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第16回

【介護現場】正社員VSパートの溝を解決する方法 ベテランのパートには相談役を!意識の低いパートは働く目的を明確に!

最終更新日時 2018/05/31
介護現場は、働くスタッフの年齢や経歴もバラバラな上に、雇用形態の違いで人間関係がより複雑な職場環境です。雇用形態の違いから、「パートさんが言うことを聞いてくれない」「うちのパートさんが偉そう」「仕事に対する意識が低いパート職員がいて困っている」というパート職員に対するご相談を、現場の施設長やリーダーからよくお受けします。

こんにちは。「介護✕メンタル」を担当する「3Sun Create」代表で、介護職専門コーチ・研修講師の三田村 薫です。

介護現場は、働くスタッフの年齢や経歴もバラバラな上に、雇用形態の違いで人間関係がより複雑な職場環境です。雇用形態の違いから、「パートさんが言うことを聞いてくれない」「うちのパートさんが偉そう」「仕事に対する意識が低いパート職員がいて困っている」というパート職員に対するご相談を、現場の施設長やリーダーからよくお受けします。

介護現場では、正社員とパート職員の業務内容が特に違うということはありません。ただ、シフトを組む際の優先度や、仕事に対する責任や待遇に違いがあります。この違いが、お互に不満を持つ原因となっているのではないかと思うのです。

例えば、シフトを組む際には、正社員よりもパート職員の希望が優先されます。すると、パート職員が自分の休日を決めて、それを正社員が穴埋めするという形になるのです。これが日常化すると、「忙しいのに本当に自分勝手なんだから!」と、正社員側の不満が募ります。

この不満に対して、パート職員からすれば、「お給料が違うのだから、これぐらい当たり前!」と思ってしまい、両者の溝は深まるばかりです。

今回は「介護現場の人間関係~正社員VSパート~」について、雇用形態の違いで起こるリーダーの悩みを解決できるよう、アドバイスしていこうと思います。

介護職は現場を動き回る忙しい仕事ですので、現場のリーダーからすると、「パート職員にまでロジックを説明しながら細かく指示を出せない」というのが本音なのかもしれません。だから、人をマネジメントする立場にいると、つい相手を自分の思い通りにコントロールしようとしたり、言いまかそうとしてしまいがちです。

人は、相手が自分をコントロールしようとしていることを感じると、必ず警戒します。もし、あなたが上司から急に褒められたり、スタッフの報告が嘘くさいと感じたら、鵜呑みにするのではなく警戒するはずです。なので、まずはパート職員だからと言って変に色眼鏡で見るのではなく、あなたのスタッフに対するアプローチ方法を、以下のように変えてみてください。

年配のベテランパートさんとは「相談」することでコミュニケーションを

スタッフへのアプローチを考えてみよう

現場経験も長く、我流のケア方法が確立してしまっている年配のベテランパートさんには、「相談」が一番良いコミュニケーション術になります。リーダーから相談されるということは、「頼りにされている」=「認められている」と自然に受け取ることになり、ご自分の経験や知識をいろいろと話してくれるはずです。

「うちのベテランさんに相談なんて出来ないわ…」と、思う方もいらっしゃるかもしれませんが、どんなベテランパートさんでも意外と相談をすると親身に話を聞いてくださいます。ポイントは、思い切って困っているスタッフに対する相談をしてみることです。

「相談があるんですけど…今年、入った新人スタッフが仕事を覚えてくれなくて困っているんです。どうしたらいいと思いますか?」と、相談してみましょう。すると、スタッフの良い指導役や、相談役になってくれるばかりか、ベテランパートさん自身が自分の我流ケアを見直すきっかけになってくれるかもしれません。

仕事への意識が低いパート職員とのアプローチ方法

仕事への意識が低いパート職員とのコミュニケーション方法

組織で働くスタッフが同じ方向を向くためには「理念」が必要です。よく、朝礼で理念を唱和する会社がありますが、あれは社員が同じ意識(方向)で働くためにと用意されたものです。

しかし、会社が一方的に示した理念を、ただ唱和するだけでは意味がありません。会社が示す理念に自分の想いを重ねて、初めて唱和する意味があります。「パートで3時間働けたらいい」といっている人に、いきなり組織の理念を熱く語っても響きません。

「ご利用者本位の真心のこもった介護を提供する」「ご入居者に安らぎと楽しさを提供」などと、いきなり理念を言っても響くわけがないのです。あなたは、パート職員の「働く目的」をご存知でしょうか?「何のために働いているのか?」と訊くと、「生活のためです」「お金のためです」と言われる方がいらっしゃいますが、その先を考えてみて下さい。「お金を得て何を実現したいのか?」「何をしたいのか?」「誰と一緒に何をしたいのか?」ということを。

例えば、お金を得て「家族と幸せに暮らしたい」なら、これが「働く目的」です。お金を貯めて、「結婚して暖かい家庭を築きたいんです」なら、これも「働く目的」です。仕事をしている上での個人的な目的を考えてみて下さい。人は会社から示される目的だけでは、自発的には動けません。自分の目的を明確にするからこそ、会社からおりてくる仕事にちゃんと意味がつけられます。

「私はパートだから、これ以上はやらない」と業務に対して主体的がなく、仕事に対する意識が低いパート職員には、「働く目的」を訊いてみてください。

消極的なパート職員には「居場所」を作ること

仕事を任せた後のフォローが大事

資格のないパート職員の中には、有資格者と自分をくらべて、仕事に対して消極的になってしまう人もいます。そんなパート職員には、居場所を作ってあげることも大切です。例えば、そのスタッフだからこそ、お願いできることや立場以上のことを任せてみましょう。「新人パート職員の教育係をお願いしたい」「是非、パート職員のシフト管理をお願いしたい」など、少し責任ある仕事をお願いすると、仕事に対する姿勢も変わってきます。

そして、ここでのポイントは、仕事を任せたあとのフォローが大切になります。「やってみてどうだった?」のフォローです。自信がなく消極的なスタッフには、「ここまでできているね」「問題なさそうだね」「お願いして良かった」とリーダーがフォローすることで、スタッフが自分のやっていることに、「これでいいんだ」と確信がもてます。その確信が自信につながるはずです。

スタッフとのコミュニケーションを改善させるためには、あなたのスタッフに対する、指示・指導方法を見直す必要があります。あなたのスタッフに対するアプローチが変れば、きっと相手も変わるはずです。「あのスタッフが悪いんだから、スタッフが変わればいい!」というお気持ちは、重々わかります。ですが、現場で困っているスタッフが勝手に改善されていくなんてことは、残念ながらありません。あなたのストレス軽減のためにも、あなたから行動に移してください。

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