日々の刺激にもなるので、訪問サービスを利用するのはおすすめです
施設で提供してもらえる介護サービスだけでも満足する方はいますが、なかには別の訪問サービスを利用したいと考える方もいるでしょう。
候補としては、訪問マッサージ、訪問歯科、出張福祉ネイル、訪問美理容室などが挙げられます。
訪問マッサージの場合は、治療目的という医師の同意書があれば医療保険適用になるので、自己負担は1~3割で済みます。
施設によって外部サービスをレクリエーションとして取り入れていたり、ボランティアによってサービスが提供されることもあるので、施設選びの基準のひとつにするのもいいかもしれませんね。
訪問サービスを受けるときに注意したいこと
利用時には必ず施設職員に共有・相談をしましょう
外部のサービスは、保険サービスなのか、自費サービスなのかによってもルールが異なりますので、まずは施設のスタッフに相談することをおすすめします。
自宅で暮らしている感覚で自由に呼ぶことは控えた方がいいでしょう。
なぜなら、同じような老人ホームとはいえ、提供できるサービスには随分と違いがあるからです。
ですからまずは施設に相談してみることが大事です。施設側としっかりコミュニケーションを取りながら上手に利用したいものですね。
活用してみたいサービス
訪問歯科
訪問歯科では、口腔ケアから虫歯の治療、入れ歯の調整など、歯科医院に通うのと同等の診療を保険内で受けることができます。
ただし、訪問できる施設は医院から半径16キロ以内という決まりがあるので、かかりつけの歯科医院にお願いするのは難しいかもしれません。
介護保険内では、歯科医師の訪問は月2回、歯科衛生士による訪問は月4回まで可能です。
口腔環境が悪くなると、食事がしっかり摂れずに低栄養状態になったり、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
嬉しいことに訪問歯科はケアプラン外なので、介護保険の支給限度額に計上されません。ぜひ定期的に利用したいものですね。
訪問マッサージ
訪問マッサージは、医師に同意書や診断書を作成してもらえれば医療保険適用で受けられるサービスです。
これは在宅介護でも施設介護でも変わりません。
肩こりや疲労による腰痛など、程度にもよりますが、医療的措置ではない場合は同意書や診断書が作成されずに自費利用となります。
入居前から訪問マッサージの利用を考えているなら、事前に確認しておきましょう。
出張福祉ネイル(福祉ネイル)
出張福祉ネイル(介護ネイル)というのは、たとえ老人ホームに入居していても指先のオシャレを楽しむことで、女性としての喜びを感じてもらいたいという思いから始まった自費訪問サービスのひとつです。
気持ちが前向きになったり、ストレスホルモンが減少して運動能力の改善が期待されます。
また、爪をケアするだけでなく、ハンドマッサージも同時に行ってくれることがほとんど。筋肉の緊張を和らげて心身をリラックスさせ、血行を良くする効果も見込めます。
施設によってはレクとして定期的に利用されているケースがあります。
ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。
訪問美容・訪問理容
美容室や理容室と同じサービスを、老人ホーム内で受けられる訪問サービスが「訪問美容・訪問理容」です。
施設側に、特に理美容のための設備がなくても、少しのスペースさえあれば事業者側ですべて準備してもらえることがほとんどです。
カットはもちろん、髭剃りから眉毛剃りまでお願いできたり、終了後の片付けもすべて事業者にお任せできます。
さらに、事業者によっては水を使わないドライシャンプーや、寝たままのカットやシャンプーに対応しているところもあります。
また、訪問美容や訪問理容には介護ネイル同様、見た目の美しさだけでなく、気持ちを前向きにする効果も期待できます。
外出サポート
訪問サービスとは少し違いますが、おすすめしたいのが外出サポートです。
高齢や障害などが理由で外出や旅行ができない方を対象に、専門のスタッフがともに行動してサポートする介護サービス付きの同行サービスのことをいいます。
要介護の方をご家族だけで外出させたり、旅行に連れ出すのは不安があるもの。そんなときに利用したいのがこの外出サポートです。
主なサービス内容としては、外出先での食事・水分補給の介助、更衣介助、入浴介助、排泄介助などがあります。
そのほか移動の介助や宿泊の手続きをお願いすることもできます。
日頃なかなか思うように外出できない要介護・要支援の方やご家族は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。