都内初の文教地区。洗練された街並みを眺めながら暮らせます

多摩地域の中央に、中央線に沿って小ぢんまりと広がる国立市。
都内で見ても全国区で見ても非常に小規模な都市です。
しかし宅地開発が少しずつ進められる中で緑が色濃く保存されているなど、暮らし向きを優先した都市計画で高い評価を受ける都市に成長しました。
半世紀以上前に、都内で初めてとなる「文教地区」の指定を受けたという記念すべき経緯を持っています。
このおかげで教育機関が集中しているだけではなく、街並みがとても整然としているというメリットがあります。
落ち着いた雰囲気の中で余生を過ごしたい高齢者にはぴったりのエリアでしょう。
国立市は、比較的23区内に通勤・通学する住民が近隣の自治体と比べて少ないといわれていますが、中央線のユーザの多さはやはり格別です。
鉄道事情を見るときは南武線にも注意を払う必要がありますが。
道路事情に視線を移すと、中央自動車道と国道20号線がなんといっても目立ちます。
それ以外に地方道や都道が数本走っていますが、「大学通り」と呼ばれる都道146号線は周辺のにぎわいや美しい桜並木などの理由から、市内の代表的な大通りとして広く認識されています。
市内でバスに乗るときは、この周辺を大切なテリトリーとする京王バスか立川バスを使うことが自然と多くなります。
ただし市独自の(あるいは、近接する国分寺市の)コミュニティバスを使う高齢者も少数ではありません。
国立市は決して面積が広い都市ではないにもかかわらず、人口が今なお増えている都市です。
昭和の時期よりもこの約20年間のほうが、増え方が著しい点は特筆に値するでしょう。
洗練された都市計画に基づいた住宅の建造が功を奏していることは間違いありません。
市内の人口バランスを確認すると、2023年には人口7万6,168人、高齢化率23.9%です。
これは全国的に見ても低い水準です。
その上で、先進的な介護施設が随時建てられてきたのですから、まさに鬼に金棒といったところでしょうか。
安さにこだわるなら特別養護老人ホームや老人保健施設のような公営の施設が推薦されます。
ただし認知症の症状が強いならグループホームのほうが向いているでしょう。
介護付き有料老人ホームに関しては、用地確保などの要素が作用するため極端に安い施設を探すことは簡単ではありません。
しかしそのハンデがハンデに感じられなくなるほど、設備や人材が優れたところが多分に含まれています。