春先の景色の美しさは格別で、高齢者の心身を癒す

札幌市が政令都市になった1972年に発足した、札幌市白石区。
豊平川、旧豊平川と厚別川に挟まれる位置にあるため、三角形に近い独特の形状が印象的です。
地盤に恵まれた区内南部には住宅地が密集しており、札幌市中心部に通勤する勤労者のベッドタウンの一部として発展してきました。
人が集まる場所には商業地区が自然と発達するのが世の常ですが、特に本郷通商店街は「よさこいソーラン祭り」や「萬蔵祭」といった催事で有名になっており、毎年膨大な見物客を動員することに成功しています。
また区内には白石公園や万生公園といった桜の名所が多く、春先の景色の美しさは、世代を超えて多数の人々を魅了しています。
白石区は、過去40年を通してどんどん交通システムが整備されてきたエリアです。
鉄道については、JRの函館本線と千歳線、そして札幌市営地下鉄の東西線を利用できます。
広い区域ではないものの、札樽自動車道や道央自動車道といった高速道路にすぐに入れる点はとても便利です。
バスは以前と比べるとだいぶ路線が変わっていますが、現在はJR北海道バスや北海道中央バス、そして夕張鉄道が運行しています。
札幌市は道庁所在地ですから人口の増加も顕著です。
白石区もその点では変わりませんが、昭和から平成に代わる時期を境目に、増加のペースはゆるやかに変わりました。
今もその点には変化はありませんが、近年は横ばいに近く、はっきりとした減少が続くようになる可能性は以前から指摘されています。
人口低下に向けての対策は今のうちから策定する必要性があるものの、目下の白石区ではその影響はあまり出ていない模様です。
高齢化率は2023年の調査では25.5%でした。
若年層への育児をサポートしていくことが、長期的な問題解決の鍵になりそうです。
もちろん現在の要介護認定を受けている高齢の区民には、ケアサービスを速やかに受けられる環境を用意することが必要ですが、これについては介護施設の建設等が各地で進められているところです。
特に増えているのは、グループホームとサービス付き高齢者向け住宅でしょう。
また、住宅型有料老人ホームの数も増加が著しく、現在の区内では入居一時金と月額使用料のそれぞれが安価なケースが今まさに増えているのです。
見学する価値は存分にあると言って良いでしょう。