交通アクセスや周辺環境のバランスがとれた住み良い街

京都市の南東部に位置する山科区。
山林がまだ多く残っているものの、古代から人の往来が活発な土地柄でした(山科本願寺や天地天皇陵など、由緒正しい寺社仏閣や史跡がたくさん残っているのはその表れでしょう)。
そのため開発されている土地が多いエリアでもあり、戦後の長期にわたって、住宅地や交通インフラが絶え間なく整備されてきたという歴史を持っています。
大阪府方面に向けてのベッドタウンの一角として、今では大きな役割を担う地域に成長しました。
さらに近年は、再開発が計画されているエリアが増えており、住みやすさが近い将来により進歩する可能性が発生しているところです。
ベッドタウンらしく戦後どんどん鉄道や幹線道路の整備が繰り返されてきました。
JRの東海道本線(琵琶湖線)と湖西線をはじめ、京阪電気鉄道の京津線や京都市営地下鉄の東西線が、毎日おびただしい乗客を運んでいます。
車両での移動に関しては、明神高速道路や阪神高速道路、京都外環状線や国道1号線といったメジャーな道路が代表的なルートとなるでしょう。
バスを使いたいときは京阪バスが頼りになります。
山科区の人口は、開発が止まらないということも手伝ってか過去半世紀を通してほとんど減少することがありませんでした。
今後についても、当分の間はほとんど変わらないか、微減傾向を示すだけだろうという意見が圧倒的に多いです。
山科区の高齢化率は、2023年の調査で30.4%を記録しました。
山科区は以前から前期高齢者が比較的多かったためか、まだ要介護認定率が高い水準ではないという特徴があります。
逆に言えば、まだ介護サービスの整備という意味では猶予があると考えることが可能です。
区内の老人ホーム・高齢者専用住宅ですが、施設の数が多いという印象ではありません。
入居にかかるコストは全体的に安いとは言えませんが、ときどき驚くほど安い施設が出てくることもまた事実。
また、駅や大きな道路といった交通機関からあまり離れていない施設が目立つという特徴があります。
アクセス面ではなかなか有利なエリアと呼べそうです。
周囲の利便性や静けさ・緑の多さといった立地条件のバランスが取れている施設が多い点も評価に値します。