民間の老人ホーム・介護施設が続々と建設に着手

埼玉県南東部に位置し、さいたま市のすぐ南側にある蕨市。
面積はわずか5平方キロメートル強しかありません。
日本一狭い面積を持つ市として有名です。
そしてもうひとつの日本記録は、人口密度が全国でいちばん高い市町村であることです(「区」は除外します)。
古くは宿場町として繁栄した土地でしたが、現在はロケーションの事情から、東京23区から見た主要なベッドタウンのひとつです。
狭いため、市内には鉄道が1種類(京浜東北線)しか通っていません。
また有力な道路についても、国道17号線のほかはすべて県道です。
それでも、市外への移動で特に不満を感じるという意見はあまり出ていません。
周辺の自治体と同様に、民間のタクシー会社とバス会社が健闘していることと、コミュニティバスが充実していることがその主たる理由でしょう。
市内には小規模な工場地帯もありますが、ほとんどが住宅地と、住民の生活のためにある商業地区で覆われています。
駅前には大規模な繁華街もあって、退屈する心配はあまりないでしょう。
もちろん、生活全般がかなり便利に済む土地です。
市内の人口は1990年前後にいったん盛り返したことがあったものの、その後減少が続いていました。
2000年代後半に再び増加がはじまり、この数年は微増傾向がみられるもののほとんど変わっていません。
2023年の調査では人口7万5,282人、高齢化率23.1%となっています。
埼玉県全体のデータとほとんど変わらない結果です。
要介護認定者は2023年の調査では3,000人台と、他の自治体の間に混ざると目立たない数字ですが、早急な対応が求められます。
施設におけるサービスの需要も相当の高さに達していますが、現在の市内で特に安い施設を探そうとすると、グループホームや特別養護老人ホームの多さが際立っています。
民間の有料老人ホームなどは、今建設計画が水面下で進んでいる最中のため、しばらくしたらもっと選択肢が増えるものと思われます。
それでも、駅に近かったり建物や設備が豪華だったりと、魅力的な特色を備えた有料老人ホームがすでにオープンしています。
費用についても、月額使用料が15~25万円程度で交渉できるケースが大半を占めている模様です。