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第41回

【脳トレ】指の運動で認知症予防!自宅でできる高齢者に効果的な簡単指先トレーニング5選

最終更新日時 2022/04/22
#介護予防
手は「第二の脳」と呼ばれ、指先などを動かすことで脳の血流量が高くなり、認知症予防や物忘れなどに効果があるとされています。そのため、指先などを動かすレクは介護施設でも広く普及していますが、中でも「ながら動作」であるデュアルタスクを取り入れることが大切です。

今回は、手の指を動かすレクリエーションの効果などを解説します。家庭でも楽しみながら簡単にできるレクばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。

手の指を動かすことが認知症予防につながる

手の指を動かすことが、認知症予防につながるということは、以前からテレビや本でも取り上げられているので、ご存知の方も多くいると思います。

手は「第二の脳」といわれ、脳と深いつながりがあります。指先を動かすと、脳の血流量が上がり、認知症予防や物忘れなどに効果があるとされています。

本人の生活に良い影響も出ます。食事の際に食べこぼしが少なくなり、食事量が安定するほか、着替えも自分でできるので、身だしなみも整えられます。

デュアルタスクで脳が活性化

手の指を使ったレクで大切なのは、デュアルタスクです。

デュアルタスクとは、2つのことを同時に行う「ながら動作」のことです。

私が勤務しているデイサービスセンターでは、毎日昼食時に、歌を歌いながら手の指を動かすデュアルタスク方式のグーパー体操を行っています。

2つの動作を同時に行うと、一時的に脳は混乱しますが、その状況を解決しようと脳が活性化されます。

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その中で、自発性が上がり、生活面でも改善傾向が見えた方の事例を紹介します。

【事例】90歳女性(要介護3)

この方は、車椅子を常用しており、おとなしい性格でした。風船バレーやボーリングといった集団レクだけでなく、編み物などの個人レクに対しても消極的でした。

さらに、食事量が減少しており、生活レベルの低下も懸念されていました。

担当スタッフが確認したところ、若いときは歌や踊りが好きだったとわかり、先述したグーパー体操への参加を促しました。

  • 1回目:手を動かすことはなく、口ずさむだけで終わる
  • 2回目:歌を口ずさみながら、手をたたき始める
  • 3回目:自分から歌に合わせて手を動かし、笑顔が出てきた
  • 1週間後:以前は食べこぼしが多く、エプロンを使用していたが、自分で食器を取りスプーンの動きも以前より少し良くなり、エプロンを外して様子を観察する
  • 1ヵ月後:グーパー体操で、手の動きに改善がみられ、自分から古新聞を利用したエコバッグづくりに参加。小さなエコバックを完成させて自宅に持ち帰る

現在は、風船バレー、エコバッグづくり、個別レクリエーションの間違い探し、手芸など、消極的だったレクリエーションに本人から参加するようになりました。

気分の良いときは、車いすではなく歩行器を使用して歩くようにもなり、同じテーブルの利用者と昔話をするなど、笑顔も増え、デイサービスの利用にも積極的です。

自宅でもできる指先レク

指先のレクは、座っていてもできるので日課の一つとして始めることをおすすめします。

1.基本的な指体操

初級:指折り体操(イチ・ニと掛け声をかけながら行います)

  1. 右手は親指を折る。左手は、親指、中指、薬指で狐の形をつくる
  2. 右手は親指、中指、薬指で狐の形をつくる。左手は人差し指を折る
  3. 右手は中指を折る。左手は親指、中指、薬指で狐の形をつくる
  4. 右手は親指、中指、薬指で狐の形をつくる。左手は薬指を折る
  5. 右手は小指を折る。左手は親指、中指、薬指で狐の形をつくる

中級:指先のつまみ体操(水戸黄門を歌いながら行います)

  1. 右手は親指と人差し指で丸をつくる。左手は、グーをつくる
  2. 右手はチョキをつくる。左手は親指と中指で丸をつくる
  3. 右手は親指と薬指で丸をつくる。左手はパーをつくる
  4. 右手はグーをつくる。左手は親指と小指で丸をつくる

上級:歌を歌いながらグーパー体操(365歩のマーチを歌いながら行います)

  1. 右手は、胸元でグーをつくる。左手は手を伸ばしてチョキをつくる
  2. 両手で一度拍手をする
  3. 右手はチョキをつくる。左手はパーをつくる
  4. 両手で膝を叩く
  5. 最初に戻る
2.折り紙
折り紙は、子どものときからの経験があるため、高齢者にも実践しやすいレクです。一つの作品をつくり上げると自信につながります。
3.手芸
指先を多く使うため、脳の刺激になります。
4.テレビゲーム
テレビ鑑賞と異なり、指先を動かすことで多くの刺激が得られます。
5.料理
料理というと女性のレクだと思われがちですが、料理レクは献立を考えたり、手や指先を使うことにより脳内の血流が多くなります。最近では、男性の料理教室もできて参加者も増えています。
日常的に指先を動かすことを意識しよう

高齢になると、人とのつながりが少なくなりますが、いきいきとした生活を維持するには、人との交流が大切です。

こうした生活を送るためには、何よりも本人の意欲を高めることがポイントになります。その第一歩として、指体操といったレクから始めてみてはいかがでしょうか。心が明るくなり、体の動きを改善する効果が期待できます。

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