日本屈指の観光スポット。地価のために高額な老人ホームが多数

京都市の中央部分からやや南寄りに位置する、小規模なエリア。
それが中京区です。
狭いエリアではあるものの、観光スポットぞろいの京都市内でも特に屈指の名所と呼べる、二条城や本能寺がそびえる場所で、年間を通して観光客でにぎわいます。
祇園祭や時代祭の舞台としてもステイタスがある場所です。
観光を除いても、京友禅のような伝統的な工芸品を長年にわたって生産しており、最近は海外からも注目を浴びるほどになっています。
立地条件などの影響から、車両での移動に適した場所だとはいいがたいものがあります。
しかし京都の中心部だけあって、市営地下鉄がとても快適に使える区域です。
烏丸線と東西線が、毎日大勢の利用客を乗せています。
それ以外の鉄道会社も有力な会社が有力な路線を集中させています。
JRの山陰本線・阪急電鉄の京都本線・京福電気鉄道の嵐山本線がこの狭い区域に集まっているのです。
立命館大学の朱雀キャンパスや佛教大学の二条キャンパスをはじめ、学校機関が立ち並ぶエリアであることも忘れてはいけないでしょう。
文教地区という一面もあるため、若い世代の往来が途絶えることがありません。
そのためもあって人口は21世紀に入ってからゆっくりとではあるものの、回復しつつあります。
20世紀後半を通して減少が続いていましたが、2005年に20年ぶりに10万人を超えました。
その後も少しずつ増加が続き、2023年の総人口は10万4,980人です。
中京区の高齢化の進みぶりは、市内で比べるなら決して悪いほうではありません。
2023年に高齢化率は25.3%を記録しましたが、これは市の平均値を下回っています。
ただし少子化率については、長年の人口流出が尾を引いており、2010年の段階ですでに10.0%にまで下がっています。
現在の人口増加をうまく活かしながら、人口比率のバランスを取っていくことが課題となりそうです。
区内の老人ホームや高齢者専用住宅の状況です。
広いエリアではないため、どうしても施設の数は限られています(用地の確保などの問題もつきものです)。
地価の高さも手伝って、高額な施設が固まっているというイメージもあるようですが、少数ながらコストがそれほど求められない施設も建てられています。
特に高齢者住宅とグループホームが昨今は知名度を上げています。
関心はなくても見学をする価値はあるかもしれません。
また、駅や大通りといったわかりやすい目印から離れていない施設が圧倒的多数を占めている点は、中京区で施設探しをするときの最大のメリットでしょう。