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第19回

優れた介護リーダーになる方法は?ブランディングで信念を具体的に! 利用者に「あなたが良い」と言われよう~想いを共有して優れた介護リーダーに~

最終更新日時 2018/07/05
介護リーダーに抜擢された時点で、「自分は介護リーダーに向いている!」と、自信を持って言いきれる人はなかなかいません。そして、介護リーダーになった途端、その人の長所が失われたり、必要以上にスタッフに気を使い過ぎて個性をなくしてしまったり人が多いように思います。

こんにちは。「介護✕メンタル」担当の「3Sun Create」代表で、介護職専門コーチ・研修講師の三田村薫です。

第16回では「介護現場の人間関係~正社員VSパート~」をテーマにお話させていただきました。今回は「優れた介護リーダーとはどんな人か?」についてお話していきます。

信念や価値観を持って優れた介護リーダーに!

優れた介護リーダーの要素は2つ

介護リーダーに抜擢された時点で、「自分は介護リーダーに向いている!」と、自信を持って言いきれる人はなかなかいません。そして、介護リーダーになった途端、その人の長所が失われたり、必要以上にスタッフに気を使い過ぎて個性をなくしてしまったりしている人が多いです。私は、優れた介護リーダーの条件として「具体的な信念があること」「その信念をスタッフと共有できていること」の2点がなければならないと思っています。

ここでいう、「優れた介護リーダー」とは、スタッフと共に成長していけるリーダーのことです。管理能力や、統率力、発言力のある人ではありません。だいたい、その三つを最初から持っている人の方が稀です。

頭ではわかっていることでも、実際に現場で働きながら「そういうことか!」と、自分で気づき、管理能力や統率力や発言力が自然に身についていく過程の中で、リーダーシップが磨かれていくものではないでしょうか。結局、優れた介護リーダーは、壁にぶつかったときに、どうやって乗り越えたら良いのかを考えており、自分の弱い部分と向き合える人だと思っています。

他人に振り回されず主体的に行動しよう

かく言う私も、介護現場で働き出した頃は「会社は現場のことを全然わかっていない!」と、仕事ができない理由を会社のせいにし「あの人が言ったことは間違っている。あの人が悪いんだ!」と同僚や上司を責めて、自分の業績が上がらないとなれば、「この地域には高齢者が少ないから業績が上がらないのは仕方ない。私のせいじゃない」と人のせいにしてばかりいました。

今思えば恥ずかしい考えですが、当時は本当にそう思っていました。人は、何か嫌なことや、自分の思い通りにならないことがあると、つい他人や環境のせいにしてしまいがちです。その方が楽だし、救われたような気にもなります。

実際、私自身も他人や環境のせいにしていると、一時は楽でしたし、救われているような気分でした。しかし、それはほんの一瞬です。また同じことが起こると、他人のせい、環境のせいにして、「どうせ、私なんて…」「何で、私ばかり…」「誰もわかってくれない」の繰り返しで、その頃はいつもイライラしていました。

なぜなら、その頃の私には、働く上での軸となる想いがなかったからだと思います。軸がないから、何かあったときに立ち戻ることができず、少しでも嫌なことがあると、不平不満のオンパレードでした。

今回の記事を見ている方には、他人や環境に振り回されるのではなく、自分で「私はこれをする」「私はこう思う」「私はこうしたい」と主体的に選択して欲しいと願っています。ぜひこの機会を、自分自身と向き合うキッカケにしてみてください。

自分と向き合う最初の一歩としては、信念や価値観を具体的に考えてみること。まず、あなたに考えてほしいのは、スタッフと共有できる、あなたの信念を明確にすることです。それをするために、以下の質問に答えてみてください。

質問1.あなたの事業所・施設が世の中に必要な理由は?

ヒント:理念・信念=なんのために?
あなたの事業所・施設が提供しているサービスは世の中にとってなぜ必要なのか。理由を書き出してみましょう。

質問2.あなたが大切にしている想いや価値観とは?また、あなたは一言で言うと、すべては「     」のためにやっていると言えますか?

ヒント:リーダーの「こだわり=人生観」
事業所・施設のカラーに反映されるはずです。一度、ご自身の想いや価値観を具体的に考えてください。

質問3.事業所・施設をなんのためにやっているのでしょうか?

ヒント:すべては「    」のために!
あなたの事業所・施設が世の中に必要とされている理由と、あなたの想いを重ねてみましょう。すべては何のためと言えますか?ひとことで書けたら、それをまとめてみましょう。これが理念・信念になるはずです。

信念をブランディングして、選ばれる「あなた」になろう

利用者から選ばれる「あなた」になろう

自分の信念や価値観を明確にすることを、一般のビジネスの世界では、「ブランディング」と言います。

一般企業では、ずいぶん前から「他社と自社とを区別する」「差別化する」ためにブランディングが必要だと言われてきました。現代においては、介護業界でもブランディングが必要な時代です。

なぜなら、世の中が激変して情報過多なこの時代で、ご利用者や、ご家族の価値観が大転換しているからです。当然、大企業の不祥事や企業をとりまく環境も激変しています。よく聞かれるのは、クレームの質が変わってきているということ。介護保険が始まった頃は、介護の状況へのクレームがほとんど。例えば、「車椅子移乗の際に足が当たった」「食事介助のぺースが早くてむせた」「おむつの当て方が悪くて漏れた」などです。

しかし、今はその周辺で起こるイザコザがクレームになるケースが多くなっています。その周辺で起こるイザコザとは、「介護スタッフの言葉遣いが悪い」「介護スタッフのあいさつがなっていない」「介護スタッフの身だしなみがだらしない」などです。

そんな状況の中で、消費者である利用者や家族は、今まで以上に「安心・信頼」できる企業からモノを購入したい、サービスを受けたいという欲求が高まっています。

そうなると当然ですが、「安心や信頼ができない企業」からは商品やサービスを購入することはなくなり、「安心や信頼ができる企業」から商品やサービスを購入しますよね。つまり、ご利用者が望んでサービスを受けたいと思う企業と、サービスを受けたくない企業に二分化されるということです。

利用者から「あなたが良い」と言われよう

企業としては、ご利用者、ご家族から選ばれる企業にならなくてはいけません。もっと言うと、ご利用者から選ばれる「あなた」でなければなりません。「あなたでないとダメ」だと言ってもらわなければいけないのです。

同じ介護職や資格者の中で、「なぜあなたじゃないとダメなのか?」、そこを明確にするためにブランディングが必要になります。あなただけの「証」、企業の「証」として信頼できるバックボーン、背骨のようなものがブランディングになります。私は、これを「ご利用者、ご家族との約束」と呼んでいます。

あなたは、ご利用者、ご家族と何を約束できるのでしょうか?そこを明確にしてみてください。そして、その想いをスタッフと共有することが「優れたリーダー」の最初のステップになるはずです。

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