こんにちは。介護の教科書「介護✕ケアマネ」を担当している、「介護屋みらい」の代表で介護支援専門員(ケアマネージャー)の宮崎直樹です。
「最近、よく聞くことが多いな…何をしているんだろう?」と私が気になったのは、“サービス担当者会議”です。今回は、「サービス担当者会議」についてわかりやすく解説できればと思います。
サービス担当者会議の目的は?

ケアプラン作成のために、利用者様やご家族様の参加を基本としつつ、ケアプランに位置づけたサービス事業所などの担当者を招集して行う会議のことを「サービス担当者会議」と言います。
サービス担当者会議の開催により、利用者様やご家族様の意向を共有することや、利用者様に関する情報を、ケアプランに位置づけたサービス事業所の担当者と共有します。
ケアプランの内容について、各専門職から意見を求めることで、本人、家族、支援者が同じ目標を持って、同じ方向を見てチームで支援をすることができるのです。
また、支援者同士の顔が見える関係づくりができることで、情報交換や相談をする機会ができ、支援に対する対策もその都度検討することができます。サービス担当者会議は、サービス調整の場ではなく、利用者、家族も含めた情報共有の場であること。ケアプランの目的や、その目的を達成するための手段として、サービス事業所等が位置づけられていることを、本人や家族が自覚できる場であることが大切です。
開催の頻度や参加者は?

開催の頻度に関しては、介護保険法でも定められていますが、わかりやすく説明させてもらうと、ケアプランが変更になる場合は、サービス担当者会議の開催に関して、ケアマネージャーから連絡があると思っていただいてよろしいかと思います。
ケアプランの変更が必要になる場合
- ケアプランを新規に作成した場合
- 介護保険証更新認定を受けた場合
- 介護保険証区分変更の認定を受けた場合
- ケアプランの短期目標の期間が終了した場合
- 新規申請中、更新申請中、区分変更申請中など、介護保険証未確定で暫定支援を利用する場合
上記の場合がケアプランの変更が必要なときになります。
新規で支援を受ける場合はもちろんのこと、介護度が変更になった場合は、限度額、利用料金も異なる可能性があります。目標期間が終了になった場合は、本人や家族が希望する新たな目標設定が必要です。きちんと話し合いを行い、説明を受けることで納得したケアプランを作成してもらうことにつながると思います。
サービス担当者会議の流れ
- ①会議の目的の説明
- ②参加者の自己紹介
- ③利用者様、ご家族様などから自宅での生活や病状などの現状報告
- ④各事業所などから、サービス利用状況などの現況報告
- ⑤ケアプランの原案を説明
- ⑥ケアプランに対しての意見を、利用者様、ご家族様、各事業所など、参加者から意見をいただき、修正などがあるか確認
- ⑦サービス担当者会議の内容の確認や、残された課題についての確認を行います
- ⑧次回の開催時期の確認をします
※サービス担当者会議の流れは、あくまで例とします。
利用者様やご家族様の状況、会議の目的によって内容は異なります。開催時間に関しても、状況によって異なりますが、利用者様の体調に留意して開催。開催前におおよその時間を確認しておくことも大切です。
サービス担当者会議の開催は義務なの?
介護保険でのサービスを利用する前は、サービス担当者会議の開催が必要になりますが、やむを得ない理由がある場合について、担当者に対する照会などにより意見を求めることができます。サービス担当者会議の調整を行ったが、利用者やご家族様の都合やサービス事業所の都合などで開催できない場合など、やむを得ない理由に該当する場合は、電話や書面などで意見を聴取することも可能です。
サービス担当者会議のまとめ

サービス担当者会議は上記に記載してある通り、利用者様やご家族様の意向を共有することや、利用者様の状況などに関する情報を、ケアプランに位置づけたサービス事業所などの担当者と共有します。
ケアプランの内容について、各専門職から意見を求めることで、本人、家族、支援者が同じ目標を持って、同じ方向を見てチームで支援していくために重要な会議となりますので、なるべく開催する方向で検討された方が良いでしょう。