自他ともに認める「学園都市」。高齢者にもいいことずくめ

市として発足したのは今から約四半世紀前と比較的新しいものの、県内での存在感は別格です。
つくば市は「筑波研究学園都市」を自認し、筑波大学を筆頭に数々の教育機関・研究機関が市内に所狭しと立ち並んでいます。
アカデミックな雰囲気が漂い、全国からだけではなく海外からも絶えず研究者や学生が訪れます。
筑波山をはじめとした風光明媚な観光スポットにも恵まれており、自然のすがすがしさを味わえる場所には不自由しません。
筑波山梅まつり・つくばマラソンといったご当地のイベントは年間を通して開催されています。
つくば市内は、何かと訪問者が絶えない都市です。
そのため交通機関のパワーアップは一種の死活問題でした。
努力の甲斐あって今ではこの上ないほど便利になっています。
その実態をまさに象徴しているのがつくばエクスプレスでしょう。
千葉県・埼玉県を通過しながら東京都の中心部まで快適に連れて行ってくれます。
自家用車を使う場合は、常磐自動車道と首都圏中央連絡自動車道、それに国道6号線・408号線・468号線あたりが代表的な幹線道路となります。
市内での行動に際しては、関東鉄道とその関連の会社がたくさんの路線バスを運行しているほか、JRバス関東の路線が一部で有効に機能しています。
また筑波観光鉄道がケーブルカーやロープウェイを観光地中心に運行していることも書いておくべきでしょう。
行政が関与するコミュニティバスや乗り合いタクシーを使うという移動手段も考えられます。
つくば市は人口増加が落ち込む気配がいっさいないという、近年では珍しい都市のひとつです。
20万人を突破したのは約10年前のことですが、その間にすでに2万人以上増えています。
そのインパクトは人口バランスをチェックすると一目瞭然で、2023年の調査では市内の高齢化率は19.1%にとどまっていました。
長期的な財源という意味ではかなり明るい材料がそろっていますが、その有利さの上にあぐらをかかずに市当局や介護事業者はきちんと介護サービスに備えている様子です。
特別養護老人ホームや老人保健施設といった全国のどこでも人気の施設や、グループホームやサービス付き高齢者向け住宅のような全国的に増えている施設はつくば市内でもかなり豊富です。
介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームは件数だけならまだ多数派ではないですが、サービスや持ち味の多様性を武器にじわじわと増えています。