グループホームの新設が相次ぎ、認知症高齢者の受け皿に

茨城県の中央部を東西に突っ切る形で並んでいる東茨城郡。
かつては県を完全に南北に分断する形で広がっていたこともありましたが、近隣の都市への編入や新しい市の発足などの変遷の結果、現在は3つの町のみが残っています。
郡内には全体的に湖沼や河川の多さが目立ちます。
歴史を感じさせる寺社仏閣や古墳のような名跡が残る場所も点在し、静けさなどを愛する方に適した場所がだいぶ残っています。
しかし現代的な観光・レジャー施設も存在し、人によって好きな方法で余暇を楽しめるエリアでもあるのです。
東茨城郡は沿岸部から栃木県との境界線にまで延びた広大なエリアのため、地区によって多様な特徴を持っていますが、鉄道が通る場所が非常に限定的だという点では共通しています。
現在は例外的に、大洗町を大洗鹿島線が走っていますが、それを除くと原則として車両による移動が必須となります。
茨城町に北関東自動車道と東関東自動車道のインターチェンジが集中しているように、自動車関係のインフラは非常によく手入れされています。
関鉄グリーンバスや茨城交通のような会社が充実した路線を運行していますから、日常的な異動はほぼ間に合います。
また、関鉄パープルバスのような高速バスもよく整備されており、遠方への移動をスムーズなものに変えてくれます。
東茨城郡の人口は、エリアによって変動の仕方がバラバラです。
大洗町のように減少が止まらないケースもあれば、茨城町のように一昔前にピークに達してから徐々に減りつつあるケースもあります。
全体的にみて人口が減っていることは否めないため、高齢者福祉を計画するに際しては長期的なヴィジョンが欠かせませんが、現段階で東茨城郡の少子高齢化率は、総じて県全体の数値を超えています。
少し先手を打つことを企図しながら対策を講じていくのがベストでしょう。
もっとも地域的な福祉政策の成果がすでに表面化している例はあります。
たとえばグループホームなどは、近年郡内でだいぶ新設されました。
認知症と診断されている場合は頼もしい味方となってくれるはずです。
このほかに目立つのは、特別養護老人ホームや老人介護施設、そしてサービス付き高齢者向け住宅でしょう。
入居のための条件はバラバラですが、地域の相談サービスを利用しながら適性のあるところを絞り込んでいくのが近道でしょう。
それに住宅型有料老人ホームなどの民間の業者の手による施設も、少しずつ建造されています。