入居費用が高めで、高級な老人ホームが多いのが特徴

神戸市中央区の北部一帯にわたって広がる、北区。
六甲山をはじめ数々の山々がそびえるほか、山田川や有馬川といった重要な河川もたくさん流れているエリアです。
山田地区や八多地区などはこれらの自然に接する場所にあるため、いまだに美しい風景がふんだんに残っています。
それらとは対照的に、鈴蘭台地区や有野地区などはベッドタウンとしての開発が20世紀後半に進められてきたため、団地や住宅地、また商業地区などが林立しています。
このほか有馬温泉で全国的に知られている有馬地区があることは、高齢者にとっては絶好の癒しの環境となることでしょう。
市内ではいちばん面積が広い区域のため、交通システムの種類は当然のことながら豊富です。
神戸電鉄は、ありません・三田線・粟生線の駅をたくさん設けており、区民の通勤・通学時の移動を一手に引き受けています。
またJRの福知山線や北神急行の北神線を毎日使う区民もいます。
北区内にて車両で移動する際にいちばん便利な場所といえば、おそらく神戸ジャンクションでしょう。
中国自動車道や山陽自動車道が交錯する場所だからです。
そのほか阪神高速道路や六甲有料道路などの幹線道路が住民の移動や物資の輸送をつかさどっています。
バスについては、阪急バス・神鉄バス・神姫バスが有力ですが、市営バスもこの地区で如才なく営業を行っています。
北区の人口は、ベッドタウンが開かれて以後は一貫して伸び続けてきました。
しかし1990年代半ばからは減少に転じています。
21世紀に入ってからは横ばい気味といってもかまわない程度の変化しか見せていませんが、全体的には少なくなっているといえそうです(僅かな減り方ではありますが)。
北区の人口は2023年には21万2,127人、高齢化率は31.6%です。
神戸市全体の高齢化率が28.7%のため、これはやや高い数値と言えます。
県全体のデータとも僅かな差しかありません。
こうした有利な点を殺さないように首尾よく福祉計画を進めていくことが要点となっています。
幸い、区内には老人ホームや高齢者専用住宅はすでに多めに建てられており、入居者を締め切っていないところも少なくありません。
民間の施設については入居費用がやや高めの施設が中心的ですが、その分建物や設備の豪華さ、そしてケアサービスの確かさは折り紙つきです。
駅から距離が離れていない施設もまた少なくありませんから、見学するときに苦労しなくてよいというメリットに恵まれることも多そうです。