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第52回

「効果的なリハビリ」の5つのポイント。技術的知識よりも、趣味や会話など、日常生活でできることから始めましょう

最終更新日時 2020/03/27
#介護予防
こんにちは。訪問リハビリブログ「リハウルフ」の管理者の杉浦良介です。私は理学療法士として10年間、通所・訪問・回復期病棟でのリハビリの仕事をしてきました。今回は、「そもそもリハビリって何?」「効果的なリハビリとは?」について、お話をさせていただきます

こんにちは。訪問リハビリブログ「リハウルフ」の管理者の杉浦良介です。

私は理学療法士として10年間、通所・訪問・回復期病棟でリハビリの仕事をしてきました。

最近では、「理学療法士」という職業や「リハビリ」という言葉を知っている方も増えてきたのではないでしょうか。

今回は、「そもそもリハビリって何?」「効果的なリハビリとは?」について、お話をさせていただきます。

リハビリとは、暮らしに支障がない状態に戻すこと

リハビリテーションは、ラテン語の「re(再び)+ habilis(適した)」を語源とし、「暮らしに支障がない状態になること」という意味の言葉です。

また、専門職の中では、以下のように“リハビリテーション”に関連するさまざまな用語があり、それらの言葉の意味を理解することも大切です。

  • 医学的リハビリテーション
  • 社会的リハビリテーション
  • 地域リハビリテーション
  • 理学療法
  • 作業療法

しかし現代では、一般的に「リハビリしましょう!」「リハビリは大切ですよ!」と謳っているときには、「運動しましょう!」「体が衰えないように予防しましょう!」という、健康維持や予防の意味も含まれていると感じています。

もちろん、リハビリテーション本来の「(病気になった後)元に戻れるよう頑張りましょう!」という意味も含まれます。

「リハビリ」は便利な言葉に変化しつつあるのかもしれませんね。

しかし、どんな「リハビリ」の言葉の使い方をしていても、共通して目指していることは本人にとっての “豊かな生活”です。

「リハビリ」という言葉を使われるどの場合においても、その先の「豊かな生活」を思い描いているのではないでしょうか?

男性看護師と外を散歩している様子の車椅子の男性と押している高齢女性

効果的なリハビリの5つのポイント

先に紹介したように、「リハビリ」という言葉は、一般的に使われていて、広い意味を持っています。

そこで、私が理学療法士として10年間働いてきた中で、大切かつ効果的だと思う「リハビリ」のポイントを5つ紹介したいと思います。

これは、私たち理学療法士などが直接かかわる“テクニックが必要なリハビリ”よりも重要なことだと考えています。

効果的なリハビリの5つのポイント

  • ①自分のことはなるべく自分でやる
  • ②誰かの役に立つ(役割を持つ)
  • ③趣味など自分の好きなことをやる
  • ④会話をする
  • ⑤体を動かす(特に歩行)

①自分のことはなるべく自分でやる

「女性の方が長生きをする」といわれていますが、これは女性が家事などを中心に、普段から活動量が多いことが1つの理由だと考えています。

「お茶を持ってきて!」「コーヒーまだ?」「ご飯まだ?」「明日の着替えは?」などと普段話している男性陣。

まずは、自分のことはなるべく自分でやることから始めることが、健康な体を保つためには大切です。

例えば、病気になってしまっても、介護者はすべてやってあげるのではなく、できることは本人にやってもらう。

これが、優しさであり愛情かもしれませんね。

「すべてをやってあげる=能力を衰えさせている」と言っても過言ではありません。

夫婦揃ってより良い老後を迎えるためには、自分のことは自分でやるという習慣が大切です。

掃除用具と洗濯物の前で指を立てている様子の高齢男性

②誰かの役に立つ(役割を持つ)

誰かの役に立つということは、人に喜ばれる存在になるということです。

人に喜ばれると、自然と笑顔になりますよね?

誰かの役に立てると人はうれしい気持ちになり、それが“やりがい”となって、リハビリを継続しやすくなります。

例えば、「夫のためにご飯をつくる」「家族のために働く」「孫のために手編みのセーターをつくる」など。

たとえ障害を患ってしまっても、「ほかの人のリハビリの見本になる」「障害のことを強みに変えて講演する」なども人の役に立つことだと思います。

普段の家事や仕事や孫の世話など、生活に役割を持って習慣化することが効果的なリハビリの1つといえます。

③趣味など本人の好きなことをやる

好きなことをしている時は、夢中になって時間を忘れた経験はありませんか?

「腹筋を30回毎日やりましょう!」「立ち座りの運動を毎日30回やりましょう!」と言われても、なかなか長続きをさせるのは難しいものです。

しかし、自分が好きなことなら毎日やっても苦ではなく、継続しやすいと思います。

ゴルフをしたり、写真を撮ったり、料理をしたり、旅行に行ったり…。

自分の気が向くことであれば、自然と体は動きます。

好きなことからチャレンジしたり、あるいは好きなことを見つけたりすることから始めるリハビリも良いのではないでしょうか。

④会話をする

会話は1人ではできません。誰かと話すことで会話は成立します。

近所の方や家族と話したり、デイサービスなどに行って人と積極的に交流してみましょう。

いろいろな場所で会話をすることで、呼吸や飲み込みに必要な筋肉を使い、頭を使うことや楽しい気分になれる機会が増え、笑顔にもつながります。

そのためにも、なるべく外に出て、活動範囲を広げて人と会い、会話をすることをお勧めします。

人と会うことで自分では気づけない変化にも、気づけるかもしれませんね。

黒板にの中で会話している様子の女性たちとマルサインを出す博士

⑤体を動かす(特に歩行)

やっぱり一番大切なことは“体を動かすこと”です。体は動かさないと衰えます。

  • 寝ているより座る
  • 座っているより立つ
  • 立っているより歩く

上記が大切な考え方です。

手足も頭も声帯も呼吸器官も、使わないと衰えてしまいます。

今まで紹介した4つのことをしていれば、自然と体は動くはずです。

そのくらい、「体を動かすために何をするか?」ということが大切だということです。また、時々「どんな運動が良いですか?」と聞かれることがありますが、普段から「歩くこと」と答えています。

少しでも歩く(体を動かす)習慣をつけましょう!

できることから積極的に実践しよう

ここまで、私が考える「効果的なリハビリの5つのポイント」を紹介させていただきました。

今回紹介したことは、老若男女問わず大切なリハビリのポイントです!

それ以外にも効果的なポイントはあると思います。

少しでも「これは良い!」と思ったことがありましたら、実践・紹介してみてくださいね!

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