介護施設の種類も費用も、バラエティに富んで選択肢が幅広い

名古屋市南区は、名前の通り市内南部(中央)の一帯を占めています。
区内東部には台地もあるものの、港湾に近い西部には天白川や山崎川に沿って平坦な土地が広がっています。
ロケーションの都合上、製塩業や水産業などが盛んだった土地ですが、戦後の高度経済成長期に入ると周辺の土地と同様に工業化が急速に進み、今でも町工場が数多く残るエリアとなっています。
住宅地や商業地が密集する地区も点在しており、下町らしい風情を味わうことも可能なエリアです。
笠寺観音や富部神社のような寺社仏閣もけっこう残っており、歴史や文化を今日に伝える貴重なスポットとなっています。
区内の交通は、離れた場所を目指す場合はJRの東海道本線、さらに名古屋鉄道の各線(名古屋本線のほか、常滑線や築港船の利用が可能です)を使う頻度が高くなりますが、市内など近隣に向かう場合は名古屋市営地下鉄が便利でしょう。
南区内には桜通線が走っています。
名古屋市営バスやタクシーを使うことも造作ありません。
主要な道路として真っ先にあがってくるのは名古屋高速道路ですが、国道1号をはじめそれ以外にも、県道や地方道などが決して広くない区域を複雑に交錯しています。
南区は、これまでの数十年間に住み着いた住民の高齢化が進んでいるエリアです。
実は名古屋市内でもいちばん高齢化率が高い区域が、この南区なのです(2位の中村区との差はほとんどありませんが)。
2023年の段階で29.86%に達しています。
高齢者福祉や子育て支援事業に関しては、まさに「待ったなし」という状態に陥っていますが、目をそむけているわけにはいきません。
南区ではそれなりに老人ホームや高齢者専用住宅の種類はそろっています。
ただし数は全体としてまだ多めだとはいえませんし、場所によって偏りがある点が指摘されており、今後の課題のひとつとされています。
南区の施設は概してバラバラで共通した特徴などはありません。
それは費用体系にもあてはまり、高額な施設からそうでない施設まで(ただし、極端に安い施設は残念ながら少ない模様です)本当にバラバラです。
こういった事情から分かる教訓は「あわてふためいたまま施設を決定することは好ましくない」ということでしょう。
見学には時間をかけることをおすすめします。