便利でありながら、自然の恵みを存分に味わえて住みやすい都市

北海道の南東部に位置し、江戸時代から開発の足掛かりとして熱い視線を注がれてきた苫小牧市。
戦後に入ると、空路や海路に恵まれたそのロケーションの強みが活かされるようになり、北海道でも屈指の工業地帯を持つに至りました。
もっとも支笏洞爺国立公園やウトナイ湖といった自然環境がまだ大量に残っており、景色の雄大さや美しさを愛でる趣味を持てる都市でもあります。
水のおいしさで全国各地から評価されている点も、その自然の素晴らしさや技術の高さと無縁ではないでしょう。
北海道の他の地域と比べて、冬季の降雪量が少ないことで知られており、高齢者にとっては冬をしのぎやすいエリアと呼べそうです。
苫小牧市は千歳市と隣接していますが、その境界線上に新千歳空港がオープンしています。
道外に行くときはもちろん最速で行ける手段を与えてくれます。
もっとも苫小牧港から出発するという手もあります。
フェリーが何本も運航されており、遠くを目指すなら敦賀港や名古屋港まで行けるチャンスがあります。
道内の移動については、JRが室蘭本線・日高本線・千歳線と路線を3本開設しています。
高速道路に関しては道央自動車道と日高自動車道に乗り入れが可能ですが、前者については新しいインターチェンジが設置される予定です。
バスについては複雑に路線が形成されていますが、業者の数だけを見るなら道南バス・北海道中央バス・あつまバスの3社に絞られます。
慣れてしまえばほとんど迷う必要はなくなります。
苫小牧市の人口は、20世紀が終わるころになると増加に歯止めがかかりました。
ただ長い目で見るならまだ微増が続いており、過疎化などの問題とはほぼ無縁とみなしてよいでしょう。
この点は市内の人口バランスに好ましい作用を及ぼしていると考えられます。
2023年の調査では市内の高齢化率は30.1%。
道全体の結果よりもまだ低く、高齢化の歩みが遅いことがうかがえました。
だからというわけではありませんが、苫小牧市内では介護施設の軒数やスタッフなどについては目下「発展途上」にあるといったほうがよいかもしれません。
とはいえなかなかよい増え方をしています。
施設の種類やリッチなどに固執しすぎなければ、納得できる施設を発見することはそれほど困難ではないでしょう。
特にグループホームやサービス付き高齢者住宅は、数の多さやコストの安さなどの長所でいっぱいで、かなりおすすめです。