コスパの良い介護施設から高級志向まで、千差万別のラインアップ
さいたま市見沼区は同市の北東部に位置する、さいたま市を構成する10区のうちの一つです。
見沼区の東部から南部にかけては「見沼田圃」と呼称される田園地帯が広がっており、埼玉県の「見沼田圃の保全・活用・創造の基本方針」によって、深く豊かな緑地が大切に保護されています。
また、昭和30年代に中央部に県営団地が作られたのを機に、区内の多くの部分が宅地化され、現在では首都圏のベッドタウンとなっています。
こういった背景もあり、見沼区はさいたま市の他の行政区より、介護施設や高齢者向け賃貸施設の数が多いという特徴があります。
2023年現在、さいたま市全体の総人口は約134万人、高齢者人口は約31万人。
高齢化率は23.2%となっており、全国的に見ても平均的な数値です。
一方、見沼区を見てみると、総人口が約16.5万人、高齢者数は約4.4万人、高齢化率は26.7%を記録。
さいたま市の中でも高齢化が進む地区となっています。
しかし、見沼区は介護施設や高齢者向け賃貸物件の数が多く、高齢化率がこれほど高いにも関わらず、老人ホームをはじめとした高齢者施設の入居率が低い、という特徴があります。
見沼区における特別養護老人ホームの平均待機者数は約90人となっており、全国平均と比較しても少ない傾向にあります。
また、民間の高齢者向け施設、老人ホーム、グループホームの入居率も約75%程度ですので、入居先探しに困るということは、ほぼなさそうです。
見沼区の高齢者向け施設、介護施設における、スタッフ一人あたりの利用者数は3.63人、全国平均よりも良い傾向にあります。
また、施設スタッフの定着率(在職者・退職者の割合)も約90%と、かなり良い結果となっています。
従業員一人あたりに対応する人数が少なく、定着率が高いということは、労働環境の整った施設の割合が高いことを示しています。
とはいえ、定着率もスタッフ一人あたりの利用者数も、施設間の格差が大きいことは否めませんので、問い合わせ・見学の際に、個別にしっかりチェックされると良いでしょう。
見沼区の高齢者向け施設・サービスの利用費用を見てみると、入居金が0~3200万円程度、月額利用料17~25万円程度となっています。
さいたま市全体では、入居金0~3,800万円、月額利用料10~35万円程度ですので、コストパフォーマンスに優れる施設から、高級志向の施設まで揃っていると考えられます。
見沼区は他の地域と比較して、施設数、高齢者向け賃貸物件数が多い傾向にありますので、選択肢の幅は広めです。