下の通りです。

  • 老眼鏡
  • 本や雑誌など
  • ティッシュ
  • おむつ
  • 外出用の服
  • 保湿ケア用品

おむつや老眼鏡などは、本人の心身状態に応じて選ぶ必要があります。介護度が上がってトイレまでの移動が難しくなったときは、おむつを各自で購入しなければならない場合も多いです。

自宅から物を持ち込む際は、使い慣れたものを持ち込むようにしましょう。自宅で使っていたものであれば、入居後もスムーズに使い続けられます。

また、施設によって用意できるものが変わってくるため、事前に調べておくことが大切です。

介護ベッドはレンタルがおすすめ

介護ベッドについては、居室に備え付けている施設もあれば、入居者に持ち込んでもらうという施設もあります。

その点は入居前にしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

備え付けではない場合は、入居者が自宅で使っていたベッドを引き続き使う、新しいものを購入する、レンタルするといった選択肢があります。

介護ベッドは高額なので、購入が難しい場合は、レンタルすることで費用を抑えることができます。

レンタルの場合、要介護2以上の人であれば介護保険の「福祉用具貸与」の対象となり、1~3割のみの費用負担で済むのでお得です。

実際のレンタル費用は、メーカー、製品によって差が出ますが、月あたり800~1,300円ほどが相場です。

老人ホームの医療ケア

施設によっては医師を配置して医療ケアを提供している施設もあります。

もし入居を考えている施設に 医師や看護師の配置がないときは、対応している医療ケアの種類や医療機関との連携状況について確認しておきましょう。

医療ケアが受けられる施設を探す

通院

病院に通院する老人と車椅子を押す女性

各老人ホームには、提携関係にある協力医療機関があります。

診療科目としては内科や精神科、歯科などがメインで、定期的に医師が訪問し、施設内で診察を受けることができます。

ただ、入居前に通院していた医療機関を引き続き利用したい場合は、入居前にその旨を施設側に相談してみましょう。

老人ホームから通院する場合、自分で通院できる方であれば、自宅から通院する場合と同じように病院に通うことができます。

付き添いサービスを確認する

体が不自由なため自力で通院できない場合、施設の職員が病院まで付き添うサービスを行っている施設もあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

もし、施設の職員による通院の付き添いが行われていない場合、必要に応じて通院介助をしてくれる外部の介護職員を利用することになります。

その場合は、介護サービス事業所と個別に契約を結ばないといけません。

あるいは、通院の日だけ、家族に通院の付き添いをお願いするというのもひとつの方法です。

入院

老人ホームに入居中、入院する場合について考える様子

老人ホーム入居後に体調を崩し入院の必要が生じた場合、それだけですぐに退去勧告を受けるということはありません。

入居者の病状や入院期間によって、いったん退去・契約解除するのか、それとも契約を続けるのかを相談できるので安心してください。

長期の入院に関しての注意点

入院期間が2~3ヵ月以上と長期にわたる場合、老人ホーム側から入居者および入居者の家族に、入居を継続するか相談を行うこともあります。

なぜなら、「入院費用と入居費用を二重に負担せねばならず、経済的にそれが困難だと思われる」「病状が重く、退院後にその老人ホームに戻って生活を続けるのが困難だと思われる」といった場合では、必要に応じて退去を検討する必要も出てくるからです。

基本的に、老人ホーム側から一方的に退去を迫るということはなく、施設側と入居者側とが相談して今後の生活のあり方を決めていくという形になります。

訪問マッサージ

老人ホームの訪問マッサージスタッフと車椅子の男性

訪問マッサージは、機能回復の訓練を行う訪問リハビリと似ているようで内容はまったく異なり、接骨院やマッサージ院などからマッサージ師が自宅や老人ホームを訪れ、マッサージをしてくれるサービスです。

1回あたりの時間は20分程度となり、脳梗塞などの後遺症のある方にもおすすめです。

自宅で生活していたときに訪問マッサージなどを利用していて、老人ホーム入居後も継続してサービスを受けたい場合、入居後にマッサージを受けることも可能です。

ただ、必ずしもすべての老人ホームで可能とは言えないため、ホームに相談してみると良いでしょう。

老人ホームによっては理学療法士がいることもある

老人ホームによっては、機能訓練指導員として理学療法士などの専門スタッフが勤務している場合もあります。

こうした施設では、ホームのサービスの一環としてマッサージが受けられることもあります。

機能訓練指導員がいても外部のサービスを利用したい場合には、入居する施設に断りを入れてから利用しましょう。

老人ホームの人員体制

老人ホームでは介護職員のほかに、施設長、看護師、生活相談員などさまざまな職種の職員が勤務しています。基本的な専門職の役割は以下の通りです。

介護職員
食事・入浴・排泄の介助
看護師
健康チェックや病気・怪我に関する処置
生活相談員
生活上の相談や家族への連絡

職員の配置基準は、制度上で定められており、どの施設においても、最低限必要とされる人員は必ず配置されています。

ただ、施設によって配置されていない職種もあり、例えば栄養士や調理師は、館内の厨房で毎日食事を作っている場合は配置されていますが、調理を外部委託している施設だと配置されていません。

それでは、それぞれの職種について、詳しくみていきましょう。

生活相談員

老人ホームで働くスタッフと生活相談員

生活相談員は老人ホームなどの社会福祉施設に所属し、入所する前のさまざまな手続きや、入所中の生活に関する相談をしてくれます。

生活相談員の仕事は法律で明確に定められているものがないのが実情ですが、現状次のような業務が主な仕事となっています。

  • ケアマネージャーとの相談、連絡窓口
  • デイサービスなど居宅サービスの手続き
  • 入居者の個別援助計画作成、ケアプラン作成のサポート
  • 入所中の生活にかかわる相談、サポート 家族、利用者からの相談の対応
  • 地域との連携 苦情受付窓口
  • 虐待などの相談窓口

老人ホームへの入居はゴールでなく、あくまでも新たな生活のスタートです。

生活相談員は入居者を支えてくれる「何でも屋さん」であり、気軽になんでも相談できる存在です。

機能訓練指導員

老人ホームで働く機能訓練指導員と老人を介助する女性介護員

機能訓練指導員は、入居者へのリハビリを行ったり、普段の生活の中で行えるリハビリの方法を入居者、介護職員に助言したりするのが主な仕事です。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士をはじめ、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、看護職員などが担当することが多いです。

高齢者は病気や怪我で体が衰弱してしまうと、若い世代のような急速な回復は難しくなります。

また、体を動かさないまま日々を過ごすと、心身機能が著しく低下していく「廃用症候群」に陥る恐れもあるため、日ごろから機能維持に努める必要があるわけです。

そうした高齢者向けのリハビリ、機能低下の予防支援をするために、機能訓練指導員は配置されています。

介護支援専門職員(ケアマネージャー)

介護支援専門職員(ケアマネージャー)と相談する女性と老夫婦

ケアマネージャーは、入居者がいつ、どのくらいの介護サービスを利用するのかを定めた「ケアプラン」を作成する役割を担います。

施設の職員としてケアプランの作成が行えるのは、都道府県知事が行う試験に合格し、所定の研修を受講・修了したケアマネージャーのみです。

ただ、ケアプランは、ケアマネージャーが一人ですべてその内容を考えるわけではありません。

入居者とその家族はもちろんのこと、介護職員、看護師、機能訓練指導員、生活相談員などとも相談し、利用者の心身状態、医療的サポートの必要性、リハビリの状況、入居者とその家族の要望などを踏まえたうえで、ケアプランはつくられていくのです。

また、実際に介護サービスが行われた後は、ケアプランが適切だったのかどうかの再アセスメント業務もケアマネージャーによって行われます。

人員体制が手厚い施設を探す

よくある質問

最後に老人ホーム入居に関する、よくある質問とその回答をまとめました。

疑問を解決して、入居者に合った施設探しをするために役立ててください。

Q1:体験入居はできますか?

体験入居ができる老人ホーム

介護老人保健施設や特別養護老人ホーム(特養)、介護医療院(療養病床)などを除き、ほとんどの老人ホームでは体験入居が可能です。

見学や資料だけでは完全にわからない、老人ホームの生活の雰囲気やスタッフの対応、ほかの入居者の方との相性などを確認するためにも、一度体験入所は行いましょう。

そのうえで、その施設が入居者にとってベストなのか、生活の拠点とするのにふさわしいのかを考えてみましょう。

体験入居可の施設を探す

Q2:どんな規則がありますか?

多くの人々と集団生活を営むという施設の性質上、老人ホームには多くのルールが存在しています。

食事や入浴時間に関しての時間や回数の制限などはもちろん、外出が可能な時間や、面会ができる時間などは、どの施設でも定められているルールです。

ほかにも、持ち込める私物の種類、あるいは設備を利用できる時間帯なども規則で決まっている場合がほとんどです。

皆が気持ちよく過ごせるように、こうした規則を守りましょう。

Q3:たばこやお酒はOKですか?

飲酒喫煙NGの施設

喫煙に関しては、居室の中で可能な場所はかなり少なく、専用のスペースが設けられているところが多いです。

そのスペースも、室内ではなく庭の一部や、玄関などに設置されている場所が多いのが現状です。

飲酒に関しては許可している施設もあり、なかにはレクリエーションの一環として提供しているところもあります。

ただ認めている施設に関しても、自分の居室で可能なところはほとんどなく、スタッフの目の届く場所で、医師との相談のうえで、適量の範囲で可能という施設も多いです。

老人ホームでの嗜好品の取り扱いについては以下の記事をご覧ください。

Q4:外出はどれくらいできますか?

外出に関していうと、自立型の老人ホームでは特に制限を設けていない施設が多いです。

一方で介護型の老人ホームの場合では、身体状況等によって施設によっては付き添い、あるいは家族の了承が必要などの外出の制限が設けられていることもあります。

外出に関しての制限は、入居前に確認しておくと良いでしょう。

外出自由の施設を探す

Q5:ペットを飼っても良いですか?

ペットを飼える施設について考える老夫婦

ペットが飼える老人ホームは少ないものの、首都圏や地方都市などに存在しています。

しかし、こうした施設でもほとんどの場合、許可されるのは小型のペットであり、大型犬などは禁止なこともあります。

さらに放し飼いなどにも制限がされている場合がほとんどなので注意が必要です。

こうした施設は一般の物件と同じく、ペット禁止の施設よりも割高であることが多いので、条件を検討することが重要でしょう。

ペットと暮らせる老人ホームを探す

Q6:持病があっても入居できますか?

老人ホームでは感染症などに罹患(りかん)しておらず、症状が安定している場合は、持病を持っている場合でも入居が可能です。

しかし、喀痰吸引やインスリンの注射といった医療行為が必要な場合や、酸素吸入が必要な場合などは、看護師の配置状況や認定を受けた介護職員がいるか、あるいは設備の状況などによって、その可否が変わる場合もあります。

必要な医療行為がある方は、医師や看護師が配置されている施設を探しましょう。

24時間看護師常駐の施設を探す

Q7:認知症を発症していても大丈夫ですか?

認知症について考える夫婦

老人ホームでは、認知症の方でも入居を受け入れている施設が多くあります。

とはいえ、入居できるかどうかは、入居希望者本人へのヒアリングや、医師やケアマネージャーへの確認などを経てからの場合がほとんどです。

認知症の症状の1つである暴力行為、あるいは奇声を上げることが多い方については、入居を断られる場合がある点に注意が必要です。

なお認知症の方が入居できる施設では、症状の進行を遅らせるためのリハビリなども行われています。

認知症の方が入居できる施設は以下のボタンからお探しください。

認知症の方が入居できる施設を探す

Q8:家族も泊まりに行きたいのですが可能ですか?

老人ホームで家族の宿泊ができるかどうかは、施設によって異なります。

宿泊する部屋を用意していたり、居室が広く家族の宿泊も認めていたりする施設があるのは確かですが、そうした部屋の用意がなく、居室への宿泊も終末期以外は認めないという施設も多数あります。

なお、宿泊できる施設の場合に費用はかかるのか確認しておきましょう。

Q9:自分で食事をつくっても良いですか?

料理について考える老夫婦

食事の提供に関しては、ほとんどの施設が行っていますので、基本的には毎食自分での調理が必要というところは少ないでしょう。

キッチンが付いている施設では、自分で調理をして食事をすることも可能であることが多いですが、そうした調理ができる施設においても、運営規則で時間帯や食材の持ち込みに関して制限がある場合も多いので、事前に確認をしておくことが必要です。

老人ホームで料理をしたい場合には、居室にキッチンが備え付けられているか確認しましょう。

Q10:老人ホームに手紙や年賀状を送っても良いですか?

老人ホームに入居中の方への手紙や年賀状は、自由に送ることができます。

宛名は「●●(施設の名前)内 〇〇(送る相手の氏名)様」と書きましょう。

文面は差出人が入居者に伝えたいことを中心に書くと良いでしょう。例えば、差出人の近況、孫が通っている学校の行事、自宅にある庭の植物・田畑の様子などです。

一方、お金の話や他人の悪口、訃報、体調にかかわる話題など、入居者の気分を害する内容は避けましょう。

他の人はこちらも質問

高齢者住宅は何歳から入居可能ですか?

老人ホームは、60〜65歳以上に入居条件を設定する施設がほとんどです。特定疾病の認定をされた方は40〜64歳であっても、第2号被保険者で介護保険サービスが適用されるため、施設に入居できる場合があります。

老人ホームでは何して過ごす?

老人ホームでは朝、起床後に健康管理を行い朝食をとります。その後は入浴や体操をしたり、入居者同士の会話を楽しんだりします。入浴は午前と午後に分けて用意する施設も多いです。昼食後はレクリエーションをして、おやつとお茶でゆったり過ごします。夕食後は口腔ケアなど寝る前の準備を終えてから、就寝となります。

老人ホームとはどんなところ?

老人ホームとは、高齢者が安心して生活できるように介護職、看護師などが一丸となって日常生活支援、介護サービスなどを行う施設です。
自由型な施設であれば制限は設けておらず、好きなタイミングで外出ができます。心身機能の状態、ライフスタイルに合わせた施設を探すことが重要です。

老人ホームは平均何年?

介護付き有料老人ホームの場合、入居期間の平均は約3年3ヵ月で、入居者の平均年齢は85歳前後です。住宅型有料老人ホームの入居期間の平均は約2年で、入居者の平均年齢は83歳前後です。

よくある質問

老人ホームはどのようなところ?

【回答】
必要な介護はもちろん、イベントやレクリエーションも行われます。

【解説】
大まかな生活リズムは普段の暮らしと変わりません。大きな違いは、定期的に体操やレクリエーションが行われることです。また毎日の健康チェック、施設で提供される食事、口腔ケアなどのサービスも受けられます。

自由に過ごせる時間もあるので、趣味や好きなことに時間を費やすことも可能です。入居後にはほかの入居者とコミュニケーションを取りながら充実した日々を過ごすことができます。

【詳細を知る】
老人ホームでの暮らしの詳細は、「【Q&A】老人ホームの生活は?快適に過ごすためのサービスや設備の工夫を解説」のページで解説していますので、ぜひご覧ください。

老人ホームはいつから入るべき?

【回答】
目安として60代後半から探しておくと良いでしょう。

【解説】
老人ホームの入居条件は60歳以上または65歳以上にところが多いです。そのため60歳になったら入居したい施設に目星をつけておくことがおすすめです。

また、介護が必要でなくても将来に備えて施設に入居する方もいます。サービス付き高齢者向け住宅は住まいの位置づけですが、バリアフリーが完備されており、見守りサービスも行っているので、何かトラブルがあったときでも安心です。

【詳細を知る】
老人ホームでの暮らしの詳細は、「【Q&A】老人ホームの生活は?快適に過ごすためのサービスや設備の工夫を解説」のページで解説していますので、ぜひご覧ください。