いいね!を押すと最新の介護ニュースを毎日お届け

施設数No.1老人ホーム検索サイト

入居相談センター(無料)9:00〜19:00年中無休
0120-370-915
第67回

「介護を受けたい場所は?」認知症になっても自宅で暮らしたい!在宅介護のメリットと、限界を感じたときの施設選び

最終更新日時 2018/12/30
#親の介護 #老人ホームへの入居
在宅介護の場合、自分をよく知っている家族がケアしてくれるので、認知症の方は安心して過ごすことができます。また、住み慣れた自宅で見慣れた家具に囲まれ、顔見知りの近所の友人が身近にいてくれるところも安心できるポイントですね。安心できる環境だと、認知症の症状による混乱などが起こりにくくなり、症状の進行も緩やかになります。

みなさん、こんにちは!デイサービスで看護師をしている、認知症LOVEレンジャーの友井川 愛です。

今回は、「在宅介護のメリット」について書いていきますね。

認知症ケアは「環境を変えない」というのが原則です。

そもそも高齢者は、人生で初めての老いに直面しています(誰だってそうですよね)。

老いという新しいライフステージに「適応しよう」と精一杯なところに認知症という症状が加わると、不安や焦りで困惑してしまい、自分でもどうしたら良いのかわからない状態になってしまっているのです。

そんなときに施設へ入居すると、知らない環境で知らないスタッフに囲まれて、恐怖と不安が相まって急速にいっそう認知症の症状が進んでしまうという結果を招くことも…。

急に環境が変わることがどれほど大変なのか、理解してもらえると嬉しいです。

在宅介護の具体的なメリット

1.家族が介護できる

在宅介護の場合、家族がケアしてくれるので認知症の方は安心して過ごすことができます。

 

また、住み慣れた自宅で見慣れた家具に囲まれ、顔見知りの近所の友人が身近にいてくれるところも安心できるポイントですね。

安心できる環境で過ごすことは、認知症の症状による混乱などを抑える、症状の進行を緩やかにさせるのです。

特に、独居の方である場合は、近くに住む家族やヘルパー、友人などの見守りのなかで生活することで、大きな事故を防げることもあります。

2.地域の協力を得られる

認知症介護を少しでも楽にするには、さまざまな人の協力や介護サービスを利用することです。

地域のさまざまなネットワークとつながることで、間違いなく今よりも介護が楽になります。

認知症の方の尊厳

認知症になっても、もちろんですができること、わかることがあります。

施設の場合、他の入居者さんとの兼ね合いや施設側の都合で、やりたいこともやれるとは限りませんが、在宅であれば認知症の方にたくさんの役割をつくってあげることができます。

なぜなら、今まで担ってきた自宅でや地域での役割があるからです。

私の経験上、一見できることがあまり多くない方かな?と感じる方に限って、そば打ち名人だったり、日曜大工が上手だったりします。

手先が器用で手芸や絵を描くのが上手、でも実は趣味は麻雀です!というおばあさんもいらっしゃいました(笑)。

在宅で過ごしていると、施設にようにタイムスケジュールで縛られずに済むので、得意なことや趣味など、それぞれ楽しく自由に過ごすことができます。

もちろん、私は決して施設入所が悪いとは言ってません。

ただ、できることならずっと住み慣れた家で、一緒にいて安心できる家族やご近所さんが近くにいる環境で人生を最後まで過ごせることが、その方がらしい生き方なのではないかと思うのです。

私が認知症専門病院で勤務していた頃、入院する本人より、家族の意向での入院がよくみられました。

もちろん、介護者の方は在宅での介護を頑張ってきたのだと理解しています。

しかし家族が帰られたあと、本人は訳もわからず、意思の確認もされないまま入院することになるので、帰宅願望はもちろん、ご飯を食べなかったり、夜間の不眠などがみられます。

在宅介護の場合、どうしても認知症に伴う症状に目がいき、被介護者の気持ちを考える余裕がなくなってしまいがちです。

ただ、在宅介護をするにも施設入所するにも、必ず本人に聞いていただきたいのです。

「家にいたい」のかどうかを。

在宅介護で限界になったら

どんなに頑張っても在宅での介護が続けられなくなる場合はあります。

そんなときは施設に入所することが、本人にとっても家族にとってもいい場合がありますので、我慢せずプロにお任せしましょう。

しかし、施設に本人を預ける場合には、定期的に訪ねてほしいと思います。

頻繁に会いに行くと、認知症の方の帰宅願望を引き出してしまうのではないかと面会を控える家族がいますが、そんなことはないので会いに行ってあげてくださいね。

また、できれば入所前にショートステイを利用することで、相性が良さそうなスタッフや他の入居者をつくれるようにしておくと良いでしょう。

知っている人がいると本人も安心できる環境になるので、担当のケアマネージャーや家族などで話し合いをしておきましょう。

最後に在宅介護を頑張りたい方へ

在宅介護をこれからも頑張っていく方に、チェックしてほしい7つのポイントがあります

チェックポイント

  • 1.本人も家族も在宅を希望しているか?
  • 2.交代してくれる他の介護者がいるか?
  • 3.病院受診やお出かけの際に一緒に同行してくれる人がいるか?
  • 4.時折、様子を見に来てくれたりケアの協力してくれる親戚がいるか?
  • 5.訪問介護、看護、診療の支えを受けているか?
  • 6.近所の人、民生委員、ケアマネージャーなど相談できる人がいるか?
  • 7.住んでいる地域の見守りがあるか?

上記が、安心かつ穏やかに在宅介護をするためのポイントです。

認知症の方もその家族にも人生があります。

在宅介護は決して楽な選択ではありませんが、本記事がより良い人生を選択するための参考にしてもらえると嬉しいです。

くれぐれも無理はしないようにしてくださいね。

次回は【それって本当に必要なお薬ですか?】です。

今回のテーマまとめ

  • 施設の入居については、被介護者の意思を確認してみましょう
  • 在宅介護が難しいときは無理せず、プロに任せてみましょう
「介護✕認知症」記事一覧はこちら
関連記事
つい「ダメ出し」をしていませんか?認知症の方の「問題行動」は介護者のNG行動が招いていることも!
つい「ダメ出し」をしていませんか?認知症の方の「問題行動」は介護者のNG行動が招いていることも!

髙橋 秀明
一般社団法人 千葉市認知症介護指導者の会 理事
2019/01/15
あなたの街にもある!認知症に関する行政の支援策。専門職の養成も進み、認知症ケアは確実に前進
あなたの街にもある!認知症に関する行政の支援策。専門職の養成も進み、認知症ケアは確実に前進

梅本 聡
株式会社 キューシップ 代表取締役
2018/01/22

キーワードから記事を探す

#親の介護 #介護予防 #老人ホームへの入居 #介護保険サービス #看取り・終活 #高齢者の健康 #嚥下 #地域包括支援センター #介護食 #介護にかかるお金 #薬 #フレイル #仕事と介護の両立

「その認知症薬は、本当に必要ですか?」「お薬でおなかいっぱい」は笑えない!過剰服用は肝機能障害になることも…

!
記事へのご要望
お待ちしてます


この記事へのご要望、
お聞かせください

みんなの介護は皆さまの声をもとに制作を行っています。
本記事について「この箇所をより詳しく知りたい」「こんな解説があればもっとわかりやすい」などのご意見を、ぜひお聞かせください。

年齢

ご要望を
受け付けました!

貴重なご意見を
ありがとうございました。

頂戴したご意見は今後のより良い記事づくりの
参考にさせていただきます!