老人ホームの選び方・探し方「ポイント10」
老人ホームを選ぶときにおさえておきたい10のポイントを解説します。
老人ホームを選ぶ際は入居後の暮らしをイメージできるかどうかが大事です。
サービスやケア体制に関する希望を詳細に施設職員に伝えて、実現可能か否か必ず確認しましょう。
こちらの希望に対して例を示しながら、今後の生活を提案してくれる施設は信頼できると言えます。
このページでは施設選びのポイントを、以下の10項目に分けて解説していきます。
- 老人ホームの種類
- 負担する費用
- 入居条件・退去条件
- 認知症
- 看取り
- 立地条件
- 設備の充実度
- ケア体制
- スタッフや入居者の雰囲気
- 食事内容
以下で、一つひとつ見ていきましょう。
1. 老人ホームの種類
老人ホームを探すにあたり、施設の種類が多すぎて「希望の条件に合っている施設がどれなのか全然わからない」方も多いかと思います。
そのような悩みを抱えている方は以下の「みんなの介護オリジナルのフローチャート」から、どのような施設が向いているのかを確認してみましょう。

※このフローチャートはあくまで参考です。実際に検討する際にはケアマネージャーなどにご相談ください。
本人に合いそうな施設がわかったら、その施設をもう少し詳しくみていきましょう。
それぞれの施設の概要は下の表にまとめています。
種類 | 運営 | 入居金相場 | 月額相場 | 自立 | 要支援 | 1~2要介護 | 1~2要介護 | 3~5認知症 | 認知症 | 重度看取り | 入居の しやすさ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
介護付き 有料老人ホーム |
民 | 間 施 設0~ 1,380万円 |
14.5~ 29.8万円 |
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住宅型 有料老人ホーム |
0~ 380万円 |
8.8~ 19.1万円 |
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サービス付き 高齢者向け住宅 |
0~ 27万円 |
11.1~ 20万円 |
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グループホーム | 0~ 16万円 |
8.3~ 13.8万円 |
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ケアハウス | 公 | 的 施 設0~ 30万円 |
7.5~ 12.4万円 |
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特別養護 老人ホーム |
なし | 10~ 14.4万円 |
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介護老人 保健施設 |
なし | 8.8~ 15.1万円 |
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介護医療院 (介護療養型 医療施設) |
なし | 8.6~ 15.5万円 |
※1:要支援2から
充実した対応
受け入れ可
施設によっては可
受け入れ不可
2. 負担する費用

老人ホームにかかる費用は、主に「入居一時金」と「月額利用料」の2つです。
入居一時金とは、平均余命などを参考に一定の入居者が住み続けるであろう「想定居住期間」を設定し、その期間の賃料や介護費などを前払いする仕組みです。
月額利用料とは、日常生活費や介護保険サービス費、医療費など毎月支払う費用のことです。
以下は全国の老人ホームの費用相場(入居一時金・月額利用料)をまとめた表です。
費目 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
入居一時金 | 94.7万円 | 10.0万円 |
月額利用料 | 15.2万円 | 13.5万円 |
平均値とは:データの合計値をデータの個数で割った値です。極端に大きい値や小さい値の影響を受けやすい特徴があります。
中央値とは:データを大きい順・小さい順に並べたときに、中央に来る値です。平均値のように、極端な値の影響を受けにくい特徴があります。
「現在の資産」と「将来見込まれる収入」の合計金額を照らし合わせて、無理なく払える費用の施設を選びましょう。
なお、年金や生活保護だけを利用した入居を検討している場合、その支給額でまかなえる施設を探す必要もあります。
入居年数の見込みを立てて、費用を考えよう
入居費用を考える場合、おおよその入居年数の見通しを立てることも重要です。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
50歳 | 33.12年 | 38.78年 |
60歳 | 24.21年 | 29.46年 |
70歳 | 16.18年 | 20.49年 |
80歳 | 9.42年 | 12.28年 |
90歳 | 4.59年 | 5.92年 |
⾃⽴した⽣活を送れる⽅は、介護が必要になったときを念頭に置いた施設選びが必要です。
要介護になった後も過ごすことができる施設を探すのか、要介護になった後は別の施設へと住み替えをするのかを考えておきましょう。
3. 入居条件・退去条件
老人ホームを決める際は、入居条件や退去条件を事前に確認しましょう。
特に終身利用を考える場合は以下のような状態でも、入居を継続し続けられるかを確認することが大切です。
- 要介護度が上がったとき
- 医療依存度が高まったとき
- 長期間入院したとき
一方、介護を必要としない元気なうちから入れる老人ホームを選ぶ場合は「自立」の方が入居できる施設を探す必要があります。
自立の方向けの老人ホームではレクリエーションやイベントが盛んに行われ、趣味活動を支えるサービスが充実している施設が多いです。
4. 認知症
老人ホームの中には、認知症の有無によって、入居できない施設もあるので注意しましょう。
認知症の進行度合いや身体状況によって、施設選びの際に重視するポイントが異なります。
例えば、認知症がある程度進行した状態で入居する場合は対応力の高い施設を選ぶ必要があります。
5. 看取り
老人ホームを終身利用する場合、最後まで充実した生活を送るためにも、看取りの対応力が高いかどうかは重要な判断材料です。
施設選びのポイントは最期まで安心して過ごすことができる環境かどうかにあります。
「もしかしたら、施設退去を求められるのではないか」といった不安を感じた状態では、安心して終身利用できません。
看取りの対応力が高く、設備・人材がちゃんと整っているのか、前もって施設側に確認しましょう。
6. 立地条件
施設を選ぶうえでは、立地条件も大きな判断材料となります。
本人が住みたいと思う場所にするべきなのはもちろん、介護が必要な方であれば、家族が高い頻度で訪れることを考え、無理なく通うことのできる距離の施設を選びましょう。
体調が急変した場合など、緊急時に駆け付けることができる距離にあると本人も家族も安心です。
立地条件を調べる際は「最寄り駅からの距離」「タクシーを使った場合の所要時間・料金」なども確認しておきましょう。
老人ホームの立地条件を考えるうえで注意するべきポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
7. 設備の充実度

要介護状態となってからも不安なく生活を続けるには、設備の充実度が重要です。
例えば、以下のような点に注意すると良いでしょう。
- 館内の廊下は車いすでスムーズに移動できるほどの広さがあるか
- ドアの形状や床材の材質は入居者に配慮されているか
- 浴室設備のクオリティは高いか
- 居室は車いすに対応しているか
- 個人用のキッチンや浴室はあるか
- 自分のお気に入りの家具や仏壇を持ち込めるか
- 共同スペースは清掃が行き届いているか
また、面会のために訪問する家族への設備・対応が整っているかどうかも重要です。
施設内に家族の居場所や宿泊用のゲストルームはあるか、家族に食事は提供されるのかなども確認しましょう。
8. ケア体制

医療や介護のケアを受ける方は、心身状態に合わせて介護体制、医療体制、リハビリ体制を確認することが大切です。
例えば介護付き有料老人ホームの場合、入居者3人に対して介護スタッフ1名以上の配置が最低基準として定められています。
当然ながら、入居者数に対してスタッフの数が多くなるほど、手厚いサービスを受けられます。
そのほかに確認しておきたい項目は以下の通りです。
- 看護職員や機能訓練指導員が常勤しているかどうか
- 提携する医療機関とその内容
- 緊急時の対応
- 看取り体制
- 訪問診療や健康診断の頻度
- 看護職員が勤務している時間
入居者の介護度などに合わせて、これらの項目をチェックすると安心です。
医療機関との連携状況なども含めて、ケアの内容をしっかりと確認しておきましょう。
入居後にリハビリ・機能訓練を行いたい場合、理学療法士や作業療法士の在籍有無もチェックしておくことも大事です。
9. スタッフや入居者の雰囲気
老人ホームの普段の様子を知るために、見学は必須です。見学をするタイミングは「人が多い時間帯」がおすすめです。
⼈が多い時間帯に⾒学をすることで、普段の施設の雰囲気をつかむことができますよ。
また、入居者の男女比や年齢構成、要介護度がどれくらいの人が多いかなどもチェックしておきましょう。
見学時は、可能であればスタッフや入居者に「普段はどのようなレクリエーションをしているか」など、気になることを話しかけてみても良いでしょう。
見学する際に、入居相談員や働いているスタッフの様子などを観察し、はっきりとした受け答えができているか、スタッフ同士の会話などを確認してください。見学の申し込みをした際、職員による電話応対に問題がないかどうかも要チェックポイントといえます。
入居者に対する対応、身だしなみなども施設を判断する重要な材料になります。
業務をしっかりとこなしながらも、親切で家庭的な雰囲気づくりをしてくれるスタッフがいる施設は、家族の方も安心して家族をお願いできるはずです。
10. 食事内容
老人ホームで長い月日を過ごすことを考えると、日々の食事も大事な要素です。献立表を見て、提供される食事の傾向を把握することに加えて、施設内で作られている場合は管理栄養士がいるのかといった点をチェックしておきましょう。
また、療養食(病気を回復するなどの目的で栄養が管理されている食事)をはじめとした個別対応が可能かどうかが重要なポイントです。
さらに体調不良などの事情によって、食事が不要になるときもあります。その場合は、料金がどうなるのかも確認しておきましょう。
そのほかのポイント
運営法人の経営状況
近年、老人ホームをはじめとする高齢者向け施設は、いわば新しいビジネスと捉えられ、多くの企業が参入・運営しています。
施設の数も以前に比べれば多くなっていますが、経営に失敗し、倒産するケースも増えているのです。
そんな状況下でも安心して暮らせる施設を探すためには、しっかりとした運営を行っているかどうか、経営状況の確認をすることが重要です。
生活支援サービスの内容
有料老人ホームは、介護サービス以外にも、調理や洗濯、居室の掃除に加え、外出時の送迎などといった生活支援サービスを提供しています。
無料で利用できる回数は「週2回、月1回」と施設ごとに異なるので、入居前に料金体系をチェックしておくことが大切です。
なお、生活支援サービスが充実している施設は、日常生活の負担は減る一方、その分費用が高額となる傾向にあります。
レクリエーション・イベント・サークル活動
老人ホームで行われるレクリエーションやイベント、サークル活動は主に以下の目的で行われています。
- 入居者の運動機能や認知機能を維持・改善
- 意欲向上
- 生きがいを持てるようにする
施設探しをする場合は、レクの頻度やイベントの種類と内容、さらにサークル活動としてどのようなことが行われているのか、事前にチェックしておきましょう。
自分の嗜好、やりたいことに合った活動が行われている施設を選んで、楽しく健康的に過ごしたいですね。
持ち込める私物
私物の持ち込みがどれだけできるかも、老人ホーム選びのチェックポイントの1つです。
家族の写真や長年愛用してきたものを持っていくことができれば、老人ホームでの暮らしを自分らしく彩ることができます。
また多額の現金や貴金属類は、持ち込みを禁止している施設も少なくありません。何を持ち込めて何を持ち込めないのか、事前の確認が必要です。
ペットと一緒に入居できるか
自宅でペットを飼っている方にとって、老人ホームにペットと一緒に入居できるかどうかは重要なポイントです。
近年、ペットと生活することが高齢者の心身状態に良い影響を与えることを示す「アニマルセラピー」の研究も進んでおり、ペットと一緒に暮らせる施設も増えてきています。
ただし、どのような動物が入居できるのか、ペット向けにどのようなサービスがあるのかは施設ごとに大きく異なるため、ペットとの同居を考えている方は事前にチェックしておきましょう。
予算や希望条件に合わせたベストな施設の種類の選び方
この項目では施設探しの目的に合わせて、おすすめの施設をいくつか紹介していきます。施設の種類ごとにチェックするポイントも異なってくるので、合わせて確認していきましょう。
常に介護が必要な方は「介護付き」がおすすめ
メリット | デメリット |
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介護付き有料老人ホーム(介護付き)は、特養と同じ24時間の介護サービスを受けることができ、看取りにも対応しています。
看護師が常勤しているので、手厚い介護・医療ケアを受けることも可能です。また民間施設の中でも数少ない「要介護度5」の方の受け入れにも対応しています。
さらに居室は基本的に個室であるため、プライベートの空間を確保できます。
特養も充実した介護・看護サービスを受けることはできますが、入居希望者が殺到し、即入居できないことも少なくありません。
介護付きは特養に入居できず、特養以外で同等以上のサービスを受けられる施設を探している方に適した施設とも言えます。
希望に合う「介護付き有料老人ホーム」の探し方
より手厚い介護サービスを期待したい方は、人員配置が規定以上の施設を探しましょう。どのような医療機関とどの程度の協力体制を敷いているのかも、施設側に確認しておくことが大切です。
介護付きは入居一時金が高めであるため、それが入居にあたってのネックになりやすいです。しかし、介護付きの中には入居一時金0円の施設もあるので、その場合は初期費用を抑えることができます。
また特養への入居を希望している方が、入居待ちの期間だけ入居する利用方法も可能です。
実際の施設を見てみたい方は以下のボタンからお探しください。
介護付き有料老人ホームを探す必要な介護サービスのみを利用したい方は「住宅型」がおすすめ
メリット | デメリット |
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住宅型有料老人ホーム(住宅型)は自立~軽度者向けの施設で、比較的お元気な入居者が多い施設です。そのため入居者同士のレクやイベントが盛んで、他の入居者との交流を楽しむことができます。
入居後は自宅同様の生活を送ることができますが、洗濯や掃除、調理などは生活支援サービスを利用できるので、家事負担から解放されます。
介護サービス費は、自宅で利用する場合と同じく、利用したサービスごとの負担です。
希望に合う「住宅型有料老人ホーム」の探し方
住宅型を探す場合にポイントとなるのが、日常生活支援サービスの内容です。どのくらいの家事を任せられるのかを確認しましょう。
また、施設でどのような行事・レクが行われているのかをチェックすることも大事です。自分の趣味・施行に合う活動が盛んに行われている施設であれば、入居後に充実した日々を過ごせるでしょう。
ほかにも、急に体調が悪化した場合などに備えて、各居室に緊急通報システムがちゃんと設置されているかなども要チェックです。
住宅型有料老人ホームを探すプライベートを大切にしたい方は「サ高住」がおすすめ
メリット | デメリット |
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サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、有用老人ホームではなくバリアフリー完備の賃貸住宅です。
自立や要支援の方でも入居できる施設で、入居後は自宅同様の生活を送ることができます。
施設側からは、安否確認・生活相談のサービスが提供されるので、自宅で一人暮らしをしていた方も安心して生活できるでしょう。
サ高住では入居者一人ひとりに居室が割り当てられるので、プライベートを確保できる環境で生活したい方におすすめです。
希望に合う「サービス付き高齢者向け住宅」の探し方
サ高住を選ぶにあたっては、自分に必要なサービスを利用できるか、誰がサービスを提供するのかをチェックしましょう。
また、緊急時の対応体制がどうなっているのかも要確認です。提携先の医療機関・クリニックはどこなのかも施設側に聞いておきましょう。
さらに入居後に要介護状態となった場合、どこまで対応できるのかも確かめておきましょう。要介護度が上がったときに退去を求められる場合もあるので、その点も注意が必要です。
サービス付き高齢者向け住宅を探す認知症ケアを重視している方は「グループホーム」がおすすめ
メリット | デメリット |
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グループホームは認知症の方のみを受け入れ対象としている入所施設です。
入居後は数人~9人のユニットごとに共同生活を送ります。入居者は共同生活の中で出来る範囲内で各種家事に取り組みますが、その目的は家事活動を通して脳を活性化させ、認知症の進行を和らげることにあります。
1つの施設につき1~2ユニットで構成されているのが一般的で、定員数が少ないので職員の目が届きやすいです。
地域密着型施設なので、慣れ親しんだ地域で暮らし続けることができる点も大きな特徴。家族はもちろん、昔からの友人・知人も訪ねやすいです。
なお、希望する施設の市区町村に住民票をお持ちでない方も、住民票を変更した後3ヵ月在住することで入居資格を満たすことが可能です。市区町村によって期間が異なる場合もあるので一度、区役所やケアマネージャーに相談してみましょう。
希望に合う「グループホーム」の探し方
グループホームを選ぶにあたっては、入居者一人ひとり異なる1日の過ごし方に合ったケアを提供してくれるかどうか、が一つのポイントです。
設備や内容にムラがあるので、入居前に期待している設備が整っているかどうかを確認することも重要。可能ならば体験入居を行い、施設の雰囲気や入居者同士の関係性などをチェックしておくと良いでしょう。
グループホームを探す可能な限り費用をおさえたい方は「ケアハウス」がおすすめ
メリット | デメリット |
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ケアハウスは自立~要介護まで幅広く利用できる入所施設です。
ただし、自立支援型と介護型があり、自立支援型は主に自立の方、介護型は主に要介護の方が入居対象なので、ご自身の状態に合った施設を選ぶ必要があります。
入居一時金はかかっても30万円程度で、月額利用料は6~17万円と他の施設と比べても安価です。
ケアハウスへの入居を考える上で注意したいこと
ケアハウスには自立支援型と介護型とがあるので、入居する本人がどちらに適しているのかを明確にする必要があります。
自立支援型の場合、入居後に要介護認定を受けて要介護度が上がると、退去を求められる可能性もあるので注意しましょう。
しかし、特養と同じく入居希望者が殺到している施設が多く、入居できるまで待機を求められるケースが多いです。
ケアハウスを探す
要介護度が重く、予算に余裕がない方は「特養」がおすすめ
メリット | デメリット |
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特別養護老人ホーム(特養)は、介護老人保健施設や介護医療院などと同じ公的施設です。
そのため入居費用は安めですが、入居条件が「要介護3以上」と厳しくなっており、軽度の方は入居できません。
介護・看護体制が整い、終身利用も可能であるため、入居後に心身状態が悪化した、要介護度が上がったからといって、退去を求められることは基本的にありません。認知症への対応力も高いです。
特養は要介護度が重く、予算的にもあまり余裕がない方におすすめの施設といえます。
特養は早期の入居が難しい
特養は低価格で充実したサービスを受けられるので、数ある老人ホームの施設種の中でも特に人気が高い施設です。
入居を申し込んでも「待機」になりやすく、その間に他の施設に入居する方もいるので、早期の施設入居を考えている方は気をつけましょう。
入居相談のプロに相談してみる
「みんなの介護入居相談センター」では、無料で入居相談を受け付けています。お一人おひとりに最適な施設をご紹介していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
入居相談をご希望の方は以下のボタンから問い合わせいただけます。
施設選びのチェックリスト
ここまで多くのチェックポイントを挙げてきましたが、何より大事なのは、何かしら疑問に思ったことや、不明に感じることがあったら、すべて施設側に質問することです。
ある程度突っ込んだ質問をしたときに、誠実で要領を得た回答をしてくれる施設は信頼に足ることがわかります。
反対に、こうした回答を得られない施設の場合、その後の人生をそこで過ごすことにどうしても不安が残ってしまいます。
不安を抱かずに済む施設かどうかを判断するためにも、しっかりと質問をしてください。
良い老人ホームの選び方・探し方のチェックリスト
これまでのおさらいができるよう、記事のまとめとして「チェックリスト」を用意しました。
老人ホーム・介護施設選びの際にぜひご利用ください。
老人ホームのチェックリスト
- 希望条件は整理したか
- 施設の情報を収集したか
- パンフレットを取り寄せたか
- 見学・体験入居は行ったか
- 価格帯は適切か
- 家族が面会に行きやすい立地か
- 必要な医療ケア・介護ケアの体制は整っているのか
- 重要事項説明書に目を通したか
- 身元保証人は確保したか
- 運営法人の経営状況は確認したか
- 疑問や不安に思ったことを確認したか
老人ホームの選び方に関するQ&A
重要事項説明書とは?

重要事項説明書には、老人ホームの会社情報から、施設の建物の概要、職員体制、サービスの内容、料金などさまざまな情報が詰まっています。
重要事項説明書は、老人福祉法第29条に基づいて、老人ホームに関する情報を開示するために都道府県への提出が定められている資料のひとつなので、老人ホームでは必ず作成しています。
字が小さくて読みづらい資料があるかもしれませんが、しっかりと目を通すようにしましょう。
以下の表にある通り、重要事項説明書には老人ホームのサービスや料金、運営施設の情報などが記されています。
重要事項説明書の内容
- 事業主体概要
- ・運営会社の名称、所在地、連絡先など
- 施設・事業諸概要
- ・施設名称、所在地、開設年月日、建物概要など
- 職員体制
- ・スタッフの人数、勤務体系、人員体制
・スタッフの経験年数や保有資格、退職者の状況
・職種別に見たスタッフの人数や勤務形態
・従業者の介護サービス業務に従事した経験年数 - サービス内容
- ・協力医療機関
・入居後の住み替え条件
・入居者の状況 - 利用料金
- ・入居一時金や解約時の返還金算定方法など
・月額利用料の内訳
重要事項説明書を見る際には、自分が求める条件に適している施設なのかどうかを確認すると良いでしょう。
例えば、医療ケアが必要な方であれば、協力医療機関との連携の内容や施設で対応しているケアの内容、リハビリが必要な方なら理学療法士や作業療法士がいるかどうかなどがポイントとなります。
また、スタッフの勤続年数別人数や、運営会社に関する情報なども、見学では知ることのできない重要な情報です。
重要事項説明書の具体的な記載内容や、読み解く際のポイントは以下の記事で詳しく解説しています。