区域全体で、介護施設のレベルアップが急速に進んでいます

広島市の北東部を中心に広がり、市内で最大の行政区となっている安佐北区。
高松山や白木山など山林が目立つエリアのため、都市部を少し離れただけですぐに深く生い茂る緑地を目にすることができます。
南原峡県立自然公園などはその典型でしょう。
広大な区域にはそのほかの名所も多く、伊勢ヶ坪城や三入高松城のような史跡、西粟田神社や明光寺薬師堂のような文化財、そして国際的に有名な平和記念公園と見るべきものに事欠きません。
区内中心部は申し分なく開けていますから、生活の物資からエンターテインメントまで、必要なものはほぼ全面的に手に入ります。
区内の鉄道はJRのみですが、芸備線と可部線が通っており特に前者は駅の数が多くて乗車がしやすいです。
幹線道路については、中国自動車道と広島自動車道への乗り入れが簡単なほか、国道54号線・191号線・261号線を使って外部に移動するというプランも立てられます。
区内で営業しているバス会社はかなり多めです。
代表的な会社を少し上げるだけでも、広島交通・広電バス・広交観光・中国JRバス……とそうそうたる顔ぶれがこの地でしのぎをけずっています。
競争が激しい分サービスも平均的に質のよいものになっているのがいいところでしょう。
安佐北区の人口は2000年前後をピークとして減りつつあります。15万人を切ったのはごく最近のことですが、幸い急激なスピードで減少しているわけではありません。2023年には13万9,552人との調査結果が出ています。
市内の高齢化率が20%を初めて超えたのは2008年のこと。2023年には35.0%でした。
もっとも当時は、市内の他の区域と比べて大きな差はついていませんでした。
しかしこの数年で他の区域を引き離すように上昇しており、現在は40%を超えるのが時間の問題とされています。
こうしたいきさつがあるため、近年の安佐北区は広島市の中では特に介護問題が真剣に討論されています。
自然と介護施設に注がれる視線には熱がこもるようになっており、全体的なレベルアップがはかられる結果を生み出しています。
特別養護老人ホームのようなどこでも人気が高い施設はもちろんですが、介護付き有料老人ホームなどの新規オープンも目覚ましい勢いで進んでいます。
このほかに、区内でよく注目されている動きに、サービス付き高齢者向け住宅の建設ラッシュがあります。
入居一時金と月額使用料を合算して30万円以下に押さえられる施設が出ていますから、ゆったりしたシニアライフをローコストで送りたい高齢者にとっては、検討の価値がありそうです。