介護施設の数は少ないものの、種類や費用のバランスは良い

埼玉県の東半分の中で、ほぼ中央に位置する北足立郡。
現在は伊奈町だけが残っていますが、かつては10をゆうに超える自治体が所属しており、埼玉県東部の大半を占めるエリアでした。
草加市や越谷市の全体のほか、さいたま市の大半を占めていたこともあるほどで、今でもこれらのエリアには旧北足立郡の痕跡が若干残っています。
現在は、綾瀬川や原市沼川に囲まれ、豊かな水資源と過ごしやすい平地が広がる一帯で、農業に適していることから今も果樹園などが点在しています。
そのようなのどかな景色が身近にある傍ら、さいたま市や東京23区内に対するベッドタウンという性質が急速に強まっており、住宅地や商業地区の開発が目覚ましいです。
特に郡内を通る埼玉新都市交通伊奈線と、郡のすぐ近くで乗車できる宇都宮線は、住民の通勤や通学を支える重要な交通インフラとなっています。
もちろんこれらの鉄道だけが、交通手段なのではありません。
丸建自動車と朝日自動車がバスの路線を数本運行しています。
また「いなまる」という名のコミュニティバスも走っており、高齢者をはじめとした住民に愛されています。
北足立郡がいまだに、埼玉県内で重大な地位を占める自治体であることは、人口の増加傾向を見るだけでもすぐにわかります。
970年ころと比べて現在の人口は4倍以上に達しています。
特に、2000年代後半からの伸び方が鮮烈です。
こうした動きはもちろん歓迎すべき要素であり、将来の財源などの確保を考える上でも喜ばしいことでしょう。
2023年の調査では、高齢化率は24.1%。
この土地でも2040年までに高齢化率は30%を超えると予測されていますが、長所を活用して必要な福祉政策を手早く進めていくことはじゅうぶん可能でしょう。
伊奈町には現在、介護施設の数については豊富だとはいいがたい状況です。
ただし種類はバランスが取れており、公営の施設民間の施設ともに少しずつ入居者の募集を行っています。
費用についてもバランスは取れており、安い施設や高額で豪華な施設がほどよく建てられています。
自身に希望に合った施設を探しやすいかどうかといえば、答えは「探しやすい」となりそうです。