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宇佐美典也の質問箱
質問

Q.70認知症の方が徘徊したまま戻れなくなり、そのままホームレスとなってしまう問題について、何か解決策はないものでしょうか?

認知症の方が徘徊したまま戻れなくなり、そのままホームレスとなってしまうケースがあります。記憶障害などで本人も状況がわからないまま、路上生活を続けることになってしまうようですが、この問題の解決方法について、何か具体的な策はないものでしょうか?(チャーハン・会社員)

A.技術的な問題の解決は可能。でも結局、本質的には「政治」がハードルになるのではと思います

まず、技術的なことからお話ししますと、やはりGPSの利用ということになるでしょう。GPSによる個人の追跡は、性犯罪分野ではかなり普及している確立した技術です。

余談ですが、性犯罪者のGPS監視は、アメリカの多くの州や、イギリス、フランス、ドイツといった欧州主要国、加えて韓国などでも採用されていますが、我が国では人権上の配慮から未だ導入されていません。

技術に垣根はありませんから、GPSを発信する何らかのデバイスを服や靴につけることで、認知症者の徘徊の「みまもり」のためにこの技術を転用することはもちろん可能です。実際、現在全国自治体と警備会社と靴メーカーが連携して、実証実験などが行われています。

もちろん、デバイスが外れたり電池切れしたりする可能性や、屋内での位置把握が技術的に困難になるなどの課題はありますが、近い将来「追跡」という意味では技術的な問題は概ね解決することになるでしょう

ただ、本当の問題はこうした技術をどのように「制度」につなげていくかという観点です。GPSによる追跡システムで、認知症の方のおおまかな居場所がわかるとしても、そこから誰が本人をどのような手順で探し出して保護するか、ということは全くの別問題です。当然ながら、システムの構築・維持費用を誰が負担するのかという問題もあります。

仮にこのような大規模捜索システムを構築するのならば、現実には、全国ネットワークを持ち行方不明者の捜索も任務とする警察が運用することになると思うのですが、人員・予算確保を考えると、政策としての優先順位が相当高くなければ実行されることはないでしょう。

その意味で、結局のところ問題の本質は技術ではなく、政治ということなのだと思います。

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