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第95回

血液をサラサラにする薬の副作用に注意!血が止まらなくなるリスクや相性の悪い薬・食べ物まで解説!

最終更新日時 2023/02/20
目 次

脳梗塞や心筋梗塞のように血管が詰まる病気は命の危険と隣り合わせです。そのため、血栓をつくりづらくするための薬が処方されます。テレビや雑誌などでよく使われる表現を借りれば「血液をサラサラにする薬」です。しかし、そうした薬にはリスクもあります。

今回は血液をサラサラにする薬の種類と副作用や注意点についてご紹介いたします。

血流を良くする薬

血液をサラサラにする薬は、大きく次の2種類に分かれます。

  • 抗血小板薬
  • 抗凝固薬

どちらも血栓を防ぐ目的で使われる薬ですが、それぞれ適応症が異なっています。

動脈のように血液の流れが速いところでつくられる血栓は、血小板(出血を止める作用のある血液細胞)が活性化されることが主な原因となります。脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患などの治療には抗血小板薬が治療に用いられます。

代表的な抗血小板薬

  • アスピリン
  • クロピドグレル
  • シロスタゾール
  • チクロピジン
  • プラスグレル

一方、血液が停滞することによって生じる血栓は、血液中の凝固因子(ぎょうこいんし)と呼ばれるタンパク質が原因となり、心房細動、深部静脈血栓症、肺塞栓症などを引き起こします。これらの治療には抗凝固薬が用いられます。

代表的な抗凝固薬

  • ワルファリン
  • ダビガトラン
  • リバーロキサバン
  • アピキサバン
  • エドキサバン

血液がサラサラになることの弊害

血液をサラサラにすることで血栓がつくられるのを予防できますが、必ずしも良いことばかりだとは限りません。

これらの薬を飲んでいると、血が固まりにくくなるため出血に注意が必要となります。

通常ではあまり問題にならないような転倒や打撲でも、簡単に痣ができてしまったり、一度出血したら血が止まりにくくなることも。服用中はいつも以上に注意深く生活を送りましょう。

打撲や転倒には注意

歯の治療や手術といった出血のリスクがある医療行為を受ける場合にも、予想しないような大きな出血をしてしまう可能性があります。

場合によっては治療前に服薬を中止する指示が医師から出ることもあるので、出血リスクのある治療を受ける予定の方は、必ず治療前に医師、薬剤師に服薬している薬の情報をすべて伝えておきましょう。

このとき、自己判断での服薬中止は血栓をつくる原因となるため、絶対にしないよう注意してください。

頭をぶつけてしまったときには、脳出血を起こしてしまうことも。もし頭をぶつけた後に頭痛や吐き気、反応が悪いといった変化がみられるときには、すぐに医療機関を受診してください。

すぐに症状がみられない場合でも、慢性硬膜下血腫のように頭をぶつけてから数週間~数ヵ月遅れて症状が現れる場合もあるため、しばらくの間は体調に変化がないか気をつける必要があります。

相性の悪い薬や食べ物

血液をサラサラにする薬には、相性の悪い薬や食べ物もあります。

抗血小板薬であるアスピリンは、高用量のときには解熱鎮痛作用を持ちます。血液をサラサラにする目的で使用するには、アスピリンの摂取量を少量に保つ必要があります。

なお、アスピリンは総合風邪薬や解熱鎮痛剤にも含まれることのある成分です。抗血小板薬を飲んでいる人は市販の風邪薬などを併用することでアスピリンの量が多くなり過ぎないように注意しなければなりません。

市販薬を買うときには薬剤師にお薬手帳を見せて確認してもらいましょう。

抗凝固薬のワルファリンを飲んでいる方は、ビタミンKを摂りすぎると血液をサラサラにする効果が弱まることがわかっています。

ビタミンKが多い食品

  • 納豆
  • 青汁
  • クロレラ
  • 緑茶(玉露、抹茶)
  • わかめ
  • パセリ

ワルファリンを服用中の方は、これらの食品は控えるようにしましょう。

しかし、これらの食品が好物という方もいると思います。ほかの種類の抗凝固薬であれば、これらを食べ続けながら治療も継続できる薬がありますので、医師、薬剤師に相談してみてください。

食べ合わせに気を付けよう

今回は血液をサラサラにする薬についてご紹介しました。皆さんの命を守る大切な薬であるとともに、副作用や使用方法には細心の注意が必要な薬です。

少しでも気になる症状や疑問があれば医師、薬剤師に相談し、安全に使用しましょう。

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