数万円の予算でも入居可能な介護施設も登場

宮城県の北東部から牡鹿半島にまたがる広大な地域を占める、石巻市。
県内では、仙台市に次いで存在感を持つエリアです。
目の前には、黒潮と親潮が衝突する豊かな漁場が開けているため、石巻港は、全国単位で見ても指折りの漁港となっています。
第一次産業だけが目立つ都市ではなく、工業や商業・サービス業もかなりのスケールに達しています。
市内には、肥沃な土地が広がる地域から、商業施設が固まる区画までさまざまな場所があり、型にとらわれない持ち味を持つ都市だといえます。
また、過去10年間を振り返っても、新しい商業施設が大量に出店した地域が目立ち、絶えず変化を繰り返している点も魅力でしょう。
2011年には、東日本大震災で甚大なダメージを受けました。
その後、住民が一致団結して震災前の状態を取り戻す努力を重ねており、まだ完全な状態には程遠いものの、かなりの回復を成し遂げています。
市内の人口は、1980年代の半ばをピークに減少を続けてきました。
高齢化率はかなりのスピードで進んでおり、2008年の時点で25.9%を記録しています。
2023年には34.3%までに上昇しましたが、過去数年の伸び方については震災の影響があるといわれており、福祉政策と震災後の産業復興政策を絡めて対策を施すことが重要だと思われます。
市内の要介護認定者は、2023年の段階で6000名を大きく超えています。
石巻市の施設は、少し偏りがあるとみられています。
いわゆる「有料老人ホーム」がかなり少なく、将来的な新設ラッシュが待ち望まれています。
しかし、高齢者専用住宅の類はすでに何種類も進出を果たしており、格安の月額使用料(数万円から10万円強)で入居が可能なケースも増えています。
また、行政からの支援が多い施設の中では、特にグループホームの増加が顕著です。
これらのグル―プホームは、月額の負担も安く落ち着くケースが多いですから、入居資格がありそうな場合は、遠慮せずに見学や相談を申し込んでみたほうが良いでしょう。