入間川の河川敷をはじめ、老後を過ごす自然環境は抜群
埼玉県南部に位置する狭山市。
周囲にある他の自治体と同様に、高度経済成長の時代に発展したエリアのひとつです。
数十年前には、市内の多くの場所でいっせいに住宅地が建設された時代がありました。
狭山工業団地はその最たる例でしょう。
西武新宿線と国道16号線が通る周辺を中心に、人口や商業施設、インフラなどが急増しましたが、そうした動きはかなり前から鎮静化しています。
その一方、まだ昔ながらの農地が残る地域も点在します。
市名にも使われている「狭山茶」の生産もいまだに行われており、市街地から少し離れるだけで、閑静な茶畑を見て楽しむことも可能です。
入間川の河川敷をはじめ、広大な公園が何ヶ所も設置されている点も忘れてはいけないセールスポイント。
リラックスした老後を送りやすいエリアでもあるのです。
市内の人口は、1990年代半ばにピークを迎えています。
その後は少しずつ減少していましたが、近年は減少のスピードに拍車がかかっています。
市内の高齢化率は、2023年の調査では32.0%でした。
これらの数値は全国平均値にかなり近い数字であり、また埼玉県内ではかなり高い数字です。
数十年前に建てられた団地などの住人の高齢化が顕著なことは紛れもない事実で、2040年の高齢化率は40%になると見込まれています。
その一方で、少子化も急激に進行中です。
要支援・要介護認定を受ける高齢者の増加も目立っています。
つまり、まだ余裕が感じられますが、油断できる事態ではないことは間違いありません。
介護施設の増加やサービスの拡大を望む声は多いですが、現在すでに定員に余裕のある老人ホームや高齢者専用住宅がまだ各地に点在します。
施設の費用にはわりと幅がある様子です。
入居一時金にしても、いっさい徴収しない施設から10~30万円程度の施設、さらに50万円以上の施設とバラバラに分かれています。
月額使用料については、特に安い施設が目立つわけではありません。
安いところで10万円台~20万円くらいが中心のようです。
それでも、月々のコストが10万円前後で済む施設も多少はありますし、これからも増えていくチャンスはありそうです。