海岸線を離れて高台に上ると、住宅街にアプローチできます
2014年の晩秋に、開業から90年目となる日を迎えた鱒浦駅。昭和の半ばに貨物・荷物の運搬をストップしており、その数年後に駅員が常駐せずに運営される体制に入ることが決定されました。
その後半世紀の長期にわたって、ほとんど変わった出来事が起こっていません。しかし91年目に入った直後に駅舎のリニューアル工事が開始されました。老朽化が激しかった駅舎が一新され、小ぢんまりとしてはいるものの山小屋のような雰囲気を漂わせた駅として再出発を果たしています。
鱒浦駅がある場所はオホーツク海のほぼ目の前。およそ20年前までは、付近に海水浴場が設営されていました。現在は、海岸沿いや少し歩いた先に小さな集落や漁業施設(駅を出て道路沿いに南進すると、鮮魚市場が開かれる場所にじきにたどり着きます)、水産物を原料とした工場などが目にとまる程度です。
鱒浦駅は、海岸に沿って走る国道244号線に近接しています。バス乗り場を使いたくなったときは、付近に設置されている乗り場に向かえば網走バスや網走観光交通が運行する路線に乗り降りできます。
鱒浦駅は、JRの釧網本線の管内にある駅です。現在は快速列車が停車するものの、一定の制限がかけられています。発着駅である網走駅とは5キロ近く離れています。網走駅で一時下車したときは、石北本線への乗り継ぎが可能となります。網走駅を除外すると、乗り換えのチャンスは終着駅方面に移動しないと発生しません。東釧路駅まで行くと根室本線を利用できます。
鱒浦駅の周囲は人口が非常に限られている上に、終日無人化されているため利用率がとてつもなく低い駅となっています。1日平均の乗客数などの調査は、基本的に実施されません。住民も、普段の移動はほぼ全面的にバスやマイカー、タクシーなどに頼っている模様です。
鱒浦駅がある場所は、海と山林地帯に挟まれています。建物を新たにつくれる土地が乏しいため、介護施設を駅から楽に歩いて行ける範囲で探すことは困難です。それでも、駅から2キロほど離れるとしだいに施設が視界に入るようになります。最初のうちは、駅から2~6キロくらいの範囲で検索などに励むとよいでしょう。
施設の種別に関しては、グループホームやケアハウスなどにめぐり会えるチャンスがあります(特にグループホームなら選択肢が多くなるため、入居条件を満たせる場合ならおすすめです)。入居費用については、入居一時金・月額使用料ともに安価です。










