豊かで明るい町、という標語を体現している町

高知県の東端近くに位置する、奈半利町。
室戸市の西隣にある町で、西側で隣接しているのは同じ安芸郡に属する田野町です。
北部で隣り合っているのは北川村です。
田野町との境界線となっている奈半利川の流域に、人口の大部分が集中しているのが地形上の最大の特徴でしょう。
残りの土地は、北部を中心に山林地帯で占められています。
奈半利町は野根山街道が古くから敷かれており、長い歴史を持つ町です。
野根山街道は、野根山や装束山といった山々の尾根伝いに続いており、すべてを歩いていただくと東洋町まで30キロを超える長距離移動となります。
江戸時代に入ってからは、参勤交代の通路として使われました。
奈半利町の特長のひとつは、各地にかつての街並みをほうふつとさせる場所が残っている点でしょう。
このため、登録有形文化財の認定を受けた場所は山のようにあります。
大西家住宅主屋や正覚寺本堂といった建物をご覧になると、この地域に根付いていた独特の文化を目の当たりにすることが可能です。
寺社仏閣も数多く残されていますが、正覚寺はひときわ名高い寺院です。
正覚寺は、四国三十三観音霊場の中で第九番の札所に指定されています。
沿岸地域から奈半利川をさかのぼっていただくと見えてくるのが、鮎乃瀬公園です。
この公園は、ソメイヨシノが数百本育てられており桜の名所として長年親しまれてきました。
開花の時期は照明が灯されるため、夜桜をお手軽にお楽しみいただけるようになっています。
奈半利町で列車を用いたご旅行をお考えになるなら、土佐くろしお鉄道の奈半利駅に出向いていただくのがいちばんです。
この駅では阿佐線の列車にご乗車できます。
路線バスに関しては、高知東部交通のサービスを数種類ご利用可能です。
幹線道路については、阿南安芸自動車道や国道55号線・493号線などが便利でしょう。
493号線に関しては、延伸計画が浮上しており将来的にもっとお乗り入れしやすくなる可能性があります。
なお奈半利港に移動していただくと、サンゴ遊覧船にお乗りになれます。
奈半利町の人口は、数十年昔から減少を続けてきました。
2023年には3,003人という集計結果が発表されています。
高齢化率については同年に、45.9%というデータが公開されました。