ゲストルームのある施設特集
家族の宿泊や体験入居ができるゲストルームはとても便利!
老人ホームの中には、入居者の家族が来訪した際に宿泊利用できるゲストルームを設けている施設があり、離れて暮らす家族にとっても便利で是非活用したいサービスです。マンション型の大規模施設に設置されていることが多く、食事の提供があるところなどサービス内容も様々。ホテルや旅館を利用するより低額ですし、事前にお願いしておけば食事も3食いただけます。ひとつ屋根の下、一緒の時間を長く過ごすことで、家族団らんを満喫できるはずです。ここでは、介護施設の中でもゲストルームのある施設をご紹介します。
ゲストルームのある老人ホームは意外と少ない!?
老人ホームのなかには、施設のなかに「ゲストルーム」と呼ばれる宿泊用の部屋が設置されていることも。ゲストルームは入居者のご家族や友人が施設に訪ねてきた場合、泊まることができる部屋です。遠方から老人ホームに訪ねてきた場合、とても便利です。このゲストルームにもさまざまなタイプがあり、部屋にベッドと洗面台のみ設置されているケース、またベッドにトイレ、お風呂、洗面台、テーブルやイスなどホテル並みの設備が設置されていることも。ゲストルームに宿泊するだけではなく、施設側で3食提供される施設もありサービスの内容にも個性があります。
ゲストルームの設置された老人ホームなら、入居者のご家族や友人が泊まりがけで訪問しやすく、老人ホームの近くにあるホテルを別途予約する必要もありません。施設で3食提供されるなら、外に食事をとりにいく手間も省けます。入居者と長時間ゆったりすごすこともできます。大変便利なゲストルームですが、実際にはどの程度、老人ホームに設置されているのでしょうか?
みんなの介護では9,000施設以上の老人ホームが紹介されていますが、ゲストルームが設置されている施設は約925か所。全体の約10%強という状況です。想像するよりも少ないのが現状ですが、この理由はなんでしょうか。老人ホームにゲストルームが多く設置されていない理由は、やはりコストの問題が大きいでしょう。部屋の建築費はもちろん、入居者が常時居住しない部屋をいくつかキープしておくには、それなりの維持費がかかります。ゲストルームを保有している老人ホームの運営元は、大規模に介護施設を運営している事業所が多いという現実も。
もちろんこのような共用施設を維持するための費用は、結果的に入居者の入居一時金や月額利用料に反映される可能性もあります。入居時には費用についても良くチェックしましょう。
ゲストルームの利用方法は?
老人ホームに設置されたゲストルームですが、その利用方法の多くは「入居者の家族や友人が宿泊するため」です。ところが前項でもお分かりのとおり、ゲストルームが設置された老人ホームは数が少ないのが現状です。ゲストルームが設置された施設が少ないため「遠方からわざわざ面会に来た家族なら、入居者と同じ部屋に泊まっても良いのではないか?」と考える方もいるようです。
居室にそれなりの広さがある場合は親族が入居者と同じ部屋に宿泊できるケースもあるようですが、そうではない場合、入居者が終末期になっているなど特別な事情がない限り認められないようです。利用者の居室に泊まれるかどうかは施設の方針次第なので、利用者の部屋に家族が宿泊したい場合は事前に施設側に聞いておく方が良いでしょう。
ゲストルームが設置されている老人ホームの場合、ゲストルームに宿泊できるかどうかを事前にチェックしておきましょう。予約せずに急に老人ホームに出向いても、当日かならず宿泊できるかどうかはわかりません。費用などについても事前にチェックしておきたいものです。老人ホーム側に迷惑がかからないよう配慮しましょう。
ゲストルームの設備も老人ホームによって差があります。部屋のなかにトイレや洗面台、ベッドがついているだけの施設なのか、それともベッドやトイレ、洗面台以外にもお風呂やテレビ、テーブルやイスなどがきちんと設置されている施設も。食事も提供されるのかどうか、事前に確認しておくと安心です。
ゲストルームを利用するときの料金相場は?
老人ホームに設置されたゲストルームを利用する場合、別途費用が発生します。ではどの程度の費用がかかるものなのでしょうか?
こちらの資料をご覧ください。ゲストルームの利用料金の一例となります。ゲストルームを宿泊利用する場合、1名1室で税込5,400円前後、1室2名利用では税込6,480円前後となります。老人ホームの近辺でホテルを探すと、ホテルのランクにもよりますが1名1室、1泊5,400円以上かかることも少なくありません。食事を入れればさらに高い費用がかかります。ホテルを予約して宿泊するよりも老人ホーム内にあるゲストルームを利用する方が安いケースが多いのではないでしょうか。ホテルを利用するよりも、安い費用で宿泊できるのが、ゲストルーム付き老人ホームのメリットです。
施設によってはゲストルームを時間利用することも可能です。その場合、利用料は1,000円前後となります。なかには余分にベッドが必要な場合や、寝具のレンタルにも対応している老人ホームも。各老人ホームによってゲストルームの仕様や設備、サービスが違います。事前にホームページをチェックする、施設に直接問い合わせておくと良いでしょう。
介護施設によっては食事が3食提供されるケースもあり、その場合も料金も朝食が約500円前後、昼食、夕食が約900円前後ですから決して高い金額ではありません。わざわざ外食をするとレストランに行くまでの時間やコストがかかりますので、それらを考えても老人ホーム内で食事がとれるのは便利で手軽です。食事が提供される老人ホームの場合、部屋の予約以外に食事も同時に予約する必要があります。当日いきなり「食事をお願いします」と現地で伝えても、すぐに対応できない場合もあるため注意が必要です。
家族との時間を大切にするのは、今の時代だからこそ大切
結婚した方が親と離れて暮らす割合が増えており、結果的に一人暮らしの高齢者が増加している現状があります。一人暮らしの高齢者が増えることで、家族との会話やふれあいの機会が少なくなっているのが現状です。家族がバラバラになることで、心の安らぎが得られにくい、子育ての負担が両親(とくに母親)に集中し、子どもに対して余裕がもてない、追いつめられた両親が子どもを虐待するなどの問題も。親が近くに住んでいれば、子どもの面倒をみてもらいたいときに気軽に頼めますし、両親としても孫の面倒がみれるということで歓迎するケースも多いようです。
そのため最近は、若い方を中心として両親との「同居」ではなく「近居」を選ぶ方が増えています。同居すればお互いのプライバシーに過度に踏みこんでしまうこともあるため、同じ敷地のなかでも家を別々にする、両親の自宅から1時間以内に訪問できる場所に住むなど「近居」を選ぶケースが増加しています。家族のコミュニケーションを保ち困ったときはお互いに助けあい、行事があれば一緒に行動しつつも、お互いのプライバシーは守りたいという家族との付き合い方となっています。
家族が遠距離にいても年中行事(お正月やお盆、ゴールデンウイークなど)によって交流がうまれるケースも。たとえ別居している家族であっても、お正月やお盆には実家に帰ってゆっくり過ごすことも多いはず。また子どもの運動会や発表会に両親を呼びイベントを楽しむことも可能です。世代間の交流が少ない今の時代だからこそ、家族と過ごす時間は大事なのです。