新しい都市ながら、将来に向けて期待できる介護施策がたくさん
宮城県内の北西部の大崎地方は約10年前まで、数々の小規模な自治体に分かれていました。
それらを束ねる形で誕生したのが「大崎市」です。
県内では、仙台市や石巻市、そして栗原市に匹敵する面積や人口を擁する都市が出現したことになるため、発足当時から注目度が高いエリアでした。
農業用地や工業用地、また商業用地や観光用地など、市内には多様な特徴を持つ地域が混在しています。
とにかく巨大な都市に生まれ変わったため、交通インフラは種類・両ともに複雑です。
鉄道を見ても、東北新幹線が停車する駅がありますし、JRの東北本線や陸羽東線を利用できる地域が存在します。
車両事情についてはどうしても道路事情に左右されるものですが、市内には膨大な県道が走っており、市内各地へ時間をかけずに行けるチャンスが確保されています。
市外へ出かけたいときは東北自動車道への乗り入れを目指すとことがうまく運ぶ可能性が高めです。
市内のバスは、ミヤコーバスが高いシェアを獲得していますが、市民バスや大郷町住民バスがローカルな路線として親しまれていることも書いておく必要があるでしょう。
なお市外への高速バスの運航に関しては、ミヤコーバスのほかにJRバス東北も参入しています。
ひとつの市として成立してから、将来に向けて多彩なプランが登場していますが、その中には医療や介護に関するものも少なくありません。
また「人口を20万の規模に膨らませていく」ことが掲げられていたこともあり、これからの市政には多大な期待が持たれてきました(現在のところ、市内の人口は少しずつ減り続けていますが)。
市の高齢化率は、2023年の調査で31.4%と県全体の集計値より少し先行する結果となっています。
このまま高齢化が進むと2030年には30%に届くと推測されます。広大な面積に合わせた大局的な判断が必須でしょう。
現在の市内の介護施設を見渡すと、公的な施設がわりと目に飛び込んできますから、すでに市の取り組みはかなりの成果を伴っていると評価できます。
特別養護老人ホーム・老人保健施設などの地域への貢献度は非常に高いといえます。
もっともそれでも全希望者を収容し切れるわけではありません。
残念な事実ですが、幸いサービス付き高齢者向け住宅やグループホームなどが少しずつその代わりを務めるために進出を続けています。
たとえば前者の場合、月額使用料が10万円前後でOKというパターンが最近増えているのです。
一度見学に行くと、もっとその良さを理解できることでしょう。