月額使用料10~15万円が一般的。家計的には嬉しい予算

北九州市の東端にある、企救半島の大部分を占める門司区。
もともとは独立した「市」でしたが、約半世紀前に北九州市に吸収されました。
そのロケーションの影響から、1000年以上前から数々の歴史上の出来事の舞台となってきたエリアです。
港湾都市として非常に長い実績を持っており、今でもその存在感は揺らいでいません。
門司港を背景とする小説やTVドラマなども数え切れないほどつくられています。
本州・山口県下関市につながる関門トンネルがあるため、門司区を通過する人は年間を通して膨大な数に上ります。
もちろん、船舶での移動もいまだに活発に行われています。
このほか、JRの鹿児島本線や西鉄バスのような交通サービスがよく利用されています。
区内には、観光業の推進や再開発が進められる区画があるため、利便性は年々よくなっています。
本州方向に行きたくなったときも、都合がよいエリアです。
高齢者にとっても何かと暮らしやすく変化していることは間違いないでしょう。
北九州市の人口は、1980年前後がピークでした。
その後は少しずつ減り続けています。
門司区の人口も、かつてと比べると確実に下がっていますが、最近は横ばいといってもいい状況になっており、前の年より僅かながら人口が増えた年もあるようです。
もっとも、だからといって少子高齢化の悪影響から逃れられる兆候があるわけではありません。
実はその意味では、門司区は市内でいちばんの高齢化率を近年記録しており、切羽詰まった状況にあるといえます。
2023年には人口9万3,746人、高齢化率37.4%との調査結果が出ました。
要介護認定者の数は北九州市全体で2024年に6万6,000人を超えています。
ケアサービス全体の増強が強く求められる状況ですが、幸い区内にはけっこうどんな人でも入居しやすい施設が運営されています。
グループホームや特別養護老人ホームのような行政が管轄するタイプから、有料老人ホームのような民間の業者が携わるタイプまで、どちらにおいても価格が安めに設定されている施設があります。
数がすごく多いというわけではないものの、月額使用料が10万円~15万円くらいで交渉できる施設があることは、区内各地の高齢者やその家族を安堵させる結果となっています。