広くはないものの県下有数のベッドタウン。高齢者も賑わいの中で暮らせるエリア

市制施行してから約四半世紀の歳月が流れている、鶴ヶ島市。
近接する川越市や坂戸市との結びつきが深く、市街地・商業地は連綿と続いているという特徴があります。
川越市に通勤・通学する住民も少なくありません。
しかしベッドタウンという観点で考えるなら、さいたま市方面や東京23区方面へ通勤する市民の数を無視するわけにはいかないでしょう。
20世紀を通して、人口の流入がすさまじい単位で続いた歴史を持っており、面積は狭いながら多大な人口および税収入を獲得していました。
とはいえ、かつてののどかな雰囲気をほうふつとさせる農地がいまだに各地に残っており、高齢者が安らぎを見出せる場所に困ることはありません。
通勤・通学の最大の要となっているのは、おそらく東武東上線でしょう。
毎朝、膨大な乗客が押し寄せる光景を目にすることができます。
鉄道についてはもう1種類、越生線を忘れるわけにはいきませんが。
それから、決して広い都市ではないにもかかわらず、著名な高速道路が2本(関越自動車道・首都圏中央連絡自動車道)通っています。
地方道や県道はとても少ないのですが、高速道路への乗り入れが非常に簡単だという立地上の強力なメリットがある都市です。
市内をゆっくり歩き回りたいときなどは、東武バスウエストとつるバスを適宜利用すると、疲れることなく一日中でも楽しめそうです。
市内の人口は1970~80年代に、とてつもない激増ぶりを果たしています。
20年間で人口は4倍以上に膨れ上がっており、いまだに語り草になっているほどです。
その後は一気に増加のペースが落ちたものの増加が止まっていないことに違いはありません。
2023年には人口7万190人、高齢化率29.2%との調査結果が出ました。
それでもまだ鶴ヶ島市は、高齢化の進行が遅めである点や、福祉などにかけられる予算が乏しくない点などの成果で、なかなか高齢者にとって特典が多い都市でしょう。
特別養護老人ホームや老人保健施設については、狭い都市という事情も手伝って施設の戸数や収容人員に自然と限界が生まれていますが、グループホームやサービス付き高齢者住宅がその点をカバーするように増えているところです。
特に前者は、戸数の面からも価格の面からもおすすめです。
また、高齢者住宅や介護付き有料老人ホームの場合も、費用面ないし中心的なケアサービスの中身に関して、「優遇してもらえた」という報告がよく出てくるようになりました。