富士山のふもとに広がる、風光明媚な名所でいっぱいの都市

静岡県の中央からやや東寄りのエリアに広がる、富士宮市。
富士山とその山腹に広がるエリアの大半を市域に擁しており、富士山とともに発展してきた歴史を持っています。
富士山本宮浅間大社をはじめ富士山信仰の発祥の地として、全国でもとりわけ重要な名跡に恵まれた貴重な都市です。
寺社仏閣や史跡を除いても、富士箱根伊豆国立公園のスペースを膨大に抱えているため、朝霧高原や白糸の滝といった風光明媚な観光スポットを見るために毎年莫大な観光客が市内に立ち寄っています。
富士山御神火まつりや富士の巻狩りまつりなど、盛大に行われるイベントも年間を通して多いです。
富士宮市で鉄道といえば、JRの身延線だけです。
住民も観光客も、バスへの依存度が高いですが、PASMOでの支払いが可能となったことで近年喝采を集めました(身延線とは、PASMOとの相互利用が認められたTOICAで利用すると便利です)。
市内のバスはもっぱら富士急行グループのテリトリーですが、コミュニティバスが3種類あるためこれらの利用も推奨されてきました。
また、小規模ながら山交タウンコーチが運行する路線が開通しています。
観光地のため高速バスが発達しており、首都圏から近畿地域まで、重要な場所への路線が活発に運行されています。
市内の人口は、1990年代半ばまでは継続して伸びていました。
その後は傾向が変わり、増えてはいるもののあくまでも微増した、という程度にとどまっています。
2010年を過ぎると微減が相次ぐようになりました。
ただしその変化はまだ、市内の少子高齢化に大きく影響してはいません。
2023年の集計では高齢化率は30.32%でした。
どちらのデータも県全体の平均値と比べて少しゆとりが感じられる結果となっています。
現在の富士宮市では、介護施設は途切れることなく新規オープンが続いており、高まるケアサービスの需要に対して、しっかりと供給していこうという強い行政や民間業者の意思が垣間見えます。
特に増えているのはグループホームでしょう。
したがって認知症の兆しがある場合には頼もしい限りです。
全国的に人気が高い特別養護老人ホームへの問い合わせはこのエリアにおいても顕著ですが、民間の施設の増設についても目を向けてほしいところです。
第一に住宅型有料老人ホーム、第二に介護付き有料老人ホームの新設が目につきますが、その中には良心的な価格設定を取り入れている施設が多分に混ざっていますから、注目に値します。