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第39回

口腔ケアに有効なスポンジブラシ!介護の際の正しい使い方を専門家が解説

最終更新日時 2022/11/21
#親の介護
目 次

口腔ケアは、歯面・粘膜・義歯の3つの清掃がとても大切です。

そこで、今回は粘膜清掃で使われることが最も多いスポンジブラシについて、その特徴と注意点についてご紹介します。

スポンジブラシとは何か

スポンジブラシとは棒状で、先端がスポンジになっているブラシのことです。

スポンジブラシの主な目的は粘膜の清掃ですが、介護や看護の現場では、それ以外にも口腔内のマッサージや口腔内保湿ジェルの塗布など、さまざまな用途で使用されています。

価格は1本20~50円でドラッグストアなどで入手できます。

先端に付いているスポンジの形・大きさ・硬さ、そして棒の素材によって値段や適応する人が変わってきます。

スポンジの形は、上から見ると花型や六角形型になっていて溝があるものと、楕円形で溝がないものがあります。

溝があるほうが、汚れを絡めとりやすいため、清掃効果は高くなります。

スポンブラシの全長は150mm程度ですが、先についているスポンジはその大きさにより、おおむねS・M・Lのサイズに分けられます。Sサイズは直径15×20mm、Mサイズは直径17×20mm、Lサイズは直径20×25mm前後の大きさとなります。

また、スポンジの硬さはそれぞれの商品によって異なります。密度が高く、きめが細かい方がやわらかく、商品にも「やわらかい」といった記載がされていたりします。

口腔の状態に合わせたスポンジブラシの選び方

スポンジの大きさや硬さには違いがあり、決してすべての人が同じスポンジが良いというわけではありません。

スポンジブラシは、口の大きさや口腔内の状態により、先端のブラシの大きさや硬さを選択する必要があります。

口を大きく開くことができない方の場合、大きなサイズのブラシだと苦痛を伴うことがあります。また、歯茎などの細かい部分をきれいに清掃できないこともあります。こういった方には小さめのサイズのスポンジブラシが適しています。

一方、口が大きかったり、食べ物の残りカスが多い人の場合は、中~大きめのサイズのスポンジが適しています。

そのほか、口腔内に炎症があったり、乾燥が強いときは、やわらかいスポンジのものを選択し、スポンジでの清掃で痛みが伴うことがないように気をつけましょう。

また、スポンジブラシの軸には、紙軸のものとプラスチック軸のものの2種類があり、それぞれに特徴があります。

プラスチック軸は紙軸に比べて水に強く耐摩耗性に優れているため、軸が折れにくいです。さらには、ほどよい弾力性があるため、適度な圧力で粘膜を清掃できます。

デメリットとしては紙軸のものより価格が割高になる傾向があることです。長期間の使用が見込まれるなら、経済面も考慮すると良いでしょう。

ぶくぶくうがいができない場合はスポンジブラシの使用を検討

スポンジブラシは、粘膜清掃用に使用することが多いものですが、すべての人が使う必要はありません。

使用をおすすめするのは、ぶくぶくうがいができなかったり、ぶくぶくうがいをしていても口の中を十分に水をめぐらすことができない人です。

スポンジブラシの使い方

スポンジブラシは、使用中にスポンジが軸から外れることもあるため、スポンジ部分と軸がしっかり接着しているか事前に確認しておきましょう。

なお、スポンジブラシは使い捨てが基本です。何回もスポンジを使用すると、スポンジ自体が細菌の増える原因になったり、劣化したスポンジが棒から抜けて誤飲の危険性があるからです。

時には、スポンジ部分をコップの水につけたままにしている方もいます。汚れたスポンジブラシをそのまま長時間水につけておくと、さらに細菌が増えやすくなるだけでなく、スポンジ部分が劣化する原因にもつながります。

そのようなスポンジブラシは、再度口のなかに使用しないよう、注意してください。

では、実際に使用するためのステップをご紹介します。

STEP1.使用前にスポンジを湿らせる

使用前にスポンジ部を湿潤させることが大切です。乾燥したまま使用すると、粘膜を傷つけてしまうことがあるからです。

ただし、水分が多すぎると口腔内に落下する場合もあるので注意してください。水分は絞った状態で使用しましょう。

STEP2.清掃のコツ

実際に清掃をする際には、スポンジブラシの凹凸部分を回転させながら、歯茎、上顎、舌、頬粘膜の汚れを拭っていきます。

その際、のどに近い部分は嘔吐を誘発しやすいため、舌や上顎の奥は拭わないように気をつけましょう。

スポンジブラシでの清掃で問題になるのは歯も一緒に清掃してしまうことです。

歯ブラシでないと、効果的な歯面清掃はできません。スポンジブラシは歯ブラシに似た形状ではあるものの、歯垢までは除去できないのです。

歯が1本でも残っている場合、スポンジブラシだけでなく、歯ブラシを使用し清掃することも忘れないでおきましょう。

まとめ

今回は、粘膜清掃の用品としてスポンジブラシの基本的な特徴についてご紹介しました。

要介護者の口腔ケアで、粘膜清掃は特に重要です。スポンジブラシは粘膜清掃に使用できるとても便利な物品でもあります。

しかし、粘膜清掃用品は、スポンジブラシだけでなく、ガーゼ、口腔ケア用ティッシュ、粘膜洗浄用ブラシなどさまざまなものがあります。

そのため、大切なのは一人ひとりの口腔ケアの自立度、口腔内の環境を考慮し、適切な物品を選択して使用することです。

スポンジブラシがすべての方に適しているというものではないので、その人に合ったものか、介助者が使いやすいものか、継続して手に入るものかどうかも考えて選んでいただきたいと思います。

日頃から粘膜清掃を意識して口腔ケアを継続していきましょう。

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