「古墳の街」として知る人ぞ知る、歴史のある都市

2006年に旧北埼玉郡河原町を併合した行田市。
埼玉県の北端に位置し、利根川を挟んで群馬県に隣接していますが、ほかにも数々の河川や用水路が目立ちます。
豊富な水源に囲まれていることや、平坦な土地が市内の大半を占めていることなど、人が生活しやすい条件に恵まれており、古くから集落が発達してきました。
稲荷山古墳や丸墓山古墳のような遺跡、忍城や蔵造の建物といった名跡をはじめ、市内には貴重な観光スポットが無数に存在します。
水城公園や古代蓮の里のような、近代的に整備された観光の拠点も少なくありません。
特に、さきたま古墳公園内で毎年実施される「さきたま火祭り」は市を代表する風物詩になっています。
市内の中心部には秩父鉄道の秩父本線が通っており、毎朝の市民の通勤や通学を支えています。
このほか市の南端に近い場所に限られるものの、JRの高崎線から乗車することも可能です。
車両で市外に外出したいときは、国道17号線や125号線、126号線が頼りになることでしょう。
県道や地方道となるともっと本数が多いため、いったん慣れてしまえばとても移動が楽になります。
市内のバスは、朝日自動車と国際十王交通の路線が中心的ですが、公営の循環バスを愛用する住民も増加しています(特に、高齢者の間で目立ちます)。
市内の人口の変化を見てみましょう。
1990年代半ばまでは右肩上がりに近い増え方を見せていました。しかし1990年代後半は急に増減が見られなくなります。
そして新しい世紀に入ると減少がはじまりました。
2023年の集計では人口7万8,741人、高齢化率は32.6%と発表されていますが、高齢化率は埼玉県全体の平均値とほぼ同じ数値です。
行田市当局はこの高齢化率にすでに危機感を抱いており、特別養護老人ホームや老人保健施設のような完全に公営の施設から、グループホームのような官民双方が関与可能な施設まで、あらゆる施設に予算や人員を投じてきました。
サービス付き高齢者向け住宅は、諸事情から整備が遅れていた時期がありましたが、この数年はその遅れを取り戻そうとするくらいの勢いで新規オープンが相次いでいます。
介護付き有料老人ホームについては、まだ戸数だけならじゅうぶんだとはいえませんが、介護体制などのクォリティの高さをPRしながら、入居者の募集に励んでいる様子です。