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第54回

生活習慣病予防には、「歩行」が効果的!日常生活に役立つ4つの歩行訓練で、運動の習慣化を目指しましょう

最終更新日時 2020/04/28
#介護予防
こんにちは。訪問リハビリブログ「リハウルフ」の管理者、杉浦良介です。今回は、歩行の重要性と、歩行訓練の種類と効果についてお話をさせていただきます。

こんにちは。訪問リハビリブログ「リハウルフ」の管理者の杉浦良介です。

今回は、歩行の重要性と、歩行訓練の種類と効果についてお話をさせていただきます。

歩行は健康体への第一歩

「たくさん歩いた方が良いですよ」、「日頃から歩く習慣をつけましょう」などという言葉を耳にすることがありますが、歩行の重要性について理解されている方は少ないのではないでしょうか。

若いときは当たり前のように歩いていても、年齢を重ねると、歩行が困難になる場合があります。

まず、高齢者の歩行の特徴をいくつか挙げていきます。

高齢者の歩行の特徴

  • 歩くスピードが遅くなる
  • 足が上がりにくくなり、つまずきやすくなる
  • 前かがみになってしまう
  • 疲労が早くなる
  • バランスが悪くなり転倒しやすくなる
  • 長い時間歩けなくなる

これらの特徴が現れることを専門的には「歩行能力が低下する」といいます。

歩行能力を上げるには、次のようなことが必要です。

歩行能力は主に以下のような能力に関係しているといわれています。

歩行能力と関係している能力

  • 筋力(特に下肢)
  • バランス能力

歩行は、認知機能、視力、聴力、心肺機能などにも良い影響を与えます。

「何で歩行能力が低下しているのか?」「どうしたら歩行能力が向上するのか?」などをリハビリ専門職が評価し、原因を見つけてアプローチをしています。

そして、日頃から歩くことによって下記のような良い効果が見込めます。

歩行によって得られる効果

  • 体重や体脂肪を減らし、健康的な体をつくる
  • 血圧や血糖を下げる
  • 脳卒中などの生活習慣病のリスクを下げる
  • 腸内環境が整うことによる便秘の改善
  • ストレス解消やうつ病改善
  • 睡眠改善

このように、歩くことで体に良い影響を与えるのです。

そのため、歩行訓練はリハビリの中でも多く取り入れられています。

日常生活を豊かにする歩行訓練

「歩行訓練」には、いろいろな種類があります。

歩行訓練の種類

  • 長距離歩行訓練
  • 不整地歩行訓練
  • 屋外歩行訓練
  • 二重課題での歩行訓練
  • 速歩き
  • 横歩き
  • 後ろ歩き
  • 大股歩き
  • 8の字歩き

これらの歩行方法は、使う筋肉が異なったり、バランス能力や持久力改善に効果があります。

体の状態に合わせて、いろいろな歩行訓練を組み合わせて行うことが多いです。

また、上記の中でも、特に日常生活に役立つ歩行訓練を説明します。

長距離歩行訓練

  • 「100m先の公園まで歩いて行けるようになりたい」
  • 「500m先のお店に買い物に行きたい」
  • 「友人と旅行に行きたい」

これらを可能にするためには、長い距離を歩くことができる体力が必要になります。

そのために、長距離の歩行練習をすることがあります。

時間を測って歩いたり、距離を少しずつ伸ばして歩くこともあります。

不整地歩行訓練

不整地歩行は、バランス能力を向上させるのに有効とされています。

  • 「足場が悪い畑で野菜をつくりたい」
  • 「家の前が砂利道や芝生があるから転ばないか心配」

このような生活場面では、平地だけでなく、いろいろな環境での歩行が必要となります。

あらゆる環境で歩ける適応能力があると生活範囲は拡大します。

屋外歩行訓練

屋外歩行訓練では、以下のポイントなどを評価しながら歩行訓練をします。

屋外歩行訓練のポイント

  • 横断歩道を渡ることができるか
  • 斜面やぬかるみなどの不整地ではどうか
  • 車などがいないか周囲に注意はできているか
  • 道路の真ん中を歩いていないか
  • 介助は必要か、自立できているか
  • 疲れ具合はどうか
  • 目的地までの道をしっかりと覚えているか

家の中だけでなく、屋外でも歩行訓練を取り入れましょう。

二重課題での歩行訓練

二重課題での歩行訓練とは、「〇〇をしながら〇〇をする」というような訓練です。

  • お味噌汁を持ちながらこぼさないように歩く
  • 洗濯物を持ってバランスを保ちながら歩く
  • 車に注意しながら歩く
  • 計算をしながら歩く
  • しりとりをしながら歩く
  • 会話をしながら歩く

このように、歩行訓練の種類はさまざまであり、体に合ったメニューをリハビリ専門職が選び、叶えたい目標に合わせて実施します。

歩行訓練といっても、いろいろなものがあることを覚えておきましょう。

車椅子などの福祉用具の活用で歩行を促す

ベッドからトイレに行けたり、友人の家まで歩いて出掛けられたり、電車に乗って旅行に行けたりと、歩行に支障がなければ、活動範囲が拡大します。

しかし、歩行は1つの移動手段に過ぎません。

例えば、歩行能力が低下したとしても、歩けなくなったとしても、車椅子などの福祉用具を活用して移動すれば買い物にも行けますし、電動車椅子などを利用すれば遠くまで出かけることもできます。

「寝ている」より「座っている」、「座っている」より「立っている」、「立っている」より「歩いている」。

このように、体をなるべく動かすことが大切なポイントです。

運動をしようと思われている方は、まずは「歩くこと」から始めましょう。

体の状態によってできることが異なるとは思いますが、場合によっては杖や歩行器を使い、短い距離から無理なく歩いて体を動かす習慣をつけることを、意識してみてはいかがでしょうか。

歩行訓練にはさまざまな方法があり、歩行にはたくさんの良い効果があります。

最近では、リハビリの専門職である理学療法士や作業療法士が地域の介護予防教室などに参加する機会が多くなってきています。

困ったことがありましたら、ぜひ地域のリハビリのプロを頼ってみてくださいね!

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