知識人から、紀勢本線の「車窓の白眉」と称された景色が素敵です

江住駅は、太平洋岸に面した土地にあり、集落は海岸線に沿って細長く延びています。駅の北側は目前まで山林地帯となっています。駅の東側からまっすぐ北方向に、山間部を走る車道が延びていますがその周囲に民家が多少集まっています。この車道は紀勢自動車道につながっています。このほかに江住駅の周囲で重要な車道といえば、駅の南側を走る熊野街道が思い出されます。
駅の南側の海岸線は、絶景で名高い「枯木灘」の一部です。また、60年以上前から天然記念物の指定を受けている「江須崎」が近くにあります。この江須崎は、貴重な植物群が自生している場所です。遠方から研究者がときどき観察に訪れる名所です。
江住駅は、JRのきのくに線に所属する駅です。快速列車が停車する駅ではありませんが、40キロ以上お進みになると快速列車が必ず停まる区間にアクセスできます。よその鉄道へのお乗り換えについては、80キロ以上離れている御坊駅がいちばん近いでしょう。御坊駅では、紀州鉄道線へのお乗り継ぎが実現します。終着駅である和歌山駅まで出向いていただくと、阪和線や和歌山線、そして和歌山電鐡の貴志川線のご利用ができます。
江住駅は、30年以上前から職員が常駐しない体制に入っています。駅の利用率は、前世紀が終わるまでは年々低下していました。1日平均の乗客数を計算しますと、20年近く前までは50人を超えていたことがわかります。しかし今世紀に入って間もないころは、30人以下に落ちました。その後はあまり変化を見せなくなっており、2010年代に入ると10人台を記録する年が続いています。
施設の種類については、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームなどが比較的多い地域になっています。