県内有数のベッドタウンで、高齢者の住みやすさも抜群

福岡県内でも特に面積が狭い都市である春日市。
福岡市の中心部に非常に近いため、重要なベッドタウンのひとつとして長らく認識されてきました。
狭さや小ささで知られているだけではなく、人口密度の高さでも知られています。
市内にはまだ、市名の由来となった「春日大社」をはじめ、長大な歴史を感じられる名所が残っています。
特に古墳や遺跡の発掘がいまだに相次いでおり、じっくりと市内を歩き回ることでさまざまな発見ができます。
市民の重要な足となっているのは、西鉄天神大牟田線やJR九州の鹿児島本線、そしてJR西日本の博多南線です。
そのほか、西鉄バスのような有力なバス会社が進出しています。
福岡市へのアクセスで困ることはまず考えられません。
福岡市へ通勤する市民の居住地として発展してきた以上、高度経済成長の時代の市内の人口の増え方にはすさまじいものがありました。
しかし、21世紀に入ると陰りが見えるようになり、ついに2007年に減少に転じました。
もっとも、2010年からまた微増を繰り返しています。
当分の間は「大きく人口が変わることはないだろう」という見方が有力です。
ベッドタウンをたくさん抱える自治体では、高齢化の問題に直面するケースがほとんどです。
春日市も例外ではないものの、その点ではまだラッキーなほうだといえそうです。
2009年に初めて高齢化率が15%を超えており、毎年じわじわと数値が上昇しているものの、2023年の調査では22.1%と福岡県の平均値や全国平均値と比べてもかなり数値が低いのです。
これからも人の流入が続くようであれば、高齢化をゆるやかに抑えることは不可能ではないでしょう。
市内の要支援・要介護認定者の数は2023年は4,400名を超えています。
この年は特に認定者が増えており、制度の充実化が強く求められた年でもありました。
市内にはすでに、老人ホームや高齢者専用住宅がいくつもありますが、民間の施設を選ぶ場合、駅に近い場所で探すとどうしても費用が高い施設が目立つかもしれません。
しかし、10数万円程度のコストで入れる施設は市内にはたくさんありますから、通いやすさにこだわりすぎないこともひとつの手でしょう。
もちろん、グループホームのような特別な施設を選ぶなら、駅から近い場所でもかなりの安さで利用できます。