名古屋市のベッドタウン。高齢者のための住環境も十分

愛知県の西端に位置する弥富市。
三重県との境界線に接しているほか、南側は伊勢湾に面しています。
干拓された地域を多く有しており、海抜ゼロメートルのエリアもかなり広がっています。
特に市内南部は、農地や工業用地で占められており、北部に広がる住宅地や商業用地との対比が特徴的です。
市としての成立は2006年と、まだ誕生して間もない段階ですが、北部の住み心地のよさなどが人気を集めており、東洋経済新報社の企画「住みよさランキング」の2014年度の集計では、県内6位に食い込んでいます。
名古屋方面で働く勤労者のベッドタウンのひとつであるため、北部を中心に交通機関は発達しています。
市内には鉄道の駅が少ないものの、JRの関西本線・近畿日本鉄道名古屋線・名古屋鉄道の尾西線など、この地域で営業するメジャーな鉄道会社はひと通り進出しています。
バスについては、三重県に面していることもあって三重交通が路線を数本運行しているほか、コミュニティバスを利用することも可能です。
ベッドタウンを抱えていることもあって、市の人口は1970年代前後に急激に伸びました。
1980年代以降はそのペースが大幅に落ちたものの、現在に至るまで増加の一途をたどってきました。ただし今後については、そう遠くない将来に減少に転じるという予測が出ることがあります。
弥富市の高齢化についてですが、県内では標準程度の結果といえそうです。
2023年時点で26.13%と、県内で見ても全国区で見ても悪くない数字ですが、油断は禁物といったところです。
市内の要介護認定者数は2007年までに1000人の大台に乗っていますが、それ以後増えていく一方です。
認知症の高齢者の数もやはり同様に増えており、市当局は気を引き締めつつ施策に取り組んでいく意向のようです。
とはいえ特別養護老人ホームや老人保健施設に代表される公営の介護施設の増設は、用地等の問題があるため解決が急ピッチで進んでいるわけではありません。
地域のケアマネージャーなどに相談をして、的確なやり方で申請を出して順番待ちをすることが大事でしょう。
もちろんその間は民間の施設のお世話になることも検討したほうが賢明です。
民間の施設は市内に多いわけではありませんし、費用体系もバラバラなのですが、施設を探す範囲を広めに設定して慎重に探して行くことが有効です。
中には、通いやすい位置にある施設なども混ざっていますから。