所在は練馬区。高齢者の多さに比例して、特にグループホームが充実
豊島線を使うと、隣の練馬駅で西武池袋線ないし西武有楽町線の乗り換えができます。都営大江戸線を使うと、新宿駅・新宿西口駅・大門駅・飯田橋駅・春日駅……と、多数の路線が乗り入れる駅に移動できるため、こちらを使う人はこの四半世紀で非常に増えました。
西武豊島線側の利用率はこの10数年を通してゆっくりと増えていますが、大きな伸び方ではありません。1日平均の乗降客数は、2012年に初めて13000人を突破しましたが、2002年と比べると3000人未満の増加にとどまっています。
いっぽう都営大江戸線側は、開業した年の1日平均の乗車人数が1000人未満だったことを考えれば、かなりの伸び方と評価できます。1997年には1000人を突破し、さらに2004年には5000人を超えました。乗降客数全体で調べると、2013年に11000人を超えており、豊島線側の数値にしだいに近づきつつあるといえそうです。
バスを使いたい場合は、西武バスと国際航業バスが運行しており、成増駅や赤羽駅などを最終目的地とする路線を利用できます。この駅は名前とは裏腹に、豊島区ではなく練馬区に所在する駅です。
練馬区は高齢者が多いエリアだといわれていますが、老人保健施設や特別養護老人ホームなどの公的な介護施設のベッド数が近年繰り返し増やされています。迫る高齢化時代に備えるための妥当な措置と呼べるでしょう。グループホームの拡大も目覚ましいため、認知症の高齢者とその家族にとっては、頼もしい施策となっています。
そして、介護付き有料老人ホームの多さは特に注目に値します。豊島園駅の周囲で探しても、この施設の多さははっきりとしています。選択肢が多くなるため、しばしば論議の的となる入居費用についても、高い施設ばかりではなく安い施設もけっこうな数で見つかるというメリットがあります。運が良ければ、月額使用料だけでなく入居一時金まで安めに抑えられる施設を見つけるチャンスにも恵まれるでしょう。ちなみに最近は、高齢者住宅やサービス付き高齢者向け住宅も徐々に建てられています。