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認知症の原因・予防

認知症の原因とは

認知症の種類ごとの発症メカニズムについて

認知症に関しての研究はかなり進んでおり、発生のメカニズムも判明してきました。その答えが、脳内細胞の変性・死滅です。ただし、そこに至るまでの経緯は、認知症の種類によって異なります。

そこでここでは、認知症の種類ごとに発症のメカニズムをご紹介します。それぞれの経緯を知ることで、効果的な予防・対策につなげてください。

アルツハイマー型認知症は異常タンパク質の蓄積が原因

ゴミタンパクが蓄積することでアミロイドβが発生し認知症になるという認知症発症のメカニズムについて

いまだ原因は定かではありませんが、アルツハイマー型認知症を発症させる主な原因として、アミロイドβタンパクという異常タンパク質の存在が確認されています。

このアミロイドβタンパクが脳内で蓄積することで脳の細胞が変性、やがて死滅していきます。そうして脳が萎縮してしまい、脳の機能が全般的に低下していくというのがアルツハイマー型認知症のメカニズムです。

こうした変化というのは長い年月をかけて進行していくと考えられており、具体的な症状が出る何年も前から、実は異常タンパク質が蓄積し、脳が萎縮していっていると考えられています。ゆっくりと進行していくのが特徴ではありますが、だからこそ早期に発見して、早めに治療を開始するのが大切なのです。

脳血管性認知症は脳血管疾患が原因

脳血管性認知症の発症原因が脳血管の疾患であることの説明

脳血管性認知症は、脳内の血管に障害が起きることで神経細胞が壊れて発症する病気です。現在はアルツハイマー型認知症の方が多くなっていますが、ひと昔前はこちらのタイプの症例が多く見られました。

例えばですが、脳内に血栓ができることで血管が詰まったり(脳梗塞)、脳の血管が破れて出血してその後遺症が残ったりすると(脳出血)、その部位の周辺にある神経細胞が壊れていってしまうのです。

また、海馬や視床といった脳内の記憶に関する部位に血管障害が起こる場合でも脳血管性認知症へとつながる可能性があることも判明しています。

つまり、血管の病気が認知症へとつながるということ。だからこそ、高血圧や動脈硬化、高コレステロール症といった生活習慣病を予防することが大切なのです。

レビー小体型認知症も異常タンパク質の蓄積が原因

レビー小体型認知症もアルツハイマー型認知症と同じく、脳内に異常タンパク質が蓄積することで起こります。その異常タンパク質の名前がレビー小体と呼ばれるもので、大脳皮質の全般にわたって蓄積していくと、レビー小体型認知症になると考えられています。

現状で有力な説としては、原因は不明ですが脳幹の付近にレビー小体が蓄積することでパーキンソン病と似たような手足のふるえや幻視といった症状が出始め、それが大脳皮質全般に及ぶようになるとレビー小体型認知症を発症すると言われています。

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認知症の予防について

治療法が確立されていないからこそ予防が大切

脳内にゴミタンパクが蓄積しアミロイドβタンパクが溜まるとアルツハイマー型認知症に、脳内血管に溜まると脳血管性認知症になるというメカニズムを表した図

認知症については、その発症のメカニズムは解明していません。しかし、長年にわたる研究によって認知症を予防するヒントについてはだいぶ明らかになってきています。

認知症は、一度発症したら治らない病気。かかりたいと思っている人など皆無でしょう。でも、だからこそ予防が大切なのであって、実際に医学の世界では認知症の予防医学の研究が進んでいます。

薬による治療とリハビリテーションが中心

認知症の予防では、2つの視点から語られることが多くあります。それが「食生活」と「ライフスタイル」です。認知症の原因が脳内のタンパク質が変性することと考えれば、その変性を抑えるような作用を持つ食べ物を食べれば良いのですし、ライフスタイルを見直せば良いのです。

これは、例えば糖尿病や高血圧といった生活習慣病を予防することと、なんら変わりありません。予防の対象となるのが内蔵なのか循環器なのか、それとも脳なのか、という違いだけです。

早期発見・早期治療は鉄則ですが、その前に、認知症にかからないように予防することが大切です。

“ゴミタンパク”を溜めない食生活がポイント

認知症予防のための食生活についての説明

例えばアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβというゴミタンパクが溜まることで起きると言われています。また脳血管性認知症は、脳出血や脳梗塞といった脳内を流れる血管が血栓によって詰まることで発症すると言われています。

であれば、ゴミタンパクを溜めないこと、血管を健康に保つことで認知症を予防することにつながるわけですが、それはもちろん食生活によって可能になります。

まだ認知症にかかっていない人はもちろん、「ちょっと物忘れが多くなったかな?」といった程度の認知症の兆しがある人でも、食生活に気をつけることで予防になるので、ぜひ実践してみてください。

認知症予防に有効な食生活について

認知症予防に有効な食材はたくさんありますが、もっとも効果が高いとされているのが青魚と緑黄色野菜です。その他にも有効とされる食材はたくさんあるので、以下の表をご覧いただき、普段の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

食材 効能
魚介類 サバやイワシなどに多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸が多く含まれている。
緑黄色野菜 活性酸素の活動を防ぐビタミン類が多く含まれている。認知症の予防では、特にビタミンB・C・Eが有効とされている。
大豆製品 血中コレステロール値や中性脂肪を低下させるレシチンが多く含まれている。
納豆 血栓の主成分となるフィブリンを溶かすナットウキナーゼが多く含まれている。
しいたけ 血中コレステロール値を低下させるエリタデニンが多く含まれている(エリタデニンは水溶性のため、乾燥シイタケは戻し汁も使うと良い)。
ベリー類 抗酸化作用のあるポリフェノールが多く含まれている。他に、ざくろやウコンなども。
黒ゴマ 脳を活性化させるトリプトファンの他、ビタミンEなども豊富に含まれている。

サバやイワシ、サンマなどの青魚に多く含まれるDHAとEPAは、ともに動脈硬化を予防し、血栓ができるのを予防してくれる脂肪酸で、特に脳への働きが認められているのです。

血栓というのは、血液の中のゴミタンパクなどが結合したもの。血栓によって血管が詰まった状態でも血液は流れようとするため、血圧は上がってしまいます。一方、血圧が上がって血流が激しくなると血管が破れてしまう危険性が出るのですが、それを防ごうとして血管の壁が硬くなる。これが動脈硬化のシステムなのですが、そもそも血栓を作らないように魚介類からDHAやEPAを摂っておけば予防になる、というわけです。

また緑黄色野菜は、活性酸素による体内の悪い活動を防ぐビタミン類が豊富。活性酸素は脳を酸化させて老化を早めるので、その予防となるビタミンを緑黄色野菜から摂取すれば良い、というわけ。ヒトは体内でビタミンを作ることができないので、緑黄色野菜からビタミンを摂取するのが手っ取り早い方法になります。

アルコール類は認知症の大敵

認知症とアルコール類の関係性について

「酒は百薬の長」とはよく言ったものですが、こと認知症に限ってはその通りではありません。例えば少量のお酒でも脳を萎縮させることが、アメリカ・ウェルズリー大学の研究チームによって明らかになっています。

研究結果によると、生涯にわたってお酒を飲まなかった人の脳の萎縮が最も小さく、逆に大量に飲酒してきた人の脳の萎縮が最も大きかったのです。

ヒトの脳は、加齢とともに確実に萎縮していきます。それが、飲酒という助けを借りるとスピードが早くなってしまい、ひいては認知症にかかるリスクも高まってしまうということになります。「絶対に飲んではならない」とは言いませんが、認知症予防という観点からすれば、やはり飲まないに越したことはないと言えるでしょう。

ライフスタイルから考える認知症予防

認知症予防のために心身を動かすことが大切

年をとると外出したり体を動かしたりするのが億劫になるものです。そうして家の中にばかりいると、筋肉が萎縮したり心肺機能が低下したり、また受ける刺激が少なくなるために判断能力が低下したり…と、認知症になりやすい要素に囲まれるような生活になってしまいます。

そこで大切になるのが運動です。

運動といっても激しいものではなくてもOK。散歩や軽いジョギング、水泳などの有酸素運動を継続的に行うと認知能力が向上するばかりか、体内にサイクリックAMPという物質が増え、脳を含む全身が活性化するという報告もあります。

また、有酸素運動を行うと脳内で記憶を司る海馬が大きくなることもわかっていますし、ゴミタンパクであるアミロイドβを分解する酵素の働きが活性化することもわかっています。

ちなみに、思いついた時だけに運動するというのでは意味がありません。あくまで継続的に、週に2回以上が理想とされていて、1回の有酸素運動にかける時間が30〜1時間程度でOK。これくらいなら続けられそうだと思いませんか?

何度も言う通り、認知症は完治が望めない病気です。しかし、薬物治療によってその進行を遅らせることは可能ですし、また日常生活のちょっとした工夫で症状を和らげたりすることもできます。

「ただし、初期に認知症と診断できるのは専門としている医師くらいのもの。決して素人にはわかりませんし、素人判断で対策したとしても、それが効果を発揮することは稀です。「認知症かな?」と思ったら、何はともあれ医師に相談して、それから対策を練ることが必要不可欠なのです。

「認知症の対策」とひとことで言っても、症状によってその方法は異なります。例えば記憶障がいがある人に徘徊の対策をしても無意味、ということです。以下のページに症状別の対策を掲載していますので、それを参考にして、かつ医師ともよく相談しながら、充分な対策を考えてください。

認知症の症状 対策の内容
異食 ・危険物を本人の近くに置いておかないこと。
・異食の場面に遭遇しても「ダメ!」など大声で制しない。
・優しく話しかけながら、お菓子などの食べられるものとそっと交換してあげる。
暴力 ・普段の介護から「どうすれば不安にさせないか」といった原因を探っていく。
・薬による対症療法。
妄想 ・本人をあまり刺激せず、その妄想を否定しない。
・物盗られ妄想に対しては同調して一緒に探してあげる。
幻覚 ・不安や孤独を取り除いてあげる。
・同情・共感するように接してあげる。
抑うつ
不安感
・自信を失くしてうつ状態にある要介護者の、不安感を増大させない。
・“恥ずかしい”と思うような状態にさせない。
・「がんばって」のひとことは禁句。
徘徊 ・「今日は仕事は休みだよね」「もう遅いから明日にしたら?」など、優しく声がけしてあげる。
・廊下などにトイレを指し示す矢印を紙に書いて張っておく。
・声をかける時はあくまで優しく、柔らかい雰囲気で接してあげる。
・薬による対症療法。
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治療法は未知でも早期発見が重要

早期発見・早期治療のために抑えておきたい認知症の傾向と特徴

認知症は進行性の病気です。ということは、早期に発見して治療を始めることで、その進行を食い止めるのが重要。介護者の苦労を軽減させられるようになることはもちろん、一番つらい思いをしている本人にとっても、早期発見・早期治療が大切なのです。

そこで、認知症別の傾向と症状について、以下の表にまとめてみました。早期発見のために是非、役立てください。

<認知症の早期発見のヒントとなる具体的な症状>

症状 具体例
感情障害 周囲の空気を読むことができなくなり、その場に合わせた対応ができなくなる。
うつ 認知症への不安や戸惑いから、ふさぎ込むなどうつ病のような症状が出る。
暴力・暴言 不安や戸惑い、また記憶力の低下によってイライラして暴言を発したり、暴力をふるったりしてしまう。
幻視・幻聴 現実にない人や物が見えたり、また会話が聞こえたりする。

ただし、最後に注意点をひとつ。認知症とは関係なく、加齢によってうつ病を引き起こす高齢者も。うつ病によって一時的に記憶力や判断力が低下することと認知症とは、当然ですが異なるのですが、その違いを見抜くことは専門家でも難しいとされています。

また、例えば大きな手術をしたことが原因で脳に機能障害が発生すると、それが原因でせん妄の症状を引き起こすこともあり、これもまた認知症とは異なります。

原因が異なれば、対策や服用する薬も変わってくるので注意が必要です。最初から認知症を疑ってかかるのではなく、また決して自己判断するのではなく、専門家となる医師の判断も仰ぎ、総合的に判断するようにしてください。

第一に考えたいのは「進行を遅らせること」

認知症の早期発見が治療にあたってなによりも大切という注意喚起

ご存知の方も多いと思いますが、認知症は進行性の病気で治ることはありません。現状では、その原因や予防法について広く知られるようになりましたが、それでも認知症にかかってしまうと、あとは進行を遅らせるための対症療法が基本的な治療となります。

とはいえ、早期発見によって治療を始める時期を早めることができれば、投薬などによって認知症の進行スピードを遅らせられることもわかっています。早期発見によって認知症の症状を和らげ、家族や周囲とのトラブルを減らせたりすることもでき、QOL(=生活の質)の維持も可能になるのです。

では、どうすれば認知症の早期発見が可能になるのでしょうか?日常生活において気をつけたいポイントについてご説明しましょう。

認知症と老化による物忘れには明確な違いがある!?

早期発見とひとことで言っても、それは簡単なことではありません。認知症の診断は初期ほど難しいもので、熟達した医師の知識・経験が必要不可欠。さらにはCTやMRIといった高度な検査機器を使った脳の診断や脊髄注射、血液検査といった様々な検査が必要となるため、専門の医療機関で診察を受けなければなりません。

ただし、こうした検査には多額の費用がかかりますし、お金をかけてまで検査を受けに行く、その判断基準が分からないという方もたくさんいらっしゃいます。

では、どのようなタイミングで検査を受けに行けば良いのでしょうか?

<認知症と物忘れの違い>

  認知症 物忘れ
自覚症状 自覚なし
思い出せない
自覚あり
思い出せる
経験(体験)の
喪失
あり なし
症状の進行 進行する 進行しない
理解力・判断力の
喪失
あり なし
日常生活への支障 あり なし

「物忘れがひどくなった」という理由から認知症を疑うようになるケースは多いものです。その違いについてはっきりと答えられる人は少ないかもしれませんが、実は明確な違いがあるのです。それが、上記の表です。

例えばですが、「昨日のお昼ごはんに何を食べたか思い出せない」というのは老化による物忘れで、「お昼ごはんを食べたことすら思い出せない」というのが認知症ということになります。

前者では、「もしかしたら自分は認知症かも…」と不安になって検査を受けに行く人が多いようですが、後者は自ら気づくことができないため、家族やパートナー、周囲の人が注意深く見守ってあげる必要があるでしょう。

性格と認知症との関係性について

認知症になりやすい性格がある?

例えばですが、責任感が強かったり真面目すぎたりする人はうつ病になりやすいと言われています。それでは認知症は?というと、ここでもかかりやすい人とそうでない人がいるという研究がなされています。

では、どんな人が認知症にかかりやすいのでしょうか。その性格についてご紹介しましょう。

几帳面で生真面目な人は認知症になりやすい!?

生真面目で几帳面な性格の人ほど認知症になりやすいという調査報告

認知症とは、言わずもがな脳の病気。つまり、脳の使い方次第で認知症にかかりやすいかどうかというのも判断が可能となり、そこで性格が関係してくるのです。

医学的な観点からは、「性格=脳の使い方」と考えられており、脳のどの部分をよく使うかが性格に現れてくるのです。例えばですが、おおらかな性格の人は脳を全般的に使っていると言われています。

では、几帳面で生真面目な人は?というと、脳の使い方のバランスが悪く、一点集中的に脳を使っていると考えられています。その状態で長く生活していると、使っている脳の部分が疲れたり、また過大なストレスを感じたりして上手く働かせることができず、結果として認知症にかかりやすくなると考えられるのです。

この他、ワガママで自己中心的、ガンコ、内向的、感情をあまり表に出さない…といった人も、脳を活発的に動かすことができず、認知症になりやすい性格と言えるでしょう。

認知症になりやすい
性格の特徴
几帳面、まじめ、ワガママ、自己中心的
ガンコ、内向的、感情を表に出さない

楽天家で社交的な人ほど認知症になりにくい!?

楽天的で社交的な性格の人ほど認知症になりにくいとする調査報告

逆に考えると、脳にストレスを与えることなく、楽天的に物事を考える人ほど認知症になりにくいとも言えます。また、社交的で脳を活発に使っている人も同様に、脳に適度な刺激を与えることで認知症になりにくいと考えられるでしょう。

普段からよく動き、よく笑い、楽天的で前向きな性格な人は、脳の使い方が上手なもの。「よし、じゃあ明日から楽天家になろう!」と思っても一朝一夕にいかないとは思いますが、認知症を予防するためにも、気持ちを前向きにするのは大事なことかもしれませんね。

認知症になりにくい
性格の特徴
楽天的、社交的、ポジティブ、よく笑う
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