住みよさランキングは堂々の第1位。高齢者に潤いの日々を与える地

徳川家康と豊臣秀吉が激突した合戦として広く伝えられている小牧・長久手の戦い。
その舞台となったのが愛知県長久手市です。
尾張旭市・瀬戸市・日進市とともに、名古屋市と豊田市の狭間にある都市のひとつで、ベッドタウンとして戦後しばらくの間発展してきた経緯を持っています。
東洋経済新報社が主催する、2014年度の自治体をテーマとした「住みよさランキング」企画では堂々の県内第1位の栄冠を勝ち取りました。
広々とした市域ではないことも手伝って、長い間市内に鉄道が走っていないエリアでしたが、2005年に開催された「愛知万博」が転機をもたらします。
この博覧会ではリニアモーターカーの技術が一般に披露されたことで有名ですが、長久手市は名古屋市・豊田市とともに「リニモ」が敷設されるエリアに選ばれました。
愛知高速鉄道の東部丘陵線として、現在まで順調に運行されています。
名古屋市に近いこともあって、名鉄バスが市内で数本の路線を運行しているほか、「N-バス」と呼ばれるコミュニティバスもさかんに利用されています。
また、きわめて部分的ではあるものの名古屋市営バス・日進市営バス・尾張旭市営バス・瀬戸市コミュニティバスが走行する地域もあります。
暮らしやすい自治たちとして高い支持を内外から受けている長久手市ですが、移り住もうとする人々の流入はとどまることを知りません。
1980年代前半に2万人、さらに後半に3万人を突破していますが、その勢いがほとんど落ちることなく1990年代後半になると4万人をオーバーしました。2000年代後半になると5万人に達しましたが、全国的に人口が減少する傾向にある時代にあって、これはおおいに注目に値する結果でしょう。
これらの事実は、少子高齢化に対してはかなり有益な結果をもたらしているようです。
市内の高齢化率は2023年の時点でもまだ16.9%でした。
高齢者対象の介護サービスについても潤沢な資金を継続して投じていける可能性を秘めているのですが、最近の長久手市内で目立つのはグループホームの増加や充実化でしょうか。
認知症の症状がみられる場合はぜひお世話になりたいところです。
その他の施設も、狭い市域であるにもかかわらずどんどん多様化している段階です。
安い施設が多いエリアだというわけではありませんが、設備や周囲の環境に恵まれた施設の割合がかなり高い地域だという点が強みとなっています。