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第272回

今日から始められる認知症予防!食事、運動など生活習慣の改善と社会参加、知的活動の具体例

最終更新日時 2023/08/20
#介護予防
目 次

人口の高齢化により、認知症を発症する方は日本だけではなく、世界中で増えてきています。

「もし認知症になったら、自分はどうなるのだろう」

「認知症にならない方法はないのだろうか」

そのように考える方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、認知症予防についてお話します。この記事を読んだその日から実践できる方法も紹介しておりますので、ぜひ最後までお読みください。

認知症予防の10か条紹介

はじめに紹介するのは、公益財団法人認知症予防財団による認知症予防の10か条です。認知症を予防するために心がけると良いことが、分かりやすくまとめられています。

  1. 塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を
  2. 適度に運動を行い足腰を丈夫に
  3. 深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
  4. 生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
  5. 転倒に気をつけよう 頭の打撲は認知症招く
  6. 興味と好奇心をもつように
  7. 考えをまとめて表現する習慣を
  8. こまやかな気配りをしたよい付き合いを
  9. いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
  10. くよくよしないで明るい気分で生活を

高齢者の認知症は予防できるか

高齢者の認知症には、アルツハイマー型、脳血管障害型、レビー小体型認知症、前頭側頭型などがあります

アルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型は、脳内に異常なタンパク質が蓄積されるなどで、脳が委縮してしまうことが原因と考えられています。

また、脳血管性の場合は、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患により、脳の細胞に充分な血液が届かないことが原因と考えられています。

残念ながら、現在の医学では認知症の根本的な治療はなく、進行を遅らせる治療が中心になります。そのため予防や早期発見が大切になりますが、完全な予防法はまだ確立されておりません。冒頭でご紹介した、認知症予防の10か条を心がけることが有効と言われています。

認知症予防にも関係する生活習慣の改善

認知症の原因は生活習慣だけでなく、老化やストレス、生活習慣病以外の病気やケガ、聴力低下など、さまざまなことが考えられています。

その中でも生活習慣の改善は、アルツハイマー型認知症や、脳血管性認知症の予防に役立つとされているのです。食事や運動、睡眠などの生活習慣を改善することは、生活習慣病対策のみならず、認知症予防にも効果的とされています。

「脳の老化は40代後半から始まる」とも言われますので、日頃から正しい生活習慣を意識しておくことが重要になるでしょう。

今日からできる認知症予防

ここでは、認知症予防の具体的な方法をご紹介します。「これなら無理なくできそう」、「これをやってみたい」と思えたものを、まずは1つから始めてみましょう。

1.食事

食事で大切なことは、栄養バランスを良くすることです。

3食の中には、野菜を必ず入れましょう。にんじんやほうれん草、ピーマン、トマトなどの野菜には、ビタミンCやビタミンE、βカロテンが豊富に含まれており、動脈硬化や、アルツハイマー型認知症の原因物質増加を予防する効果があります。

また、DHAやEPAが豊富な青魚を積極的に食べることでも、コレステロール減少や脳の活性化が期待できます。

一方注意したいのが、塩分や糖分です。塩分の摂りすぎは高血圧や脳血管性認知症のリスクを高めます。

糖分の摂りすぎは、高血糖や糖尿病、そして脳血管性認知症のリスクが高まります。また、血糖値が高い状態が続くと、脳の神経細胞が傷ついてしまうので要注意です。

2.運動

運動により認知症リスクが軽減されることが、多くの研究で明らかになってきています。

筑波大学と中央大学の研究では、10分間の軽運動でも脳の中の認知機能が高まることが確認されました。

高齢者が取り組みやすい運動としては、10分以上歩くなどの有酸素運動があげられます。散歩をする、バスで外出するとき1つ前のバス停で降りて目的地まで歩くなど、方法はさまざまです。

3.社会参加

外出せず、家に閉じこもりがちの方は、他の方との交流が減り、認知症リスクが高くなる可能性があるとされています。

国内31の自治体に住む高齢者(要介護認定を受けていない方)を対象とした厚生労働省老健局・保険局の調査によると、スポーツ関係・ボランティア・趣味関係のグループ等への社会参加の割合が高い地域ほど、転倒や認知症やうつのリスクが低い傾向がみられました。

社会参加といっても難しいことではありません。まずは外に出て、家族以外の方と交流することから始めましょう。

例えば、回覧板を次の家に回すとき、ポストに入れるだけで終わらせず、その家の方にあいさつするだけでも社会活動になると考えられます。

日常生活の中に役割があることも認知症予防に大切なことです。役割があることにより、生活が充実しますし、認知機能を高めることにつながるからです。

4.知的活動

知的活動とは、主に、考えることや記憶すること、判断することです。体と同様に、脳も使わないと衰えます。言い換えると、脳を使うことで、衰えを予防できるのです。

具体的には以下のようなものがあげられます。

  • 脳トレをする
  • 本を読む
  • 料理をする
  • 日記を書く

脳トレのグッズは、パズルやゲーム、塗り絵、漢字や計算ドリルなどさまざまです。最近では100円ショップでも販売されていますので、手軽に購入できるでしょう。また、新聞によっては脳トレのページがあるので、やってみるとよいかもしれません。

本を読むことも、脳の活性化につながります。声を出しながら読む、いわゆる「音読」は、聴くことと読むこと、声に出すことで脳の複数の分野が活性化されるので効果的です。

読む本を探しに図書館へ行くのもよいでしょう。外出になりますし、図書館の方とのやり取りなどで、ちょっとした社会交流にもなります。

また、さまざまな作業を行う料理も有効です。ただし、火事には充分注意してください。カレーライスや肉じゃがなど煮込み料理を作っているときは、鍋のそばから離れないようにしましょう。

自治体によっては高齢者向け料理教室を開催しているところもあるので、参加してみるのも1つの方法です。

日記を書くことは、今日1日の出来事を思い出すことと、文章を書くことの両方で脳を使います。少し難しいかもしれませんが、2日前の日記を書いてみると、より脳を使うことになるので、ぜひチャレンジしてみてください。

まとめ

この記事では、認知症予防の方法を4つの視点で紹介してきました。食事、運動などの生活習慣の改善や、社会活動、知的活動など、できることはいろいろあります。

高齢者の方はもちろん若い方にとっても、これらの行動は、認知症予防に加えて、生活の質を向上させる可能性があります。

「今できることを1つから」始めてみませんか。

【参考文献】
公益財団法人認知症予防財団:認知症予防の10カ条
厚生労働省:社会参加と介護予防効果の関係について
筑波大学・中央大学:軽い運動でも認知機能は高まる!

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