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認知症には口腔ケアが効果的!?

口腔ケアとは?

高齢者の健康を左右する口腔ケア

口腔ケアの経験についてのアンケート、口腔ケアを行ったことがある:46%、口腔ケアを行ったことがない:54%、口腔ケアと誤嚥性肺炎の関連性についてのアンケート、口腔ケアを怠ると誤嚥性肺炎になるリスクがあることを知っている:38%、口腔ケアを怠ると誤嚥性肺炎になるリスクがあることを知らない:62%

要介護状態になり、自分自身で歯磨きをすることが難しくなってしまうと、おざなりにされがちになってしまう「口腔ケア」は、高齢者の生活の質(=QOL)の向上のためにとても大切です。

高齢になり、介護が必要となったときにムシ歯や歯周病、口腔内の乾燥により口の中の機能が低下してしまうと、食欲が低下し、低栄養状態になり、免疫力が低下してしまいます。

たかが歯、たかが口の中と思っていると、全身に大きな影響を及ぼしてしまいますので、しっかりとした口腔ケアが必要です。高齢者に対して、口腔ケアに関する意識調査を行った調査によると、口腔ケアを行ったことがある要介護高齢者は全体の46%、半数にも満たないことが分かっています。

口腔ケアの有無別の発熱・肺炎発症・死亡者の割合を示したグラフ、発熱者の割合はあり:15%、なし:29%、肺炎発症の割合はあり:11%・なし:19%、死亡者の割合はあり:7%、なし:16%

また、口の中に食べかすや細菌が残ったままになっていると、増えた細菌が肺に入ることが原因の「誤嚥性肺炎」になることもあり、口の中が原因で全身にリスクを負ってしまったというケースも少なくありません。

65歳以上高齢者の死因の第3位に肺炎がランクインしていることからも分かる通り、要介護高齢者は誤嚥性肺炎を引き起こしやすく、口腔ケアを行わなければ、誤嚥による発熱を繰り返すことになり、全身状態の改善に結び付きにくくなります。

65歳以上高齢者の死因順位
第一位 第二位 第三位
悪性新生物 心 疾 患 肺 炎
27.2% 16.1% 10.8%

口腔ケアは、誤嚥の予防・改善だけでなく「自分で咀嚼し飲み込む力をつけることで脳の血流が良くなり、脳の病気が改善した」という研究も報告されており、口腔ケアは、高齢者のADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)の向上につながるケアなのです。

口腔ケアが認知症予防になるの?

「噛む」ことで脳を活性化して認知症予防!

ものを噛めるかどうかで認知症発症までの日数が変わること示したグラフ

口腔ケアの効果のひとつとして近年注目されているのが認知症予防です。2010年に神奈川歯科大学が発表した研究報告によると、歯がなく入れ歯も使っていない人は歯が20本以上ある人に比べて、認知症を発症するリスクが1.9倍も高くなっているのだそう。さらに、「何でも噛める」高齢者は「あまり噛めない」高齢者と比べて認知症の発症リスクに1.5倍の違いがあることも明らかになっています。

また、2008年には自然科学研究機構の研究者らが「噛む」という行為が脳を活性化すると証明していますし、顎を開けたり閉じたりする行為が脳に酸素と栄養を送ることからも、脳の認知機能の低下を予防する効果があると言われています。

こうした研究からも分かる通り、健康な歯を維持していくことが、認知症の予防に有効なのです。認知症予防にいかにお口の中や歯の健康が大きな影響を及ぼすかということが分かるのではないでしょうか?

この他にも、近年の研究では歯周病により歯茎に炎症があると糖尿病の発症の引き金になってしまったり、糖尿病の症状を悪化させてしまったりするということも分かってきました。

このように、お口の中の健康を維持し、きちんと噛んで食事ができれば認知症予防だけでなく糖尿病予防や肺炎予防にも繋がるのです。こうしたことからも、口腔ケアは高齢者の暮らしをよりよいものにするためには欠かせないケアと言えます。

口腔機能を維持・向上させる口腔機能訓練

お口や顔のストレッチやマッサージで「食べる」「話す」機能を改善!

食べたり話たりする機能を改善するために顔・口のマッサージが効果的

口腔ケアのひとつとして、高齢者の口腔機能を改善させるためのトレーニングを「口腔機能訓練」と呼び、食べるための筋肉を鍛えるトレーニングや、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージ、食事のときに食べ物を上手に喉の奥まで運ぶための筋肉トレーニングなど高齢者のお口の機能の状況により様々なものがあります。

ここでは、いくつかその口腔機能訓練をご紹介してみましょう。

嚥下体操
嚥下体操とは、食べ物を飲み込むために必要な筋肉をトレーニングする体操です。人は、食べ物を飲み込む際にほっぺや舌、喉などの筋肉以外にも首や肩の筋肉が必要だといわれています。しっかりと飲み込めないと、食事の際にむせてしまい食事が満足にできなくなってしまいます。食事ができないと、せっかく歯があっても噛むこともできませんので、認知症予防にたくさん噛もう!と思っても、その機会が失われてしまいますよね。
具体的には、嚥下体操は「首のストレッチ」「肩の体操」「口の体操」「頬の体操」「舌の体操」が一連の流れとなっており、首や肩はラジオ体操のような要領でストレッチをします。その後、「口の体操」として口を大きく開けたり閉じたり、歯を噛み合わせたりと言った動作を繰り返しましょう。「頬の体操」では、舌を出したり、舌で口の両端を舐めたり、舌を鼻先や顎先につける気持ちで上下運動してみましょう。
いずれもイスに腰掛けたままできる体操ですから、お風呂に入っているとき、食事の前、朝の体操に取り入れてみてはいかがでしょうか?
唾液腺マッサージ
高齢者の口腔内の特徴として、お口のなかが乾燥しやすくなるという特徴があります。これは、高齢に伴い唾液の分泌が少なくなってしまうことが原因で、お口の中が乾燥してしまうと、食べることや飲み込むことがしにくくなるだけでなく、お口の中の自浄作用も低下してしまうので歯周病などを発症しやすくなってしまいます。
こうしたことから、口の乾燥を防ぐためにおすすめなのが、唾液腺マッサージです。口腔内に唾液腺は3カ所あり、その場所を優しく揉みほぐしてあげることで唾液が出やすくなり、口腔内の環境が改善されます。唾液腺は、上の奥歯辺りと、顎骨の内側の柔らかい部分、顎の先の尖った部分の内側にあります。力を入れすぎないように注意しながら、優しくマッサージをすると良いでしょう。

歯・粘膜・入れ歯をケアする器質的口腔ケア

歯磨きの前に保湿と最適な歯ブラシ選びを

保湿と最適な歯ブラシ選びが口腔ケア・認知症予防に効果的

高齢者の方のお口の中をケアする際には、しっかりとお口の中を潤すことが大切です。これは、口腔内が乾いた状態のまま歯ブラシをしてもお口の中にある汚れがこびりついてしまい時間がかかり、高齢者のストレスも溜まってしまうからです。

また、乾燥していると歯ブラシなどの刺激が痛みの原因となってしまいますので、汚れを落としやすく、そして痛みを感じないように口腔ケアをするためには保湿がとても大切なのです。保湿には、ぶくぶくうがいや保湿剤を口のなかや唇に塗るという方法もありますので、高齢者の方の状態に合わせて最適な方法を選びましょう。

実際に歯磨きをするときは、高齢者用の歯ブラシや先が細いもの、ギザギザした形ではないシンプルな形状の歯ブラシがおすすめです。また、歯茎を痛めてしまわないよう、柔らかめの毛質のものが高齢者の方には適しています。

いかがでしたでしょうか?ここでは要介護高齢者の方にとってとても大切な口腔ケアに関して色々とご紹介してみました。お口の中や歯が健康であれば、毎日の暮らしの中で食べることを楽しむことができます。また、認知症や誤嚥性肺炎を予防するためにも健康な口内環境はとても大切な役割を果たしていますので、今まで口腔ケアのことをあまり意識したことがなかった方も、是非今日からしっかりと口腔ケアに取り組んでいきましょう。

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