人口の割に老人ホームが少なく、新規開設が望まれる

愛知県の南東部に位置する、豊川市。
2006年から2010年にかけて、周辺の自治体を編入したため、面積や人口の面で県内でもひときわ目立つ自治体となりました。
とはいえ全体的な人口をチェックすると、2000年代後半に増加が止まって横ばい気味に推移しています(もともとは、人口が増えるペースがわりと目覚ましいエリアでしたが)。
豊川市は東三河地方では中心的な役割を古くから担ってきました。
100年以上前から人の居住や往来が活発だった史料が残っています。江戸時代には宿場町として繁栄してきた歴史があることも確認されている土地です。
市内には、史跡や名所が点在していますが、人が踏み入らない自然が残っている場所や住宅地・商業地区として開発されたエリアもあり、さまざまな顔を持ち合わせている都市だと呼べるでしょう。
交通インフラという視点から見ても、あたり一帯の中心地となっています。
2ヶ所のインターチェンジを擁する東名高速道路をはじめ、主要な道路が多数交差しています。
バスについては豊鉄バスが目立った活躍を見せていますが、2011年からコミュニティバスの営業がスタートして、市民に好意的に受け入れられたことはまだ記憶に新しい変化です。
それでは鉄道について確認しましょう。
JRについては、東海道本線が通っていますが、市内の各地を回りたいときは飯田線を使うと便利です。
また名古屋鉄道も進出しており、名古屋本線と豊川線が走行しています。
市内の高齢化率は、2023年に26.3%を記録しました。
こちらは県内では平均的な数値とみなしてよいでしょう。
しかし要介護認定者数や認知症の高齢者数がけっこうなペースで増え続けている点は無視できません。
ケアサービスの拡充については慎重な態度で臨むことが求められる状況といえそうです。
もっとも少子化率については2010年の時点でもまだ15%あり、比較的ゆとりがある状況ですが。
市内の老人ホームや高齢者専用住宅は、民間の業者に関してはまだじゅうぶんに進出している段階ではありません。
特別養護老人ホームや老人保健施設のような公的な施設は、どうしても申請が集中しすぎているため、民間の施設にも注意を払わないといけませんが、できるだけ施設を探す範囲を広くとって、どんどん見学したり資料を取り寄せたりしていくことが望ましいでしょう。
もっとも現在入居者を募集している施設に関しては、設備が新しかったり費用体系が安めだったりといろいろなメリットがよく目につきます。