毎日暑い日々が続きますが、皆様はしっかり食事を摂れているでしょうか?
実は最近、高齢者の方々の栄養不足が課題となっています。今回は高齢者でも簡単につくることができて、特に夏バテ防止が期待できるレシピをご紹介します。
もちろん、季節を問わず毎日の栄養補給に役立てて頂くこともできますよ。
1品目:フィトケミカルで元気が出るミネストローネ
夏バテ予防には、野菜・豆類・果物・いも類・海藻などに含まれている化学物質「フィトケミカル」を取り入れると良いでしょう。
フィトケミカルとは、植物が紫外線や昆虫など有害なものから守るためにつくりだした色素や香り、辛味、ネバネバなどのさまざまな成分を指す総称です。
今回ご紹介するミネストローネに入れる食材には、それぞれ以下のような成分が含まれています。
- タマネギ
- ケルセチンというフィトケミカルが含まれます。悪玉コレステロールの酸化を予防し、動脈硬化などを防ぎます。
- ニンジン
- αカロテンというフィトケミカルが含まれており、肝臓や皮膚、目などの細胞組織を傷つける活性酸素から守る効果があります。
- トマト
- がん予防に効果があるとされるリコピンが含まれています。
スープにすると、水に溶けやすいビタミンやミネラルをより効率的に摂取できます。もち麦などを入れると主食にもなり、おすすめのレシピです。
【材料】(2人分)
- ジャガイモ:1個
- タマネギ:1個
- ニンジン:1/2本
- エノキ:1束
- シメジ:1/2袋
- 鶏ミンチ:80g
- トマト缶:1缶
- 雑穀米:お好み
- コンソメ:キューブ状で2個
- 塩・コショウ・ケチャップ・しょうゆ:お好み
- 水:具材を入れてから8分目まで浸す
【つくり方】
- ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、エノキ、シメジを食べやすい大きさに切る
- 切った野菜と鶏ミンチ、トマト缶を鍋に入れ、コンソメと水を入れて火にかける
- 沸騰したら味見を行い、適宜塩コショウやケチャップを入れて弱火で20分程度煮る
- 出来上がりに炊いた雑穀米を混ぜて食べれば1品料理でバランスよく食事が摂れます

2品目:ビタミンとミネラルたっぷりのそうめん
夏の風物詩といえばそうめんですが、「ミルクつけつゆ」で食べることで牛乳のタンパク質・ビタミン・ミネラルが摂れます。めんつゆと水よりも栄養価が上がるのでおすすめです。
味もまろやかで食べやすいので、ぜひお試しください。牛乳が苦手な方は豆乳でも代用できます。
【材料】(2人分)
- そうめん:2束
- 牛乳:200ml
- めんつゆ(3倍濃縮):大さじ1
- ネギ:お好み
- シソ:お好み
- すりごま:お好み
- おろししょうが:お好み
【つくり方】
- 牛乳とめんつゆを合わせて、ミルクつけつゆをつくる
- そうめんをゆで、ゆであがったらざるにあげ、洗って皿に盛りつける
- 1にお好きな薬味を入れてつけながら食べる
ミルクつけつゆを、そのままそうめんにかけてぶっかけそうめんにしてもOKです。そうめんだけで食事を済ませず、おかずも食べるようにしましょう。

3品目:サンマかば焼き缶炊き込みご飯
青魚に含まれる成分には、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減少させたり、脳を活性化させる働きが期待されています。
また、アミノ酸のバランスが良いタンパク質も多く含んでいます。ごはんを雑穀米にしたり、キノコを入れたりすることで食物繊維の食べる量を増やすことができます。
【材料】(4人分)
- 米:2合
- サンマかば焼き缶:1缶
- ニンジン:1/3本
- シメジ:小1袋
- しょうが:薄切り3枚
- 酒:大さじ2
- しょうゆ:大さじ2
- みりん:大さじ2
【つくり方】
- 米を洗い、30分ほど水につけてざるに打ち上げる
- ニンジン・しょうがを千切りにする
- シメジを石づきを切り落としてほぐす
- サンマ缶をざるにあげて汁はとる
- 炊飯器に米と酒・しょうゆ・みりんを入れて2合の目盛りまで水をとる
- サンマ・ニンジン・しょうが・シメジを入れてご飯を炊く
- 炊きあがったらさっくりと混ぜ、ネギをかける

夏の暑さで食欲が落ちると、栄養不足が懸念されます。そんなときは、簡単なメニューにひと工夫加えるだけで栄養価を高めることもできます。今回ご紹介したメニューなどをぜひ活用して暑い夏を乗り切っていただければ幸いです。