広島駅を備える市の要。老人ホーム数が右肩上がりに増加する今注目の地域

広島市の南東に位置し、瀬戸内海に面して広島港を持つ南区。
広島駅も区内にあることから、広島市全体の交通・流通の要となっています。
広島駅は、JRの山陽新幹線や山陽本線が停車する駅として全国的に知られていますが、JRといえば、芸備線が走っていることも忘れてはいけません。
呉線や、広島電鉄の皆実線や宇品線もさかんに利用されています。
広島高速道路の2号線や3号線の出入り口があることも有名で、車両での往来も簡単です。
もちろん広島バスや広電バスといった、この地域で絶大なステイタスを持つバスも利用可能です。
公共施設や商業地区などを利用するときに困ることはまずありません。
都市開発が近年も目覚ましいですが、一方ではまだ人の手が入っていない山林なども残っており、高齢者の引退後の住処としてバランスの取れた環境を提供できるエリアです。
中部地方の中心地である広島市の人口は、最近もまだ増えています。
ただし南区は、住宅地が集まるエリアではないため、人口は1970年代以降減少を続けてきました。
2000年代を過ぎてから、ようやく増加(伸び方はかなりゆっくりと、ですが)に転じています。
高齢化率は、2007年に初めて20%に達しました。
2023年には25.0%となっています。
2040年を過ぎると30%を上回るだろうと推測されています。
これまた広島市全体の水準、あるいは県全体の水準と比べてもよいものではありません。
広島市全体の要介護認定者は、2024年に6万人を超えています。
人数だけなら、市内では上位に入りませんが、認定率を計算すると21.4%になります。
これは、市内ではいちばん高い数字となっており、ケアサービスの拡大が重要なことは疑いようがありません。
現在の南区では、グループホームや特別養護老人ホーム、あるいはサービス付き高齢者向け住宅のような施設がかなり増えています。
完全に民間の手による施設といえば、各種有料老人ホームが代表的ですが、まだ数が充実しているとはいえないかもしれません。
とはいえ、目立たないながらもサービスや設備が整っているケースはけっこうあります。
それに南区の場合、どんなタイプの施設でも平均的にロケーションやスタッフのクォリティが高いケースがよく目につきます。
施設を探す際は、精神的・時間的にゆとりのある状況で探したほうがいい結果に恵まれそうです。